「CJの大物」カカオへ…コンテンツ業界に地殻変動


去る1日、ソウル市のコチョクスカイドーム。防弾少年団やBTOBなど、国内最高のミュージシャンが一堂に集まったなかで、芸能人ではない人物の目を集める人物がいた。キム・ソンスCJ ENM顧問(写真)がその主人公だ。よく知られたように、彼は国内エンターテインメント業界の大物だ。彼に視線が集中している理由は、この日の行事と関連が深い。

イベント名は「2018 MMA(メロンミュージックアワード)」。他でもない、カカオが主催した大型の音楽イベントだった。 CJエンターテイメントの事業を代表していた経営者が、潜在的な競合他社として浮上したカカオのイベントに事実上は「ホスト」の資格で姿を現すやいなや、彼の次の行き先をめぐって関心は増幅された。

11日の投資銀行(IB)とコンテンツ業界によると、キム・ソンス顧問は、まもなくカカオに席を移して実家であるCJ ENMの牙城に挑戦状を差し出す。公式合流は来年1月の初めだ。金範洙(キム・ボムス)カカオ議長は、キム顧問に「副会長級」の職責を与えることが伝えられた。

高麗大学の仏語仏文出身であるキム顧問は、オリオンシネマ代表・オンメディア副社長などを経て、CJ E&M(現CJ ENM)代表として活躍し、エンターテイメントビジネスの鬼才と呼ばれた。李美敬(イ・ミギョン)CJ副会長とともに韓国映画業界を代表する「パワーマン」だったが、2014年に副会長の2線退陣の過程で副会長側と不和説が流れたりもした。

キム顧問はカカオでマネジメントやコンテンツ企業の買収・合併(M&A)など、エンターテイメント事業を陣頭指揮するものと予想される。すでに俳優イ・ビョンホンの所属事務所で有名なBHエンターテイメントの買収が間近に迫ったものと思われる。俳優共有所属事務所として有名なスプエンターテイメントも、カカオの胸に抱かれる見通しだ。 IB業界のある関係者は、「キム顧問が公式に合流した後、カカオが複数のM&A関連のニュースを発表する予定だと聞いている」と語った。

早目にカカオに合流したイ・ヂュノ氏も関心を集めている。彼は今年の初めにカカオの子会社であるメガモンスターの代表として迎え入れられた。イ・ヂュノ代表はキム顧問の最側近で、ついさいきんまでCJ ENMで活躍した人物だ。二人はCJ ENMの看板ドラマ制作会社のスタジオドラゴンを設立した主役だ。しかし彼は金顧問とは異なり、徹底的にベールに包まれている。スター作家たちと人脈が厚く、ドラマ部門ではかなり大きな影響力があるという話だ。あいにくイ代表が率いるメガモンスターは、スタジオドラゴンとは競争関係だ。最近、ドラマ『赤い月青い海』を製作して認知度を高めた。

スタジオドラゴンが制作したヒット作『ミスターションシャイン』と『トッケビ』の二人の主人公(イ・ビョンホン・共有)の所属事務所がカカオに買収される可能性が高くなったという点も、偶然の一致だけではないようだというのがコンテンツ業界の見方だ。カカオに精通したある関係者は、「カカオがエンターテイメント事業の多くの分野にわたって積極的なM&Aと人材の勧誘、資金支援に乗り出すところを見ると、CJの牙城を乗り越えることはできないだろうとは言えないようだ」と語った。メロンを買収したカカオが年末に開催するMMAも、CJの「ママ(MAMA)」を連想させる。特に今年のMMAはSM・YG・JYPなど韓国を代表するマネージメント社所属のスターが総出動して、MAMAに劣らない影響力を誇った。

CJ側は気を使って反応を抑えてはいるが、内心の不快感はありありと見える。CJの高位関係者は、「カカオはエンターテイメント市場の規模をともに育てていく、素晴らしいパートナーになることを期待している」としながらも、「今日のキム・ソンスという名前は最終的にCJが作ったものではないだろうか」と鋭敏な反応を見せた。

CJ ENMが韓国を代表するエンターテイメント業界の最強者ならば、カカオはライジングスターだ。両社とも上場企業であるだけに、エンターテイメント業界の新旧の激突は、株式市場でも焦眉の関心事として浮び上がった。ユジン投資証券のチョン・ホユン研究員は「カカオのコンテンツ事業は今まさに育ち始めた段階であるため、CJの牙城を超えるには時間が必要だ」とし、「しかし潜在力だけはCJを脅かすに十分だ」と語った。
  • 毎日経済_ナム・ギヒョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-12-11 18:09:40