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「完璧な妻」終映①…秀作は未完に終わった


  • 「完璧な妻」終映①…秀作は未完に終わった
KBS 2TV月火ドラマ『完璧な妻』が作品性を残そうとして見失ったまま興行でも失敗して幕を下ろした。俳優コ・ソヨンの10年ぶりのテレビ劇場復帰作でスポットライトを受けたが競争作に押され、これといった力を出すことなく、苦い余韻を残した。

『完璧な妻』は、家庭を守るシム・ジェボク(コ・ソヨン扮)と彼女の夫を大学時代から片思いして執着するイ・ウニ(チョ・ヨジョン扮)の対決を扱った。中年の愛と結婚を題材にしながら精神病を患うウニにまつわる秘密を解く過程を丁寧に入れた。

おかしな執着を見せたウニは『完璧な妻』の雰囲気を作る主要な役割だった。財閥の妾の母チェ・ドクブン(ナム・ギエ扮)に受けた児童虐待は、ウニがク・ジョンヒ(ユン・サンヒョン扮)に向けた執着の原因になり、ウニは破局を迎えた。

『完璧な妻』初回はチョン・ナミ(イム・セミ扮)の死を目撃したジェボクの場面など、ユニークな素材を打ち出した。チョン・ナミはウニの指示でジョンヒに接近して、ジョンヒはジェボクから離れ、揺れ始めた。親切な隣人として夫婦に接近したウニは、このすべてを裏で操る人物だった。

不倫を扱っているという批判の中でも『完璧な妻』は、家庭を守ろうとするジェボクの姿を描いた。愛さえお金で得ようとするウニとは正反対のジェボクは「退屈な不倫ドラマ」に数えられる様相を呈した。グジョンフイを置いて対立する2人は作品全体のバランスをとった。

しかし、後半に続くほどウニの狂気じみた態度だけが注目された。作品に集中させる力という点で制作陣が意図したものだという可能性もあるが、常にぶつかり苦しんでいるジェボクに没頭するのは容易ではなかった。別れと再構築を繰り返すジョンヒは回を送るごとにストーリーを繰り返すようだった。ウニの実体が明らかになったり、登場人物の関係が発展したりもしたが、事件なしで「人物の関係」だけに集中した。

サイコパスを連想させるチョ・ヨジョン、地味な妻を演じたコ・ソヨン、優柔不断なジョンヒを消化したユン・サンヒョン、後ろから心強く応援するソンジュンなど俳優たちの演技力には異論はなかった。しかし、徐々にウニに注目が集中して、他の登場人物が受動的でしかない限界は超えられなかった。

後半の、ウニがジェボクを精神病院に簡単に閉じ込めた展開には最低のドラマを見ているようだという反応が続いた。洗練された素材に力を与えられなかったストーリーの質が惜しかった。ウニの極端な性向を念頭においたとしても過度な設定だった。

最近のドラマヒット作は、エピソードごとに事件が広がり、善悪を区別できない作品が多い。光らせる素材で話を展開した『完璧な妻』は、明らかに意味のある作品だったが、興行公式から外れ視聴率の成績に応じた話題性を捕まえられなかった理由ともとれる。

『完璧な妻』は、同じ時間帯に放送されたSBS『被告人』とMBC『逆賊』に押されて、4~6%台の視聴率を行ったり来たりした。折り返し地点を前にした9話で最高視聴率である6.4%(ニールセンコリア全国基準)を記録したが、形勢を逆転することは難しかった。結局『被告人』の後続『耳打ち』にも席を渡した。

秀作を夢見た『完璧な妻』は未完に終わった。素材と俳優たちの演技は拍手を受けたが、20部作を作っていく過程としては、多少不十分という評価だ。中途半端に成功を収めた『完璧な妻』は色々な面で、視聴者と冴えない別れをした。

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  • 毎日経済 スタートゥデイ ハン・イング 記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-05-03 06:40:05




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