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孫興民、FAカップ得点王にまで「ソン(手)」を?

■ ソン・フンミンのトッテナム、明日チェルシーと準決勝 

  • 孫興民、FAカップ得点王にまで「ソン(手)」を?
「得点王」。サッカーのストライカーを務めた選手なら誰でも欲を出すタイトルだ。今季はさまざまなゴール記録を塗り替えて、「韓国サッカーの宝」に加えて「イングランドプレミアリーグ(EPL)のアイコン」まで狙う孫興民(ソン・フンミン、25・トッテナム)は新しい挑戦に乗り出す。その舞台は来る日曜日の早朝、ロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われるトッテナムとチェルシーのイングランドサッカー協会(FA)カップ準決勝だ。 6ゴールですでにFAカップ得点1位を疾走しているソン・フンミンがゴールを追加した場合、FAカップ単独得点王も現実になることがありうる。

車範根ブームを超えて得点王まで

最近、ソン・フンミンのペースは恐ろしい。 4月に入って4試合連続ゴール行進を続け、5ゴール1アシストを記録し、トッテナムのエースとして生まれ変わった。去る3月13日のFAカップ準々決勝までさかのぼれば、6試合で攻撃ポイントだけでも10(8ゴール2アシスト)ポイントだ。どうかすると英国の現地トッテナムファンの間から、「ソニが燃えている(Sonny's on fire)」というスローガンが出るほどだ。

ソン・フングミンはチェルシーとの準決勝で1ゴールだけを入れると、車範根(チャ・ボングン)国際サッカー連盟(FIFA)U-20ワールドカップコリア組織委員会副委員長が1985-1986シーズンで記録したアジア選手のヨーロッパリーグシーズン最多ゴール記録(19ゴール)、朴智星(パク・チソン)が記録したアジア選手のイングランド通算最多ゴール(27ゴール)を越えて、アジアサッカーの歴史を変えることになる。

何よりも嬉しい点は、ソン・フンミンのプロデビュー以来、初めて得点王を狙うことができるという事実だ。

それも146年の歴史を誇り、「サッカー史上で最も古いトーナメント」として有名なFAカップの舞台だから価値が高い。ソン・フンミンのほか、アダム・モーガン(カーズンズアッシュトン)が6ゴールで共同首位に立っているが、すでに所属チームが脱落し、もはやゴールを追加することができない。 4強進出選手に限定するならば、セオ・ウォルコット(アーセナル・5得点)、セルヒオ・アグエロ(マンチェスター・シティー)、ペドロ・ロドリゲス(チェルシー、以上4ゴール)など、これまでEPLを牛耳ってきたスター選手たちがまめにソン・フンミンを追っている。

優勝カップ切実なトッテナム

優勝と距離が遠かった所属チームのトッテナムとしても、後半はソン・フンミンの「大爆発」がうれしい。首都ロンドンに位置するEPLの上位チームでありながら、なぜか優勝とは縁がなかったトッテナムは、FAカップはもちろん、EPL優勝も可視圏にした今季はイメージ改善のチャンスだ。

トッテナムが1部リーグ優勝を獲得したのは、EPLが発足する前の1960-1961シーズンが最後であり、FAカップも1991年以降は優勝したことがない。最近に獲得したトロフィーは重要度の低いフットボールリーグカップだが、それさえも2007-2008シーズンだからなんと9年間も無縁であるわけだ。

あいにく4強対決の相手であるチェルシーは、EPLリーグでも優勝を争っている「ロンドンのライバル」だ。チェルシー(勝ち点75)は今季に赴任したイタリア出身のアントニオ・コンテ監督の効果に力を得て、一時は10点以上の差を広げて首位を疾走したが、ソン・フンミンの活躍でいつのまにかトッテナム(勝ち点71)はその差を4点にまでせばめた。リーグで1は勝1敗で拮抗していた両チームの勝負は、最終的にはFAカップにかかっている。この対決の勝者はアーセナル対マンチェスター・シティの勝者と決勝に進出する。

変数は「変型スリーバッグ」

ソン・フンミンは、32強のウィッカム・ワンダラーズ戦で試合終了30秒を残して入れたゴール、8強のミルウォール戦でのハットトリックなどで、すでにトッテナムFAカップ4強進出の立役者だ。ロンドンスタンダード・イブニング・ニュースなど英国の主要メディアも、ソン・フンミンが4-2-3-1フォーメーションの左ウイングのフォワードで先発出場するだろうと予想している。

しかし変数があるとするならば、トッテナムのマウリシオ・ポチェッティーノ監督のスリーバッグ戦術だ。今季ポチャティーノ監督はフォーバックとスリーバッグを交互に駆使しており、スリーバッグ戦術を使う時はウィンガーの利用率が低くなり、ソン・フンミンもベンチに押しこむケースが多かった。実際に、チェルシーの連勝行進を13試合で中断させた去る1月5日のリーグ戦で、ポチャティーノ監督はスリーバックを駆使して2対0の完勝を収めた記憶がある。

「戦術の犠牲羊」になることもありうる状況だ。それでもソン・フンミンは、「チェルシーを考えることよりも、自分たちの競技力に神経を使えば充分に良い結果が出ると信じている」と語った。
  • 毎日経済_イ・ヨンイク記者 / 写真=MKスポーツDB | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-04-21 20:16:11




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