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サムスン重工、LNG船を大量受注か

米エクソンモービルの発注 

  • サムスン重工、LNG船を大量受注か
  • 韓国造船各社の昨年の受注現況


サムスン重工業は米エネルギー企業のエクソンモービルから最大で3兆ウォン規模の液化天然ガス(LNG)運搬船を「大量」受注することが有力視されている。昨年から続いたLNG運搬船の「受注ラリー」で、今年の実績が大幅に改善されるかに関心が集まっている。特に環境にやさしいエネルギーに対する世界的な需要が高まったことから、技術力に優れた国内の造船各社にLNG運搬船の発注が殺到しており、業況が蘇るだろうという期待も高まっている。

17日の造船業界と外信などによると、エクソンモービル(Exxon Mobil Corporation)はLNG運搬船を最大で14隻確保するために、サムスン重工業のドック(船舶を建造する大型水槽)を予約したことが分かった。一般的に、発注社は船舶の引き渡し時期に合わせるためにドックを予約する。ドックを事前に確保できなければ建造が適時に行われず、引き渡しの日程がずれことがありうるからだ。ドックの予約は発注を前提に進めるものであることから、造船業界はサムスン重工業の受注を既成事実として受け入れる雰囲気だ。

今回、サムスン重工業が14隻をすべて受注した場合、受注金額は3兆ウォン台に達することになる。英国の造船・海運市況分析機関のクラークソン・リサーチ(Clarksons Research)は現在、LNG運搬船の価格を1隻当たり1億8600万ドル(約2151億ウォン)で分析している。ただしエクソンモービルの発注時期は未定だと伝えられた。今後のスケジュールにしたがって、14隻をまとめて注文したり、数年にかけて分けて注文することもありうる。先立ってエクソンモービルは昨年10月、マレーシア船社のMISCを通じてサムスン重工業にLNG運搬船2隻を発注している。

エクソンモービルは発注予定であるこれらの船舶を建造した後、現在推進中の「モザンビーク ロブマ・プロジェクト」に投入する計画だと伝えられている。このプロジェクトはアフリカ南東部の海岸国家であるモザンビークのロブマで、40億トン以上のLNGが埋蔵されたガス田を開発・生産する事業だ。エクソンモービルをはじめ、米国の大型製油会社アナダルコ(Anadarko Petroleum)、ポルトガル最大のエネルギー会社ガルプ・エネルジア(Galp Energia)などが参加している。韓国ではエネルギー公企業である韓国ガス公社が、収益源多様化のために株式投資家として参加している。

年初から受注期待が大きくなり、今年の実績も注目される。特にLNG運搬船は高付加価値の船種であることに加え、収益性が良いという評価を受けている。「ドリルシップリスク」も解消局面に入った。先立って英ロンドンの仲裁判定部は15日、米国の掘削業者とのドリルシップ契約解除をめぐって繰り広げられた国際仲裁裁判でサムスン重工業の手をあげた。サムスン重工業は2015年に1兆5019億ウォンの営業損失を記録した後、毎年赤字を続けている。SK証券はサムスン重工の昨年の営業損失を4661億ウォンと推算した。

このような中で、サムスン重工業を含む国内造船各社のLNG運搬船の受注量は今年大きく増える見通しだ。

実際にカタール国営石油会社であるカタール・ペトロリアム(QP)は、早ければ今年の上半期にLNG運搬船40隻を発注する予定だが、業界では国内造船各社がこれを共同受注する可能性が非常に高いとの見方が支配的だ。また現代重工業は欧州最大の石油会社ロイヤル・ダッチ・シェル(Royal Dutch Shell plc)が最大で1兆7200億ウォン(8隻)規模で発注する予定のLNG運搬船の有力受注候補としてあげられている。
  • 毎日経済_ソン・グァンソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-01-17 20:05:53




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