パク・ボヨン「ポブリーという言葉には常に疑問を持っている」


「『過速スキャンダル』はピーク、でもあの頃に戻りたくはない」

映画、ドラマを問わず、縦横無尽に可愛らしくラブリーな魅力を放つ俳優パク・ボヨンは今自分のいる位置に満足していた。

JTBC金土ドラマ『力の強い女ト・ボンスン』(演出イ・ヒョンミン、脚本ペク・ミギョン)でト・ボンスン役を熱演したパク・ボヨンに19日、ソウル江南区の某所で会った。先天的に怪力を持って生まれた女性ト・ボンスンを演じながらも可愛らしく愛嬌あふれるキャラクターで視聴者たちに大きな愛を受けた彼女。本人は「愛嬌はまったくない」と微笑んだ。

『力の強い女ト・ボンスン』は先天的に巨大な怪力を持って生まれたト・ボンスン(パク・ボヨン扮)が世界のどこでも見たことのないクレイジーな魅力と才能を持ったアン・ミンヒョク(パク・ヒョンシク扮)と正義感に燃えるイン・グクドゥ(ジス扮)に会いながら繰り広げられる3人の男女の力比べロマンスを描いた。

JTBC『僕は彼女に絶対服従∼カッとナム・ジョンギ∼』で、すでにコミカルな演出に定評のあるイ・ヒョンミンPDと『愛するウンドン』で感性的なメロドラマを見せてくれたペク・ミギョン作家が意気投合して、最終回の視聴率は9%、最高視聴率は9.6%まで上昇した『力の強い女ト・ボンスン』はJTBCドラマの最高視聴率の歴史を塗り替えた。

人気監督と作家の出会いでも話題を集めたが、この人気の背景には、パク・ボヨンとパク・ヒョンシクの輝く相性が存在していた。2人は現場でも絶え間ない練習と努力で視聴者を幸せにする甘くてエネルギーあふれるカップルを作り出した。

「ヒョンシクさんと呼吸を合わせること自体がとてもおもしろかった。性格がとてものびのびとしていて、親和性が良い。多くの方々にお似合いだと言われて気分が良かった。私たちは練習を本当にたくさんした。リハーサルを休むことなく続けた。オーディオ監督が『お願いだからもうやめて』『ちょっと休んで』と言うほどだった。甘い部分はヒョンシクさんがが本当に上手にしてくれた。私はあまり上手ではない。『チャギ(ハニー)』のようなものは到底言えなくて、『ミンヒョク氏』にしてとお願いしたりもした。(笑)ヒョンシクさんはエネルギーがとても良い。私が先に『疲れないの?大変じゃないの?』と尋ねたほどだ」

パク・ボヨンはパク・ヒョンシクとジスとの三角関係を形成した。ジスはヒョンシクと全く異なる魅力を持っていた。彼女は無茶で可愛い魅力を持つジスが実際には劇中のイン・グクドゥのように「男の中の男の魅力」を持つ俳優だと説明した。

「グクドゥは本当にどこか抜けていてかわいい。でも、とても男らしい。ジスとグクドゥが本当によく合うと感じたのは話し方自体からして既にグクドゥだからだ。『姉さん、毎日こんな風に撮影ができるなんてすごいですね』と、こんな風に尋ねてくる。一度は私と撮影をしていてジスは私の前でカメラから抜けて私がそのまま撮っている状況だった。そこで突然ドンという音がした。見たらジスが前に進む途中で電柱にぶつかったのに、姉さんが撮っているからと痛いとも言えずに声を殺していた。誕生日プレゼントを渡したときには『姉さん、本当にこの恩は忘れません。大事にします』と言っていた。本当に準備していたかのような言葉を話す。ジスだけの魅力のようだ」

だとしたら、パク・ポヨンが見た「ト・ボンスンの魅力」は何だろうか。彼女は生まれつき怪力を持つボンスンが正義のために戦って、強者には強く弱者には弱い姿が最大の魅力だと明らかにした。

「ボンスンの魅力はオ・ドルピョ先輩に対する姿がいちばんしっくりくるようだ。弱者には強くなく強者に強い姿。『力を利用して私を抑え込むすもり?私はあなたをさらに抑えつけることができるわ!』こんな感じだ。絶対に気後れしない。小さくて些細なことからボンスンというキャラクターに代理満足した。消防車が通れるように道を作ってあげるエピソードや、リヤカーを押してあげて痴漢も退治する。地下鉄で痴漢を捕まえるようなこと。私はいつも新しいことをしたいと話すが、このドラマの中でやりつくした。メロ、コメディ、アクション、家族ドラマまで。とても楽しかったけど、『次は欲を少し捨てないと』と思った(笑)」

ト・ボンスンでなくパク・ボヨンなら、アン・ミンヒョクとイン・グクドゥのうち誰を選ぶのかという質問には、ユニークな答えが返ってきた。パク・ポヨンは「2人とも精神健康状態が良い子たちだから」と自分の理想のタイプを公開した。

「実は2人とも精神健康の状態が良い子たちだから好きだ。今は少し精神的に正しい人に会いたい。私が個人的に会えたらいいなと思う人やそれに対する幻想、願いだ。ドラマでもそうだったけど『ああ、本当に愛はタイミング』だと本当にそうだと感じた。グクドゥもタイミングが合わなかったんだという気がした」

「ポブリー(パク・ボヨンとラブリーを合わせた言葉)」というニックネームでより有名なパク・ボヨン。本人自らはむしろこの愛称に疑問を持っていた。自分自身はこのような言葉とは全く距離が遠いと考えているのに、視聴者が望んでいる姿がそれなのかもしれないということに乖離感さえ感じたと告白した。

「ポブリーという言葉には常に疑問を持っている。なぜこのように思われるのか。私が初めて大衆に知られた作品は映画『過速スキャンダル』だと思う。その映画の中で私は未婚の母だった。私の息子を守るという気持ちから愛らしい姿よりもがめつい姿を多く見せた。『私のオオカミ少年』の場合、病弱で冷たいイメージだったし、『僕らの青春白書』でも不良役だった。常に愛らしい役を演じたわけでもないのに、どうして私をとても明るいイメージで考えていらっしゃるのかたくさん悩んだ。だから選択した作品がtvNの『ああ、私の幽霊様』だった。ナ・ボンソンを演じながら多くの方々が本当に好きになってくださった。このイメージから抜け出そうとするよりも受け入れなければならない部分であることをたくさん感じた。『力の強い女ト・ボンスン』は大衆が望む私と私がなりたい私を適切によく混ぜた作品だと思う」

限りなく可愛いだけのようなパク・ボヨンだが、自分では自ら自尊心が低い俳優だと説明した。常に周囲の顔色を見て、私に失望するのではと恐れ、さらにはNGを出すと「私の演技に彼らが失望したらどうしよう」という心配がまず頭をよぎった。

「最近、私はあまりにも混乱した状態だ。自分を信じられないようだ。『力の強い女ト・ボンスン』を見ながら感じたことは、私も本当に自尊心が低い人だということだ。顔色をたくさん窺って、悩みや心配が多い。今年の目標が『自分自身を信じて愛そう』だったほどだ。人々が賞賛していることが本当だと思えない。ただ私が目の前にいるから言っていることのような気がして、この癖をなおそうと努力してもよくならない。解決策を探してみたが、まだ少し難しいようだ」

このような悩みをもとに彼女は自分の演技的な限界がますます近づいていることを実感していた。小柄で、痩せていて、低い身長が与えるキャラクターには限界があり、絶対にセクシーだったり、カリスマのある役を演じることができないことを既に認知した。

「限界は確かに感じる。作品をするたびに感じるが、どうしようもないようだ。突然整形手術をして華やかな顔になって現れたり、本当にとんでもないことが起きて身長が10センチ以上大きくならない限りは(笑)。そうなれば挑戦することができるかもしれないけど、私の外観を変えることはできないではないか。でも私も不便な演技はできないようだ。時々グラビアでイメージ変身を試みたりするときには本当に難しいが、家で一人で試してみても本当に難しい」

映画『過速スキャンダル』が驚異的な興行成績を収め、パク・ボヨンは瞬く間にスターになった。しかし、いざ今の本人はそのころに戻りたくないという。さらに「私はその時以来、ゆっくりと下降しているようだ」と告白した。人間パク・ボヨンと俳優パク・ボヨン、その間に位置する彼女は絶えず葛藤する生活を送っていた。

「ときおりあまりにも大変な時は『過速スキャンダル』が終わった後のことを考える。当時、所属事務所の問題もあったし『どうして演技が楽しかったのに、今はこんなに面白くないんだろう。どうしてつらいんだろう』と悩んでいた。私が本当に好きな漢江の橋があって、そこに行っては本当に泣きじゃくった。時々そのときの感情が思い出せないときは、そこに行く。そうすると本当に感謝する気持ちになる。私はいつも自分の意思であろうと他意であろうと仕事が出来ないのは私の意志とは関係がないと考えている。だから、すべての作品が最後の作品であるかのように感謝している。だからといって『過速スキャンダル』の時の姿に戻りたくはない。個人的には『力の強い女ト・ボンスン』が一番良かった。仕事をするパク・ボヨンの人生と28歳のパク・ボヨンの人生が調和していると考えている。ここで、さらに不便になったらどちらか一方をやめなくてはいけないが、そうなるととても悔しい気がする」
  • シックニュース チョ・ヘジン記者 / 写真=イ・ミファ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-04-23 10:46:00