トップ > カルチャー > 韓国型「電磁調理器」人気…普及する傾向

韓国型「電磁調理器」人気…普及する傾向


微細粉塵や曇った天気にもかかわらず、家電業界の天気図は連日「晴れ」だ。「海外で使う不便な製品」として認識されていた電磁調理器(インダクション)が、続々と普及する傾向にある。

電磁調理器はガスを使用するガスレンジとは異なり、電気だけで加熱する。微細粉塵のために換気をしようとすれば気まずいし、換気をしないとうっとおしい消費者らが選択するアイテムだ。

電気で天板や鍋を暖める形態で、火災の危険が少なく安全性が高い。国内に流通している電磁調理器は大きく2種類だ。インダクションのみのインダクション専用製品と、ハイブリッドと呼ばれるインダクションとハイライトの兼用製品だ。

これらは加熱方式が異なる。インダクションは電磁誘導を利用して磁性を持つ鍋を熱くする。ハイライトは製品の天板を熱して、その熱で鍋などを加熱する。ハイライト製品は調理直後に触るとやけどをするが、インダクションの天板はポットの熱が残る程度だ。

国内ではインダクション2つとハイライト1つで構成されたハイブリッド製品がよく売れる。インダクションはステンレスや鋳物など、磁石を近づけるとくっつく専用容器のみ使うことができる。土鍋やガラスポットの使用が多かったり、のりやイカなどを直火でよく焼く家はインダクションだけを使うのは多少惜しい。しかし、インダクションはハイライトに比べて火力(出力)が強く、予熱の必要がないので調理時間が短い。

サムスン電子製の電磁調理器ハイブリッド(NZ63N5300CK)は去る4月に発売された。製品の左側に火口2つをならべた「フレックスゾーン」を構成し、インダクションを広く使うことができる。平らなすき焼き鍋や汁物を煮るなど、大きな容器を使う際に便利だ。フレックスゾーンの2つの火口すべてを使用した場合、火力は3300ワットだ。

この製品の最大の利点は、コントロール方式だ。ドングルのような平たい磁気ダイヤルを天板にくっつけて、回しながら火の強さを調節する。タッチやスライド式よりも、慣れれば微調整することは容易だ。磁気ダイヤルを離して鍋にくっつけると、インダクションで使えるかどうかすぐにわかる。くっつけばインダクションで使える製品だ。出庫価格は139万ウォン。電源ブレーカーとのパッケージ製品は10万ウォンが追加される。

同じ月に出荷されたLG「ディオスハイブリッド電磁調理器(BEY3GT)」は、スマートフォンでリモート制御が可能だ。外出した時もスマートThinQアプリで、電磁調理器の電源を切ったり出力を調節することができる。ディオス製品は左上にハイライト火口を配置し、子供が火傷する危険を減らした。

単一の火口を基準にして、LG製品は比較した製品の中では最も出力が高かった。ターボモードを使用すると、火口の出力は3000ワットまで高まる。 LG電子側は、インダクションの火口の熱伝達効率が高く、同じクラスのガスレンジよりも調理時間が57%短縮されると説明した。しかし、国内の家庭用電気製品の許容値はおおむね3500ワットだ。1つの火口を最大に高めて使えば、他の火口の熱は自動的に低くなる。付加機能の中では、二重過熱防止機能が秀でている。製品の電源を入れておいて一定時間が経過するか、一定の温度よりも上昇したとき自動的に出力を下げる。出庫価格は169万ウォンだ。

クチェン(CUCHEN)製「シェフレンジ(CIR-S3201RGBE)」はインダクション火口2つを前面に並べて配置し、ハイライトを奥に配置した三角構造だ。子供が誤って火口に触れる可能性が少なく、鍋などをいくつかのせても空間を比較的広く使うことができる。

シェフレンジは「韓国型」料理に合うように設計された。加熱や保温・煮沸など5つの料理のモードのいずれかを選ぶことができる。追加機能の中では、音声通知機能が意外に便利だ。モードを変更すると、炊飯器のように「加熱モード」「保温」など通知コメントが出る。出力を制御する部分が他の製品よりも2倍広いことも大きな違いだ。使い勝手がいい。簡潔なデザインを希望する人には、多少好き嫌いが分かれるようだ。クチェンはインダクション発熱体の10年無償保証サービスを提供する。出庫価格は149万ウォンだ。

SKマジックから2016年4月に発売された「ハイブリッド電磁調理器(ERA-H320E)」は、ハイライト火口を右に置いた基本に忠実なモデルだ。操作ボタンが少なく、タッチとスライド形式で簡潔だ。 SKマジック製品が強調するのは大きな火口だ。インダクション火口は直径200ミリで、ハイライト火口は直径210ミリとかなり大きい。電力使用を減らす節電機能も備えている。スリープ状態では待機電力が1ワット以下に落ちる。

電磁調理器歴史の長いヨーロッパの製品を好む消費者もいる。シーメンスとティルマン、ミレー、AEGなどが国内での人気ブランドだ。シーメンスはハイブリッド製品を販売していないので、インダクション専用製品である「プレミアムインダクション(EX675LXC1K)」で比較した。火口がすべてフリーゾーン(火口をつないで広く使う形)だ。直径9~40センチの鍋まで、すべて使用することができる。

輸入製品は国内製品と出力に差がある。シーメンス製品は、ヨーロッパでは7400ワットまで使うことができるが、韓国型モデルは周波数を韓国に合わせて変更し、出力を制御した。電気工事なしで使用するときは、出力を一度に3300ワットまで出すことができる。最大17段階に火力の調節ができ、こまかな調整が可能なのが魅力だ。誤って電源が切れたときには5秒以内にオンにすれば直前のセッティングが保存されて、再調整する必要がない。

一部の輸入製品は、海外からの直接購入するときと、公式の輸入もとを通じて購入するときの価格差が数十万ウォンにまでひろがる。輸入製品を海外ショッピングモールや直接購入代行業者を通じて購入すると、電気工事と設置に留意しなければならない。シーメンスは「E」で終わる欧州製品を、そのまま韓国で使うには電圧を高める昇圧工事が必要だ。 アフターサービスは正規輸入代理店を通じて提供されるため、直接購入をすれば独自の修理が必要だ。

市販されている電磁調理器は、仕様では大きな差がなかった。大半は独ショット社製のセランガラス天板を使っている。耐久性や管理方法に大きな違いはないという意味だ。大規模な電気工事も必要ない製品が大半だった。子供保護用のロック機能やタイマーも同様だ。

製品ごとに差が大きいのは火力調節方法と補助機能だ。設置方法やコスト、アフターサービス期間などにもちょっとした違いがあるので、こまかく確かめてみるのがよい。ただし一部の輸入製品や電気コードを直接接続することが困難な状況に限って、遮断器(ブレーカー)を設置する費用などが追加されるので確認が必要だ。

クォン・オソン現代百貨店木洞店リビング家電担当代理は、「これまでのガスレンジの座にビルトインでインダクションを設置するケースが大多数」だとし、「キッチンのサイズが合わない場合は天板の工事をしなければならず、引っ越しすると移転設置費が発生することがあるので、コストをよく確かめてみるのがいい」と語った。
  • 毎日経済_イ・ユヂン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-05-18 17:11:33




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア