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海や川がなくても良い休暇…ブッカンス(book+vacance)のススメ


休暇が集中している8月初め、我先にと海や谷に発つが、どこに行っても混雑しているうえに、ピーク料金はもったいないだけだ。あれやこれやの理由でまだ休暇を決めていないなら、「ブッカンス」はいかがだろうか?

ブック(book)とバカンス(vacance)の合成語であるブッカンスは、室内に座って本を読みながら過ごす夏の休暇だ。照りつける日差しを避けて入った涼しいカフェや、暑い空気が一層和らぐ夏の夜のテラスで1冊の本にビールまで添えれば羨ましいことこの上ないバカンスになる。

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  • < 夜景と一緒ならブッカンスがさらに完璧になりそうだ >


▶釜山の夜景とともに酒兼夜読 - サンボク道路ブックサロン

釜山の古い古書屋街、宝水洞の「サンボク道路ブックサロン」は中央階段の上にある。小さいながらも目立つオレンジ色の2階建てだ。古本がぎっしり詰まった書店を過ぎて上がった場所にある本棚はむしろ空いている。書店ではなく「空間」に欲を置いたためだ。

人々がいつでも楽に来て本を読むことができるスペース、集まって本の話を交わすことができるスペース、本の中で受けた印象と感想をビール1杯傾けながら分かち合うことができる空間。それこそが「ブックサロン」なわけだ。

ここでは時々ブックコンサートやインディーズバンドの演奏、読書会など、小さいながらも豊かな文化空間として運営されている。長い夏の夜に釜山の夜景とビール、著者と本が調和したこの幸せな組み合わせは、バカンスにあまりにもよく似合いそうだ。

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  • < 暑さを避けて読書も楽しむ休暇、ブッカンス >


▶詩の泡の中に落ちる - ソウルのカフェPASTEL BLUE

夏は呼吸が短くなる。高温多湿の空気、散漫する集中力。そんなときはどんな「本」なのだろうと思うが、唯一文章だけで胸に響く「詩」なら話が変わってくる。そこに短く強烈な詩の世界をより豊かに包み込んでくれる特別なビールもあれば申し分ないだろう。

カフェPASTEL BLUEは少し特別だ。カフェと書店が一緒になっているものの、「ウィット&シニカル」という詩集専門書店と、独立書籍やアルバム、小物を売る「フレンテショップ」がスペースを使用する。

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  • < 普段詩に接していない場合、ブックカフェは新しい経験となることだろう >


▶詩人が厳選した詩集を読むのと同じくらい、入手困難なめずらしいビールを飲む楽しみもある

ほろ苦さは控えめで、オレンジジュースを飲むようなシトラスの風味が強いスペインのビール「ラベラローラ」、まるでスパークリングワインを飲んでいるような甘く爽やかなスペインのビール「イネディット」、一口目は強烈だが、炭酸は強くなく喉越しがソフトな「国民IPA」、北朝鮮の大同江ビールより美味しいビールを作るために醸造されたビール「大同江ペールエール」、一緒にブリューイングしたチェリーの酸味と香りが魅力的なデンマークのビール「ソユル」など、華麗なビールのラインナップだ。それだけではない。弘大のインディーズ音楽レーベルの1つ「パステルミュージック」が運営するカフェなので、スペースを包み込む音楽も格別だ。

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  • < 様々なビールを味わう楽しみもブッカンスの楽しみだ >


見逃せないヒントをひとつ!本棚の一角にトトロが見えたら、日付を必ず確認すること。万年カレンダーの日付を今日の日付に合わせておけば、詩集を購入時10%の割引を受けることができる。1日に1人だけが受けることのできる割引なので逃さないように。
▶最も全州らしい本とビール - 全州 BOOKS PAUSE

BOOKS PAUSEの扉を開けるとすぐに直面する本棚は、書店で1番こだわった、伝えたいメッセージを込めたものだ。最も「全州らしい」書店のため、全州が背景になっていたり全州出身の作家の本を集めた書が目立つ。全州を愛した作家ヤン・グィジャの『矛盾』から韓屋村以外の全州を示す『全州偏愛』など自然に本を展開している。

その隣の棚はもっとユニークだ。どんな本なのかわからないように、封筒に入った本が陳列されている。封筒には、本から抜粋した文章と簡単な書評が書かれている。別名Blind Pauseだ。

偶然出会った本が与える喜びを感じることができるよう企画したもので、BOOKS PAUSEのディレクターが直接本を読んで印象深かった文章と、その本の書評を封筒に書いたという。
  • MKスタイル チュ・ドンジュン 記者 / アドバイス:月間旅行スケッチ キム・セッビョル 記者
  • 入力 2017-08-19 09:00:00




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