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現代製鉄、業績不振の鋼管事業を売却

子会社の現代BNGスチールに売却か 

  • 現代製鉄、業績不振の鋼管事業を売却
  • 下落する現代製鉄の鋼管事業


現代製鉄(Hyundai-Steel)は鋼管部門を子会社である現代BNGスチール(HYUNDAI BNG STEEL)に売却する案を検討している。

3日の鉄鋼業界によると、現代製鉄は鋼管事業を売却するために外部のコンサルティングを行い、買収主体である現代BNGスチールに対するコンサルティングも行っている。業界では、早ければ今月に売却手続きが行われるものと見ている。

現代製鉄は自動車・造船・建設などに使用する熱延・冷延・鋼板・鋼管製品を生産している。このうちの鋼管事業を現代BNGスチールに渡し、事業ポートフォリオを再配列しようとするものだ。

現代製鉄の鋼管事業部は2015年、現代製鉄が現代ハイスコ(Hyundai Hysco)を買収・合併して現代ハイスコの鋼管部門を吸収した。現代ハイスコの鋼管営業部門は現代製鉄営業本部に、鋼管の生産部門は現代製鉄蔚山工場に編入された。売却作業が実際に行われれば、鋼管事業部が現代製鉄に編入されてから5年ぶりに再び分離されるわけだ。

現代製鉄は昨年、米・中貿易紛争と前方産業である造船・自動車・建設産業低迷の影響で業績不振が続き、困難な時期を過ごした。鉄鋼製品の販売量が減少したうえに、平均販売単価も下落したためだ。昨年の第3四半期の営業利益は前年同期よりも67%ほど減少し、第4四半期には赤字を記録する見通しだ。

このような状況で、現代製鉄は鋼管事業を現代BNGスチールに移管して、すべての力量を自動車素材の専門製鉄所として生まれ変わるために集中させるものと思われる。不振を改善するための、一種の事業ポートフォリオの再編として見ることができる。

鋼管事業部は設備の稼働率が他の事業部に比べて低いうえに、生産実績も毎年減少する傾向にある。現代製鉄が昨年発表した事業報告書によると、第3四半期までの鋼管などの生産設備の稼働率は63.3%にとどまった。冷間圧延(108.8%)、鋼板(99.2%)、熱間圧延(89.1%)などに比べて大幅に低い水準だ。生産実績も2017年の163万8000トンから2018年には162万4000トンに減り、昨年第3四半期には107万1000トンにとどまった。

買収主体として検討されている現代BNGスチールはステンレス冷延鋼板を生産するメーカーで、ステンレス鋼板の割合が全体の売上げのうちの約97%を占めている。現代製鉄の持ち株比率は41.12%だ。故・鄭周永現代グループ会長の孫であるチョン・イルソン社長が経営を担っている。

昨年に不振を記録した現代製鉄は、鋼管事業の売却検討のほかにも今年の実績改善もために全力を尽くしている。鉄鋼事業の競争力強化のために、昨年末の定期人事で現代自動車出身者を新たに役員に任命した。自動車部門の事業能力の強化と品質向上を目的に、チャン・チョルホン現代責任マネージャーを現代製鉄鉄鋼事業競争力強化TFT長(常務)に、キム・イクス現代自動車常務を現代製鉄品質事業部長に配置した。現代製鉄は自動車鋼板などのグローバルな販売拡大と海外ネットワーク、現地カスタム戦略を強化するために、営業本部内のグローバル戦略TFTを今年1月1日に新設した。

年末の定期人事に先立ち、昨年8月には研究開発本部内に先行開発室を新たに作って、研究開発の本来の機能を高めた。購入効率性の拡大のために購入本部の部門を統廃合したり、新設した。

また、現代製鉄は昨年末に会社創立後で初めて転職支援プログラムを実施し、11月25日から12月末までに名誉退職申請を受け付けた。 1966年以前に生まれた事務職員が対象だった。
  • 毎日経済_ソ・ドンチョル記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-01-03 17:38:04




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