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[2016夏の韓国映画市場②]初の7000万人突破…過去最大の予想


この記事は「[2016夏の韓国映画市場①]初の7000万人突破…過去最大の予想」の続きです。

  • [2016夏の韓国映画市場②]初の7000万人突破…過去最大の予想

15歳以上観覧が強勢:観覧等級別には、15歳以上観覧可が強い勢いだ。平均観客占有率は全体観覧可9%、12歳以上観覧可27%、15歳以上観覧可59%、青少年観覧可5%だった。中でも15歳以上観覧可と12歳以上観覧可は公開本数比率よりも、観客占有率が毎年高かった。つまり、供給量よりも消費量が多い。このため韓国の夏の大作が15歳以上観覧可メインで企画されることは、現時点では有効な戦略だ。一方、相対的に全体観覧可と12歳以上観覧可、青少年観覧不可、15歳以上観覧可が互換される傾向を見せた。

観客満足度は上昇:公開序盤に観客評点8.0点が夏市場で大型ヒットに必要な条件だ。ヒット区間別平均評点は観客600万人以上7.9点、400~500万人7.7点、200~300万人7.6点、100万人7.1点と観客数が多くなるほどに満足度が高まった。上映後半に向かうほどに評点は低くなるため、序盤には興行区間別に+0.1~0.2点は維持せねばならないということを意味する。これは逆説的に、大きな市場にて大型ヒットを狙うほどに序盤に網を広げるよりも、ターゲット観客を終結させることがより効果的だという意味になるだろう。一方、年度別ヒット作平均評点は2013年7.3点、2014年7.6点、2015年8.0点と毎年増加した。夏の観客入場にてマーケティング期待値とコンテンツ満足度間の乖離間が狭まっているということだ。

▶今夏の市場展望-7000万人突破、歴代最大の夏市場

今夏の映画市場展望は、これまでの夏映画市場の特徴を基準に、例年と同一なのか違うのかを判断すればよい。

最初に、今夏累積観客は7000万人を初めて突破する。すでに6月1700万人が観覧し、7月~8月の累積観客は5300万人以上となるだろう。

夏市場増加率の鈍化傾向を誰の立場から解釈するかが問題だ。観客の立場からは、一定の観覧習慣が形成されたということだ。昨年夏がそうだった。MERSにより6月は急減したが、7月と8月に6月の減少量以上が見た。今年の月別状況もそうだ。1月3月4月に見ていないだけに、2月5月6月に観客はより多く観覧した。そのため上半期は前年よりも70万人減った99%水準まで下がった。つまり減少した観客は追加的な潜在観客となる。

潜在観客が映画館に出てくるもっとも良い時期が夏だ。分期単位ではなく、季節単位で見れば昨冬から春までに発生した潜在観客は+640万人ほどだ。6月の観客1700万人から280万人程度が潜在観客であったと見ることができる。こうして計算をすれば、今夏は増加率反動を見せて観客は昨年よりも3%以上増加するものと推定された。

二番目に、今夏大型興行には30代よりも20代の観客の選好度を得た作品がより有利となりそうだ。集中観覧時期は例年と同じく8月初週から大きな市場を見せるだろう。上半期の主要観客層である20代の観客が8月に観覧する可能性が高いためだ。

夏の主導観客は30代だ。けれど昨年夏だけを見れば20代だった。6月を20代が主導したことで、30代と40代よりも比率がより高くなった。20代の勢いを一時的な現象と見るか、今年も続くと見るかが問題だ。昨年夏は特殊な状況があり、当時のヒット作が公開序盤には30代が主導したりもしたが、これまで10年間のデータを見れば20代は2011年から2013年まで、40代以上よりも低かった年齢層だった。いくつかのことが一時的な現象であることを示している。

けれど今年上半期のヒット作を分析した結果、昨年のみ限った現象ではなかった。20代が平均41%の比率で上半期のヒット作をリードした。また数年間30代が遂行してきたアーリアダプターの役割を今年は20代が遂行した。そのため今夏は30代よりも20代が市場をリードするものと見られる。

そうであれば20代の観客の月別観覧時期が重要になるが、過去10年間20代の観客は7月よりも8月に集まった。今年もっとも比重のたかい20代観客の観覧時期が月別観客が一番多い8月に集中するということだ。これにより主導する観客の年齢層が変わったとしても8月が一番大きな市場となることに変わりはないようだ。

三番目に、今夏にも韓国映画の夏の勢いは強さを維持する。上半期に例年とは違った変化はなかった。例年と同一に韓国映画は弱い勢いを見せた。上半期、韓国映画占有率43%が7~8月にはむしろ薬となる。夏公開予定の韓国映画の立場からは潜在観客がそれだけ積み重なっているということだ。このため今夏にも字幕のない映画の強みがそのまま発揮されるだろう。

四番目に「けれど」だ。けれど、外国映画1本程度は今夏1000万映画「級」にヒットする可能性がある。観客の反応がそうだ。上半期、韓国映画占有率と観客数は前年同期よりも増えた。5月~6月公開作『哭声』と『お嬢さん』の力が大きかった。裏返せば、それだけ外国映画を好む潜在観客がまだ残っている。また今年は上半期に伝統的に男性比が高いスーパーヒーロー映画4本が公開されたにもよらず、男性比率が昨年よりも5%ポイントも減少した。そのため相対的に外国映画を女性観客よりも好む男性観客が待機していることになる。

最後に、12歳以上観覧可映画がダークホースとなるだろう。全体観覧可対象観客が流入されるものと見られる。

12歳以上観覧可の力は、すべての家族観客にアピールすることができる点だ。つまり、全体観覧可映画と互換される。けれど全体観覧可観客は昨年上半期よりも494万人が多く観覧した。子供連れ観客はすでに例年よりも1本多く消化していることになる。『ジャングルブック』の韓国成績が全世界的なヒットに比べると低調な理由もそんなことから解釈することができる。さらに2月に公開された『ズートピア』のヒットが5月まで続いたことで、この観客層が観覧時期があまり過ぎていない点もある。そのため子供連れ観客層が今夏にハリウッドアニメを2本以上観覧することは容易ではなく、昨年の夏よりもアニメ市場が大きくなる状況はない。結果的に子供連れ観客は昨年よりも子供の年齢層通りにより確実に分離されるだろう。年齢層が比較的高い子供連れ層は12歳以上観覧可の作品に向かう可能性が高い。つまり子供連れと成人両親同伴といった家族観客にアピールできる12歳以上観覧可映画にて、現時点の期待よりもより良い成績が出る可能性がある。

参考に、夏の日本アニメ市場はハリウッドアニメ市場とは別だ。まったく違う観客群が選択するためだ。ハリウッドアニメは母親、ケーブル放送がチケットパワーの動力となる日本アニメは子供が選択する。

そうであれば、夏市場にて強い勢いを見せる15歳以上観覧可は?15歳以上観覧可は昨年規模よりもさらに大きくなる可能性がある。15歳以上観覧可も、昨年より409万人も増加した。けれど1本あたりの観客数は昨年よりも少ない。ここに昨年よりも512万人減少した青少年観覧付加対象の観客が流入するものと見られる。代わりに、それほど15歳以上観覧可の中で分散効果が発生し、3~5位圏の映画が昨年よりもより善戦する可能性が高い。
  • スタートゥデイ チン・ヒャンヒ記者 / 連載寄稿=キム・ヒョンホ映画市場分析家
  • 入力 2016-07-10 10:08:11




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