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20年前の惨事を怪談の素材に 遺族の抗議に韓国の番組が釈明


  • 20年前の惨事を怪談の素材に 遺族の抗議に韓国の番組が釈明
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MBC『深夜怪談会』がシーランド火災事件を怪談の素材として使用して波紋を広げている。資料協力要請に応じた遺族側は「このように使用されるとは思わなかった」と胸を痛めた。

去る19日に韓国で放送された『深夜怪談会』では1999年に発生した「華城シーランド火災事件」が扱われた。情報提供者は勤務当時、シーランド事件後、火災現場となった建物の保存任務を引き受けたという。彼は2カ月間、火災現場を監視していたが、彼の前に霊媒師と村の人々が現れ、子供の声と推定される声を聞いたとお祓いをしなければならないと話したという。霊媒師が「子供の泣き声が後を絶たない」と話すシーンが再現されたりもした。

情報提供者はここを離れる前、廃墟となった跡地を見て回って「子供たち、ごめんね。本当に申し訳ない。天国では苦しまないでほしい」と祈ったという。また事故現場を再び訪れて、被害者たちの苦しみを思う切ない気持ちを伝えた。

華城シーランド火災事件は1999年6月30日未明、京畿道華城郡にある青少年修練施設である「遊園地シーランド」で火災が発生し、幼稚園児19人と引率の教師と講師4人など23人が死亡、5人が負傷した事件だ。サンドイッチパネルが人命被害を大きくした代表的な火災事故で、警察は事故原因について電気ショートや蚊取り線香によって発火して建物全体に広がったと推定した。

放送後、一部の視聴者とネットユーザーたちは「遺族が見れば胸を痛めるだろうに、あえてあんな事故を題材に扱うたのか」と不快な反応を見せた。

『深夜怪談会』が実際の事件を扱ったのは今回が初めてではない。

去る26日には1990年に発生したソウル市松坡区3母子殺害事件を扱った。息子の血液型と自分の血液型が違うと夫が反発すると、妻が子供を殺害した後、極端な選択をした事件だ。これに先立って12日には20人を殺害した連続殺人犯ユ・ヨンチョルとその隣に住んでいた女性のエピソードを公開したりもした。

怪談紹介放送で全国民を悲しませた実話が次々と取り扱われると『深夜怪談会』視聴者掲示板には放送内容について指摘する書き込みが相次いだ。

ある視聴者は「出所が不明な怪談を娯楽として見る番組で実話犯罪を扱うと、話の種に転落した被害者の死と苦しみに遺族が苦しむのではと懸念される」と指摘した。

また他の視聴者は「犯罪の話をあえて入れる必要があるのか。深夜怪談会の趣旨に合うように不気味なエピソードを聞きたいのであって、過去の犯罪を振り返りたいのではない」と批判した。

シーランド事故の遺族側は放送された後にコメントを明らかにした。

シーランド惨事遺族代表のコ・ソクさんは27日、YTN starに「数日前に職員から制作スタッフから資料請求が来たという話は聞いた。これまで子供の安全の問題と関連した番組からデータの要求があれば無条件に受け入れてきたのだが、今回もそうした。ところが、このような形で使用されるとは思わなかった」とし「放送を確認した結果、この種の怪談は遺族がたくさん聞いてきたものではある。放火だという話も聞いたりする。ただし19人の子供が惨事に遭っただけに、この惨事が放送の素材として使用された点は遺族の立場からは胸が痛い」と心境を明らかにした。

続いて彼は「当時、現場を守っていた方の情報提供によるものだが、内容に誇張された部分が多い。その周辺で起きた事故が子供のためのお祓いをしなかったからだとする部分は少し残念だ」と付け加えた。

物議になるとこの日、MBCの関係者は毎日経済スタートゥデイに「シーランド事件を忘れずに、引き続き追悼するべきだという趣旨で放送したもの」とし「しかし怪談を扱う番組なので実際と異なる部分について問題が提起されたようだ」と慎重な立場を伝えた。

関係者は「追悼公園の問題もそうで、忘れられていっている事件に対する社会的関心を喚起するために制作したもの」とし「放送を直接見てもらえれば全く怪談として扱った内容ではない」と付け加えた。

一方、MBC『深夜怪談会』は視聴者から情報提供をうけた怪談を紹介する形式の番組だ。
  • シン・ヨンウン スタートゥデイ記者
  • 入力 2021-08-27 14:32:05




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