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「夜間ステルス族」が横行する漢江自転車道

自転車事故4年で2倍に・年間死亡者は100人 

  • 「夜間ステルス族」が横行する漢江自転車道
普段自転車走行を楽しむユさん(31 / 仮名)は去る7月、中浪川(チュンナンチョン)の自転車道路を走行している際に危うく大きな事故に遭うところだった。

前方の自転車運行者がテールライトを点灯せず立ち止まっていたため急停止し、体が前方に傾いて倒れたのだ。幸いなことに軽い打撲を負う程度にとどまったが、いつものように速い速度で走っていたら、はるかに大きな事故につながっていた恐れのある状況だった。

ユさんは、「夜にヘッドライトとテールライトはもちろん反射板もなく、自転車に乗る人が頻繁にいる」とし、「彼らが急ブレーキを握ると、よく見えず対応しにくくて、危険な瞬間が一度や二度ではなかった」と話した。

ソウル市が来月から総事業費237億ウォンを投入し、市の各所を結ぶ歴代最長の自転車道路16区間(201キロ)を作る計画を明らかにした中、ますます増えていく利用者、インフラストラクチャーとは異なり、安全意識はいまだ「底」レベルだ。ソウル市漢江事業本部によると、2009年に700万人水準だった漢江自転車道の利用者は2014年に1500万人を超えた。

毎日経済は先月23日、蚕室(チャムシル)漢江公園、蚕院(チャムウォン)漢江公園、中浪川自転車道路、トゥクソム漢江公園などのソウルの主要漢江自転車道路4カ所で、利用客計277人に対して安全装備の着用と運行形態を現場取材した。この結果、利用客全277人のうち、ヘルメット未着用とライト無点灯が、それぞれ74人(26%)、55人(20%)に達した。

完全に安全装置を備えた利用者は148人(54%)に過ぎなかった。

このような状況で自転車走行事故はますます増加している。2011年に2883件だった自転車事故は、2015年に6920件と2倍以上急上昇し、死亡者も年間100人に達するほどだ。自転車道の「爆弾」は、夜間にヘッドライト・テールライトを点灯していない人々だ。

記者も安全装置を備えて直接夜間の自転車道を走ってみると、数分も経たないうちに人の気配もなく、突然横に「ひゅうと」追い越し通り過ぎる自転車に驚いた。ヘッドライト・テールライトを点灯しない自転車は、夜間にライトを点灯しない自動車と同じだ。自転車族の間では、「ステルス族」と呼ぶ。夜中に運行し、発見しにくく、危険な点をステルス戦闘機に例えた言葉だ。トゥクソム漢江公園の近くで会った「ステルス族」カン氏(25 / 仮名)は、「安全のためにライトを点けなければならないことを知っているが、相手が点ければ大きく問題がないと思って付着していない」と話した。カン氏は、ヘルメットなどの安全装備も装備していない状態だった。カン氏だけでなく、漢江で確認したライト無点灯運転者は1人ももれなくヘルメットを着用していない状態だった。本人と他人の安全まで、すべて脅威しているわけだ。

飲酒状態で自転車に乗る利用客も問題として挙げられる。実際、漢江自転車道路付近のコンビニエンスストアでは、自転車衣類・装具を着用したままビールを飲む利用客を簡単に発見できる。道路交通法第50条8項は、自転車の飲酒運転を禁止しており、9項は灯火装置・発光装置の使用を義務として規定している。

しかし、この2項はすべて処罰規定がない訓示規定に過ぎない。こうであるため、どこにも自転車飲酒運転や安全装置未着用者を啓発するための掲示物、案内板さえもない。

海外では、自転車の飲酒運転時、日本は5年以下の懲役または100万円(約1085万円ウォン)の罰金刑を受ける。フランスは最大750ユーロ(約93万ウォン)の罰金を、ドイツは自動車免許を停止したり取り消しするように定めた。
  • 毎日経済 ヨン・ギュウク記者 / 写真=photopark.com | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-09-05 09:24:58




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