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500年前の「德宗御宝」が米国から返還される


  • 500年前の「德宗御宝」が米国から返還される
1920年代に盗難に遭い、米国に流出したと推定されている朝鮮「德宗御宝」が返還される。

文化財庁は、この御宝を所蔵している米国シアトル美術館と来年3月に引き渡しを受けることで合意したと16日、明らかにした。德宗御宝は文化財愛好家であるトーマス・D・スチムスン(Thomas D. Stimson)が1962年にニューヨークで購入し、翌年2月1日、シアトル美術館に寄贈した。御宝は王・王妃、大妃、世子などが死んだ後に製作して宗廟に安置する儀式用の印章だ。

德宗御宝は成宗が在位2年(1471年)に夭折した父を温文懿敬王として追尊し作られた。日帝強占期時代の1924年に発刊された「宗廟永寧殿冊宝録」にも德宗御宝が記録されている。

文化財庁の関係者は、「1920年代、宗廟から複数の御宝が盗まれて、当時の新聞記事から推し量ると、1924年以降から1930年以前までのある時点で御宝が消えたと推定され、そのあと再び米国に渡ったものと推測される」と伝えた。德宗御宝は、国立文化財研究所が海外博物館を対象に、韓国の遺物を所蔵しているかどうかを調査する過程で、その存在が確認された。文化財庁は7月にシアトル美術館側に御宝返還問題を友好的な方法で解決したいという意思を伝えており、これにシアトル美術館は、寄贈者の遺族である孫のフランク・S・ボリバルさんに理解と同意を求める一方、先月12日、美術館理事会の承認を得て返還を決定した。先立って国立文化財研究所は、昨年7月8日から11月までに進行した実態調査を介して德宗御宝が本物であることを確認した。德宗御宝は威厳があって端整な亀の形の亀鼈鈕が印影を採る印版の上に安定的に位置している。カメは目と鼻、口などをリアルに表現した。

文化財庁は「朝鮮王室の威風堂々として堅固な気質がよく現れた朝鮮前期の御宝」と評価した。

德宗御宝は、来年3月に国立古宮博物館で、両機関の関係者、寄贈者の遺族などが参加した中で返される予定だ。帰ってきた御宝は上半期に故宮博物館で公開する。米韓共助を通じて昨年9月27日に押収された文定王后御宝と顯宗御宝については、早急な返還のために文化財庁と米国国土安全保障省捜査局(HSI)との間の継続的な協議を進めていると文化財庁は付け加えた。
  • 毎日経済 ペ・ハンチョル記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-12-16 17:05:48




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