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日本のモバイル漫画市場を占領した韓国ウェブトゥーン

ネイバー「LINE マンガ」とカカオ「ピッコマ」 

  • 日本のモバイル漫画市場を占領した韓国ウェブトゥーン

ネイバーの日本でのウェブトゥーンプラットフォーム「LINE マンガ」のオリジナルコンテンツである『文学処女』は最近、日本の放送局でドラマにリメイクされて放送され話題だ。文学を愛する女主人公とベストセラー人気作家の主人公とのあいだのロマンスを描いたこの作品は、TBSやMBSなどの主要チャンネルの深夜ドラマの座を横取りし、視聴者に「ヒーリング」をプレゼントしている。

『文学処女』がドラマ化されることになった背景には、日本で1位のウェブトゥーンサービス「LINE マンガ」の役割が大きかった。 2016年に連載が始まって以来、現在までにLINE マンガのオリジナルウェブトゥーンのなかで「いいね」の数と照会数1位を記録して人気を集めているからだ。

日本のウェブトゥーン市場でネイバーとカカオの善戦はますます際立っている。それぞれの子会社であるLINEとカカオジャパンが運営するウェブトゥーンサービスが、日本市場でシェア1位と2位をならんで占めている状況で、最近になってサービスの売上げが大幅に成長しているからだ。特に日本の漫画市場はまだコミック誌などの紙媒体の漫画が中心であり、ウェブトゥーンは新たに脚光を浴びる分野という点から今後の成長の可能性は大きい。

20日の業界によると、LINEとカカオの日本のウェブトゥーンサービス「LINE マンガ」と「ピッコマ」の今年の第2四半期の売上げは、前年同期比でそれぞれ24.7%と254.8%増加した。ネイバーの孫会社「LINE Digital Frontier」が運営するLINE マンガは、第2四半期に約359億ウォン(35億6000万ウォン)の売上げを記録した。これは昨年同期の売り上げ約287億ウォン(28億6000万ウォン)に比べて25%近く成長した数字だ。これを追っているピッコマの成長はさらに勢いを増している。カカオの日本子会社であるカカオジャパンが運営するピッコマの第2四半期の売上げは約110億ウォンで、昨年の第2四半期の売上げ約31億ウォンの3倍以上に跳ね上がった。

LINE マンガとピッコマが第3四半期と第4四半期にも現在の実績上昇を維持すれば、今年の両社の売上げは約1770億ウォンに達する。昨年に記録した約1400億ウォンに比べて25%以上も成長した成績表を受け取ることができるということだ。韓国コンテンツ振興院が今年4月に発行した「2017漫画産業白書」によると、今年の日本のウェブトゥーン市場の規模は約4735億ウォンと予想される。LINE マンガとピッコマが全体の40%近くを占めることになるだろう。また、日本のウェブトゥーン市場が年平均で8.8%ずつ高成長し、2021年になると約5500億ウォンに達するという分析もある。紙の漫画中心の日本市場で携帯電話ベースのウェブトゥーンが本格的に導入され、漫画市場全体にウェブトゥーンが占める割合も18.5%まで高まる見通しだ。

LINE マンガとピッコマは日本のGoogle PlayストアとApple App Storeのウェブトゥーン部門で、ならんで売上げ1・2位を走っている。 2013年にサービスを開始したLINE マンガは、現在までにアプリのダウンロード数は2000万件で、連載作品数は25万件、単行本のダウンロード数は15億冊を記録するなど、1位の座を強固に維持している。

LINE マンガが1位を占めることができた原動力は、日本国民の生活のプラットフォームに定着した「LINE」の影響が挙げられる。一か月のアクティブ利用者が7500万人に達するLINEメッセンジャーは、いち早く日本国民のメッセンジャーとして定着した。簡便決済サービスである「LINE Pay」も昨年に加入者が3000万人を超えて、企業向けコラボレーション・ソリューションである「LINE WORKS」もシェア1位を走っている。国内で強大なプラットフォームのパワーを誇るカカオのように、日本の消費者が「LINE」を身近に感じていることから、ウェブトゥーンサービスも人気を集めている。また6月には無料タイトルを提供してウェブトゥーンを既存の280作から600作に増やしたり、これまでは1編を無料で見るためには1週間待ったが、これを23時間に減らした「マイ連載」機能を追加するなど、サービスの高度化も着実に進めている。

ピッコマはLINE マンガより3年遅れて2016年に第一歩を踏み出したが、「待てば\0」というユニークなサービスモデルによって広告なしのコンテンツ中心に勝負をかけて、2年めで一気に2位事業者として浮上した。「待てば\0」はウェブトゥーン1作を見た後に次の1作を無料で表示するには24時間待つが、有料課金はすぐさま次の作を見ることができるようにしたビジネスモデルだ。他の日本のウェブトゥーンサービスが1作当たりの価格を課すこととは差別化されたモデルだった。これによって読者は24時間ごとにピッコマを訪問する忠誠心を高めた。

ピッコマの発足初期にカカオジャパンのキム・ジェヨン代表は直接、日本全域の出版社を説得し、「待てば\0」モデルの導入に力を注いだ。このために現在では待っていれば無料だけでなく、「今だけ\0」「3冊無料」などに方式が多様化された。

イ・ヘウン韓国コンテンツ振興院課長は、「過去には日本の漫画市場が韓国に比べて10倍以上も大きく、作家の養成から流通まで漫画産業システムがうまく行われていたが、デジタル化には遅い方」だとし、「韓国企業が積極的に事業を展開することができる状況」だと語った。
  • 毎日経済_イ・ソキ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-09-20 19:21:54




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