韓国の書院9ヶ所、人類の文化遺産に


安東の屏山書院(ピョンサンソウォン)は現存する書院の中で最も完成度が高いという評価を受けている。無駄がないからだ。

西厓・柳成龍(ソエ=ユ・ソンリョン、1542~1607)は齢い30だった1572年、豊岳書堂(プンアクソダン)と呼ばれた書院を屏山に移して改名した。風水的に場は気が強かったが、「やはり気の強い」西厓の精神に押されて屏山書院は今に至った。以後は440年間をひとつ所で壬辰倭乱と慶長の役など朝鮮の明滅を見守った書院は、柳成龍という名前の經世儒(世界を治め導く儒学者)の意をそのまま保った。

屏山書院とともに「韓国の書院(書院)」と呼ばれる書院9ヶ所がユネスコの世界遺産に登録される。ユネスコの諮問・審査機関である国際記念物遺跡会議(ICOMOS/イコモス)は韓国の書院について14日に「登録勧告」を下したと文化財庁が明らかにした。

イコモスは審査評価書に大韓民国が登録を申請した書院9ヶ所のすべてを「登録(Inscribe)すること」を勧告する内容を盛り込んだ。紹修書院(ソスソウォン、慶尚北道・榮州)、陶山書院(トサンソウォン、慶尚北道・安東)、屏山書院(ピョンサンソウォン、慶尚北道・安東)、玉山書院(オクサンソウォン、慶尚北道・慶州)、道東書院(トドンソウォン、大邱・達成)、藍溪書院(ナムゲソウォン、慶尚南道・咸陽)、筆巖書院(ピラムソウォン、全羅南道・長城)、武城書院(ムソンソウォン、全羅北道・井邑)、遯巖書院(トナムソウォン、忠清南道・論山)が対象だ。韓国書院連合会によると、全国の書院は650カ所に達する。朝鮮時代には320の郷校(ヒャンギョ)と700の私設学校が朝鮮半島で性理学の精神を受け継ぎ、郷学熱を燃やす場所として使用された。

再修(再提出)の末に得た結実であることから、今回の「登録勧告」は意味が深い。文化財庁は2016年4月にイコモスの「返戻意見」によって、世界遺産への申請を自主的に撤回した。以降、イコモスの諮問を通じて「卓越した普遍的価値(Outstanding Universal Value/OUV)」物語の再作成、比較研究の補完、連続遺産として論理強化などの過程を経た。新たに作成した登録申請書をユネスコに提出したのは昨年1月だった。公立学校の郷校とは異なり、書院は私設学校として性理学の社会的伝播を率いたし、定形成を備えた建築文化を成し遂げたという点で、世界遺産の必須条件である「優れた普遍的価値」を持っていると評価された。

6月30日から7月10日までアゼルバイジャンのバクー市で開かれる第43回ユネスコ世界遺産委員会で最終的に登録するかどうかが決定される。

文化財庁は「登録勧告を受けた遺産は異変がない限り、世界遺産委員会で登録される」と説明した。ただしイコモスが審査評価書に、登録以後は9ヶ所の書院に対する統合保存管理方案を整えるように追加の指示を下しただけに、「連続遺産」という完全性を補完する必要性も生じた。文化財庁は地方自治体と継続的に協議する予定だと明らかにした。

大韓民国の世界遺産は現在13件だ。石窟庵・仏国寺、海印寺の藏經板殿、宗廟(以上1995年)、昌徳宮、水原華城(以上1997年)、慶州歴史遺跡地区、高敞・和順・江華のコインドル遺跡(以上2000年)、済州の火山島と溶岩洞窟(2007年)、朝鮮王陵(2009年)、韓国の歴史村:河回マウルと良洞マウル(2010年)、南漢山城(2014年)、百済歴史遺跡地区(2015年)、山寺、韓国の山地僧院(2018年)がある。「韓国の書院」が登録されると14件に増える。
  • 毎日経済_キム・ユテ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-05-14 18:21:00.0