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SKケミカル「バイオ重油」を船舶燃料に提供


昨年6月、世界1位のデンマークの海運会社マースク社は、所有する「Mette Maersk(メッテマークス)」にバイオ燃料を20%ほど満たした後、オランダのロッテルダムから出発して中国の上海を経て戻ってくる3ヶ月間の航海を成功裡に終えた。この航海が目を引いたのは、船舶油全体のうちで20%にバイオ燃料を満たした後、航海した初めての事例にあげられたからだ。マースクによると航海当時の船舶が排出した二酸化炭素の量は1500トンで、硫黄の排出量は20トンほど減少したことが分かった。

低炭素時代のために、全世界の船舶業界が環境にやさしい燃料のテストを進めている中で、国内でもバイオ重油を船舶油に採用する試みが始まった。

1日の業界によるとSKケミカルは最近、バイオ重油を船舶に活用できるかどうかを確認するために、安全性と信頼性のテストに乗り出した。 SKケミカルの関係者は、「バイオ重油を船舶に活用するための研究を進めている」とし、「2020年以降に繰り広げられる、環境にやさしい未来市場を先取りするための投資」だと述べた。お菓子やラーメンを作るときに使用するパーム油や肉油、廃食用油などで作られたバイオ重油は環境にやさしい燃料としてあげられる。

SKケミカルは2006年に既存の設備を活用してバイオディーゼル事業に参入後、バイオ重油が持っている可能性を信じて継続的な投資を拡大してきた。 2014年に韓国中部発電などの発電企業に初めてバンカーC油を代替できるバイオ重油を供給し始めて、昨年は8万キロリットルを生産して売上げ500億ウォンを記録した。

現在、バイオ重油は発電用にのみ活用されているが、マースクのような企業が船舶油として活用しようする試みを進めるほど、その用途が徐々に拡大すると業界は見ている。バイオ重油はバンカーC油と比較したときカロリーが約8%を落ち、同じ距離を移動するためにはより多くの量が必要だが、価格が国際海事機関(IMO)の基準にしたがって船舶が今年から使用しなければならない「低硫黄油」の40 %に過ぎないので経済性は十分だというのが業界の判断だ。ただしバイオ重油を船舶油として活用するためには、石油及び石油代替燃料事業法の整備がともなわなければならない。

SKケミカルの関係者は、「船舶業界も今後、環境にやさしいという課題が前に置かれただけに、バイオ燃料に対する需要は増えるだろう」と期待した。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-01-02 18:15:58




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