トップ > カルチャー > 韓国探訪 > ソウルから1時間、森の中の文明への旅行②

ソウルから1時間、森の中の文明への旅行②


この記事は「ソウルから1時間、森の中の文明への旅行① 」の続きです。

インダストリアル&アンティーク家具展示場「タイムマシーン」

  • ソウルから1時間、森の中の文明への旅行②
ヒーリングステイパークに来た一番重要な目的は「タイムマシーン」訪問だった。タイムマシーンはヨーロッパ風アンティーク家具を展示、販売する場所で、ビクトリア時代以前の古典ヨーロッパデザインが好きな人々がよく訪れる場所だ。

見物三昧に浸り、この店の社長と暫し話すことができたのだが家具の品格と希少性も高いが、社長の収集動線がさらに興味深く、機会があれば必ず社長についていきたいと思った。社長は収集のためにヨーロッパの田舎町を巡ったり、現地エージェントの助けを借りたりもするが、意外にもアジアに接近したりもすると話した。「ああ、そうか」と思った。インド、インドネシア、ベトナムなど一時ヨーロッパの植民地だった国家にはヨーロッパの家具が今も使われており、その中にはアンティーク、ビンテージ家具もとても多く残っており、手際さえ正しく行って売れば宝物クラスの家具をヨーロッパよりも安く買ってくることができ、それだけ負担のない価格で求める人に供給できるという論理だ。収集範囲は無限大だ。フォルクスワーゲン、ビートル、ミニバスからおもちゃまで、インドネシアの首都じゃ駆るとにて現地の人と一緒に小さな乗用車に乗って遠くの田舎町をめぐる収集家の姿を想像すると、タイムマシーンの家具たちがさらに愛情深く感じられるのは人の常だ。

タイムマシーンで一番多く見られるものは椅子、テーブル、作業机、食卓、キャビネットなどだった。ビンテージというよりもアンティークだ。ビンテージが時間が作り出すデザインであれば、アンティークは作るときから濃く品格のある、時間が過ぎても変化しない固定的なスタイルだ。そのため個人的には好きでもあり嫌いでもある。もちろんインダストリアル家具と椅子、アンティークだが色が落ちるほかに無いファブリックチェアはアンティークとビンテージを適度に混ぜた雰囲気だった。私の目を驚かせたのはジュークボックス。ジュークボックスはヨーロッパと日本のポップにてよく目にすることができる自動音楽選曲機だ。韓国でもいっときジュークボックスが設置された飲み屋があったが、今では探すのが難しい状態であるため、ここでみたジュークボックスが嬉しくて仕方なかった。

  • ソウルから1時間、森の中の文明への旅行②


ヒーリングパークの本来の機能はステイ

そうだ、これまで紹介した空間はすべて宿泊中心で考えてみたときには付帯施設に過ぎない。冬が訪れる森に入り、山道を歩きワイルドガーデンで空虚な時間の流れに自身を放り投げ、乾いた枝の合間からやってくる新しい時間と出会い、そしてコーヒーとパン、古い家具に触れ、そして熱い湯に入浴したのちすぐにその森で体を休める、そんなステイだ。ホテルやペンションという形態での宿泊を打ち出さず、長く滞在するという意味の「ステイ」をつけた理由もリビングと文化の概念としてのヒーリングパークを強調するためではないだろうか?新緑でも、草色でもない服を脱ぎ始めた秋の森と、その中に平たく作られたレンガの建物旅行であったが、私の心はそのすべてが森に感じられた。

森が森であり、我々の暮らす生活、文明すべてが森から始まり、結局森に帰るということだろう。ヒーリングパークステイにはペンション、バンガロー、カバナなどがある。
  • 毎日経済 Citylife 第602号 / 文と写真=イ・ヨングン(旅行作家) | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-11-10 09:00:00




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア