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韓服を着てまわる、全州韓屋村のベストスポット


日差しの良い日、どこに出かけようか。異色の旅行を望むのなら全州韓屋村はどうだろうか。韓服を着て韓屋村を歩いてみれば、今までは無かった新しさを感じることができる。数分で王や別堂のお嬢さん、または凛々しい武士に変身可能だ。これから全州韓屋村旅行は、韓服を着る前と後に分けられる。

  • 韓服を着てまわる、全州韓屋村のベストスポット
  • < 700軒以上の屋根が美しい景色を作り出す韓屋村 >



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  • < 土塀の道には、やはり韓服がよく似合う>



韓屋村の白眉はやはり八作屋根の瓦で、女瓦と男瓦が互いに調和して作り出す美しい軒のラインだ。1930年代の日帝強占期に豊南門だけが残り全州府省が壊されて跡形も無くなると、これに反発した全州の人たちが日本式住宅に対する対立と民族意識を立てるために豊南洞と校洞に造成したのが今の韓屋村だ。朝鮮王朝500年の自尊心と日帝への抵抗の意志が空に飛び上がるかのように韓屋屋根の軒線に残っている。そのような場所で「韓服」を着て歩くことは、また別の自尊心と誇りの表現でもある。

▶韓服の衣装撮影の聖地、慶基殿

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  • < 慶基殿を守っている二匹のカメ >



韓服を着て写真を撮る背景地として最も良い場所は慶基殿だ。慶基殿は太祖李成桂(1335~1408、在位:1392~1398)の御眞(王の肖像画、国宝第317号)を仕えるために太宗10年(1410)に建てられた。紅箭門を通過して2つのドアを過ぎると正殿が現れるのだが、丁酉再乱の時に燃えてしまって光海君6年に再建されたという事情が多い建築物だ。正殿の正面上部に2匹のカメの形がある。木材で建てられた正殿に水に住んでいるカメを刻み、火魔から保護するための呪術的な意味だと推測されている。

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  • < 韓服を着て太祖の御眞の前に >



現在の慶基殿の御眞は高宗9年(1872年)に舊本が古くなって10人の絵描きが新たに模写して慶基殿に仕えたのだが、背が高くて耳が非常に大きかったという太祖が普段は執務服である翼善冠と青龍袍を着ている姿だ。あるいは王の服を借りて着るなら、赤い龍袍の代わりに青い色である青龍袍を着て御眞の前で写真を撮るのが良いだろう。太祖王と同じ姿の目新しい写真を演出することができる。

▶東洋と西洋の調和、殿洞聖堂

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  • < 韓国初の殉敎地である殿洞聖堂 >



がらんと空いた聖堂で2人の恋人がひざまずきながら悲しい結婚式を挙げる映画『約束』の撮影地である殿洞聖堂は、全州に来た観光客たちが欠かさずに立ち寄るところだ。ここでは200年以上前に尹持忠といとこの権尙然が殉教した韓国初の殉教聖地であり、1914年にポドゥネ神父によって聖堂が建立された。壊された全州府省の城壁の石を持ってきて殿洞聖堂の礎にしたと伝えられる。極めて韓国的な村にロマネスク様式で殉教者たちを描いた色とりどりのステンドグラスが目を引く西洋建物の電動聖堂。聖堂の前で韓服を着て写真を撮ると、東洋と西洋が調和をなす写真を演出することができる。

▶韓屋村には皇孫が住んでいる、承光斎

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  • < 土塀が美しい家の承光斎 >



承光斎はきれいに手入れしたイブキの木と土塀がきれいな場所で、大院君のひ孫であり高宗の孫である皇孫李錫が眠っている場所だ。皇孫李錫は「鳩のように優しい人なら…」という歌を歌った主人公でもある。今となっては王朝も消え王も忘れさられてしまったが、韓国の年号である光武からとった「光」と志を維持していくという「承」の字で承光斎という名前を付けた。華やかな宮廷ではないが皇室の尊厳を守り、皇孫が住んでいる承光斎では高宗皇帝をはじめとする朝鮮最後の皇室の写真を見ながら彼らを感じることができる。たまに皇孫が趣のある韓服を着ながら登場して一緒に写真を撮れる機会があるため、韓服を着飾って承光斎に立ち寄ってみるのも良いかも知れない。

▶旅行写真を特別に、黎明カメラ博物館

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  • < 全州黎明カメラ博物館 >



黎明カメラ博物館は、気に入らなかったらさっと消すことのできるデジタルカメラではなく、フィルムを使用するアンティークカメラを集めた博物館だ。韓国初のカメラ・ドイツのライカカメラ・スパイカメラ・貴族カメラ・トイカメラなどまだ動作する全世界の珍しくてアンティークな500以上のカメラが訪問者を待っている。いくつかの体験プログラムもある。自分のスマートフォンやカメラで写した写真を普通紙や韓紙にプリントができたり、またはオブスクラ機能を再現した「針穴カメラ作り」もある。また「私だけのLEDフォトフレーム作り」はLED照明をフレームの中に付着させてインテリア小物として使用するものだが、材料がシンプルで作りやすいため人気が高い。

  • 韓服を着てまわる、全州韓屋村のベストスポット
  • < 小さなレンズを通して春花が見える >



また、「フィルムカメラ体験」は8人以上の予約が可能なプログラムで、博物館でレンタルしたフィルムカメラで約2時間のあいだ韓屋村を撮影をしてきて、フィルムを現像してアルバムを作成し持って帰ることのできるプログラムだ。フィルムカメラをレンタルして韓服姿をその場でアルバムにすると、さらに記憶に残る全州韓屋村旅行になるだろう。

▶Info 韓服レンタルはどうやって?

具備している韓服に基づいて店舗ごとにレンタル料が異なる。平均的に平民服は1時間30分で5千ウォン、伝統韓服・子供韓服・制服は1万ウォン、高級韓服(テーマ韓)は2万ウォン台だ。韓服を選び、着ていた服と持ち物はロッカーに預けておけば良い。
  • MKスタイル 文・写真=アン・ヨンジョン(旅行作家)
  • 入力 2017-05-24 11:33:00




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