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政府の「月光政策」…対北制裁の韓・米・日の共調に問題は?


  • 政府の「月光政策」…対北制裁の韓・米・日の共調に問題は?
北韓の核開発「マイウェイ」にもかかわらず、文在寅(ムン・ヂェイン)政府が相次いで南北関係改善の意志を示し、国際的な対北圧迫の戦列に亀裂が入るのではないかという懸念が出ている。ムン・ジェイン政府は本格的な「月光政策(Moonshine Policy)」に始動をかけているが、北韓のミサイル挑発で国際社会は制裁を強化しようという動きだ。このことから、今後の韓国政府の悩みも深まるものと思われる。

いったん政府は南北板門店ホットラインの開設と交流再開の必要性を主張して、協力再開の下書きを徐々に明らかにしている。

政府の高位当局者は23日、「ようやく新政府が立ち上がったという感じを受ける」とし、「対北政策の本格的な変化が始まった」と語った。下書きは青瓦台を中心に、鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安全保障室長と文正仁(ムン・ヂョンイン)統一外交安保特別補佐官が組んでいる。

チョン室長は去る22日に国会院内代表を表敬訪問し、南北間板門店ホットライン開設再開の必要性を強調して「対北制裁を損なわない範囲内で、南北間の交流を拡大していく計画」だと明らかにした。

ムン・ヂョンイン特補もまた22日、あるメディアとのインタビューで「5・24対北制裁措置解除」の必要性に言及し、南北関係の改善のための強い意志を示した。これに合わせて、統一部は近いうちに民間団体の対北接触の承認を通じて、南北交流拡大のための本格的な実務作業に乗り出す予定だ。

しかし、統一部は対北政策の変化の速度が速すぎるという点を意識したようにこの日、「開城工業団地と金剛山観光の再開などは長期推進課題」だとし、「北韓の核の解決に合わせた国際社会の対北制裁を損なわない範囲でという但し書きが付いている」と速度調節に乗り出した。政府筋は「対北政策をまた180度覆すということではない。慎重に段階的に変化させていくということだ」と強調した。

しかし国際社会の気流は深刻だ。国連安全保障理事会は22日(現地時間)、「北韓の今回のミサイル発射を強く糾弾し、もはや核・ミサイル試験を行わないことを強く促す」という内容の報道声明を発表した。今回のマスコミ声明は北韓に対する批判と制裁に消極的だった中国も参加して、満場一致で採択された。

また、安保理は傘下の対北制裁委員会(別名1718委員会)の活動もいっそう強化するという意を明らかにした。また「すべての国連加盟国も国連決議案による対北制裁に、迅速かつ真剣に参加しなければならない」と強調した。北韓に対する制裁と圧力を強化するという意志を見せたわけだ。

安保理は23日、北韓に対する追加制裁などを議論するために緊急会議を招集した。今回の会議は北韓の度重なったミサイル挑発を契機に、韓・米・日の要請で行われた。また安保理常任理事国(P5)である英・仏などを中心に、追加制裁の必要性が提起されている。

マシュー・ライクロフト国連英国大使は最近「英国はさらに強力な制裁を好む」と明らかにし、François Delattre(フランソワ・デラートゥ)国連駐在フランス大使は、より強い新規の対北制裁を要求する強力な決議導出のために安保理が動くことを希望すると述べた。

日本も北韓の相次ぐ弾道ミサイル発射に対応して、独自の対北制裁強化を検討して乗り出したと、読売新聞が23日に報じた。読売は追加制裁案としては北韓と取り引きする中国など、第3国の企業や金融機関を制裁対象に含ませる「セカンダリボイコット」(2次制裁)が検討されていると伝えた。北韓交易の90%を中国が占めているだけに、制裁効果を大きく高めようというものだ。

また、日本政府は北韓の貿易物資を運搬する第3国の船舶に対する検査を強化する案も検討している。

国内の専門家らはこのような動きに、「北韓との対話チャンネルの開設は韓半島の緊張緩和に役立つだろう」と共感しながらも、「相次ぐ挑発で会話の名分すらも与えない北韓に、過度のニンジンを投げている」という懸念を提起した。

キム・ヒョヌ国立外交院教授は、「圧迫も最終的に対話するためのものだ。対北制裁を損なわない範囲で北韓との接触範囲を広げることは、韓半島の緊張緩和に役立つ」と評価した。キム・テウク東国大学碩座教授(もと統一研究院長)は、「今のような安保の現実で、現政府の南北関係の改善の動きは性急だ」とし、「南北関係の改善が目的ではなく、国民の生存がかかった安保現実の改善が現政府の政策の中心に置かれるべき」だと声を高めた。制裁・圧迫の継続または増強か、対話局面への転換かをめぐり、政府の選択は岐路に置かれたわけだ。
  • 毎日経済 東京=ファン・ヒョンギュ特派員/ワシントン=イ・ヂンミョン特派員/ソウル=アン・ドゥウォン記者、パク・テミン記者 / 写真=MBN放送画面キャプチャー | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-05-24 01:53:02




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