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ディアナ・ダムラウ来韓公演…「舞台恐怖症は相変わらず」


■ 21世紀最高のソプラノ、ディアナ・ダムラウ

  • ディアナ・ダムラウ来韓公演…「舞台恐怖症は相変わらず」
△写真=オペラ『魔笛』で「夜の女王」のアリアを歌うディアナ・ダムラウ氏 [写真提供=ユーチューブ]

ソプラノのディアナ・ダムラウ氏(46)は名実ともに、この時代のオペラの女王だ。誰にも追従を許さない圧倒的な高音と技巧、観客のこころを奪う劇的な演技力は、彼女を21世紀のオペラ界に君臨させた。ディアナ・ダムラウが米メトロポリタン歌劇場にデビューした日、アリアが終わった後も客席の歓声がなかなか止まらなかったため、公演進行のために彼女は跪いて了解を求めなければならなかったというエピソードは有名だ。極限の技巧のおかげで、「世界で最も困難なソプラノのアリア」で有名なR・シュトラウスのオペラ『ナクソス島のアリアドネ』のツェルビネッタ役を歌ったときだった。

モーツァルトのオペラ『魔笛』と言えば思い浮かぶ、「夜の女王」のアリアもまたダムラウを代表するシーンだ。 1990年代までのオペラ愛好家は、「夜の女王」と言えばチョ・スミやフランスのソプラノ ナタリー・ドゥシェイを思い出したが、2000年代からその場面はダムラウが継承した。ロイヤルオペラ座やスカラ座などの舞台で披露した、彼女だけのカリスマあふれる「夜の女王」は世界を魅惑した。 2006年にモーツァルト生誕250周年を記念して開かれた、世界最大の音楽祭ザルツブルクフェスティバルで「夜の女王」を演じた栄誉も彼女の分けになった。

ドイツが生んだ21世紀のオペラの女王が、来る11月21日に初の来韓公演を持つ。夫であり有名なベースバリトンのニコラ・テステ氏と一緒にだ。ロッシーニ、グノー、ベリーニ、ヴェルディ、プッチーニなどのオペラの中から有名なアリアを披露する。公演を控えてメールインタビューに応じたダムラウは「皆さんが私を見るために遠くからいらっしゃる代わりに、とうとう私がみなさんに会うことになりました」と愉快な挨拶をした。あちこちに笑顔の顔文字が添えられた、知られている通りに明るく力強い性格がそのままにじみ出る回答だった。以下は彼女との一問一答だ。

- あなたの高音は誰も真似できないという。歌になにか秘法があるのか。

△ 絶えず自分の声がどのような状態なのかを聞いて、感じの良いテクニックを磨く必要がある。こうしてこそ末永く歌うことができる。体と才能にだけ寄りかかっては間違いをしたりするが、これはそもそも唯一若い頃にのみ可能なことだ。

- 5年間で40近くのオペラの舞台に立った。すごく忙しいと思うが、日常が気になる。

△ 舞台の外では私は母だ。2人の息子が私を本当に必要としている。上は7歳で下は5歳だが、今まさに学校が始まった。生活のバランスをとるため、自然の中での散歩を楽しんでいる。以前は乗馬を好んだが、今は少し静かにする必要がある。自宅では夫と子供と踊って遊ぶことも好きで、映画を見ることも好きだ。

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- やはり音楽家であるご主人のニコラ・テステ氏と一緒に舞台に上がる気分はどうか。

△ 非常に感謝している。オペラの中で愛する人とその極限の感情を共有することができるのは、あまりにも素晴らしい経験だ。私たちが演じる場面がどれなのかは重要ではない。実は、ソプラノとベースが一緒に歌う愛のデュエットはあまりない。しかし、愛のほかに喜びや憎しみ、悲しみや恐怖、念願などのさまざまな感情を一緒に演技する時は本当に興味深い。

- 全世界のメジャーな舞台に何度も立った。あなたも舞台に立つ前は緊張するのか。

△ もちろん緊張する。舞台恐怖には肯定的なものと否定的なものがある。コンディションがよくなかったり、(絶対あってはいけないことだが)準備が完全でないときに舞台に上がれば決して楽しいことはない。しかし、そうでないときの緊張は私を楽しく盛り上げてくれる。いつも最高の姿を見せたい。レースの準備をする競走馬たちのように。

- これまでの舞台の中で最も記憶に残る瞬間は。

△ メトロポリタンオペラ劇場でのデビューが忘れられない。アリアが終わるやいなや、決して終わらないような長く味わい深い拍手が続き、舞台の上でひざまずいてしばらく待たなければならなかった。あとから分かったことだが、このような喝采はパバロッティの公演以外にはなかなか珍しいシーンだったという。新しく来た一人の歌手の息を止めさせるだけの、暖かく素敵な歓迎だった。

- 多くの観客はまだ「夜の女王」としてあなたを思い出す。あなたにとって役割の意味は。

△ 「夜の女王」はオペラのすべての役割の中で最も強烈で神秘的で独特の女性だ。危険で狡猾で強力な、私の宝物のような役割だ。

- これまで演じた数々の役割の中で最も印象深かったものがあれば。

△ 最初のころは「夜の女王」、ツェルビネッタ、ジルダ(オペラ『リゴレット』)などで自分のスキルを見せた。今はヴィオレッタ(『椿姫』)、ルチア(『ランメルモールのルチア』)のような、高音を出しながらも演技も劣らず重要な役割を中心にしている。自分自身に固定された役割を作りたいと思わない。年月も私たちも、結局は変わるからだ。

- あなたにとって音楽とは。

△ 音楽は私の宗教です。私の人生を導きます。

※公演は11月21日、芸術の殿堂コンサートホール。
  • 毎日経済 オ・シネ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-09-12 20:57:54




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