流行のホットスポット梨泰院にも「トンネ風呂屋」が頑張っている。 「梨泰院銭湯カフェ」と呼ばれる漢南洞「オンヌセジャメ」だ。最近、インスタでオンヌセジャメを知らなければ間諜(スパイ)だ。まずは名前の誤解から解こう。「セジャメ(三人姉妹)」ではない。つまり「on ne sait jamais」。フランス語で「誰も知らないよ」という意味だ。オンヌセジャメは厳密に言えば風呂屋ではない。一般的な店舗を風呂屋の雰囲気が出るように改造したものだ。ああ、しかし行ってみると口をぽかんとさせられる。緑のタイルにつつましく見える直角構造。そのまん中には桶でみんながすくって使う湯船まで、その昔の風呂屋そのままだ。側面は枠無しの窓。オープン型空間なので外からでも中が丸見えで、通りすがりの人々がみな足を止めてカメラのシャッターを押す。そうするうちに惹かれて入ってくる。昔の風呂屋の魅力だ。
全羅北道群山市、近代歴史博物館前の築48年の「永和沐浴湯」。 2015年に「イダン美術館(YIDANG ART HOUSE)」に変貌したところだ。キュレーターのキム・ブシク氏は「群山の永和洞(ヨンファドン)はさいきん近代歴史文化的として再照明され、年間約3万人が訪れるほどのホットスポットになった」とし、「風呂屋が美術館に変わったのが不思議だと、わざわざ訪ねてくる人もかなり多い」と言うほどだ。