W杯「シン・テヨン号」...最終兵器「セットピース」


「韓国代表チームのセットピースプレーは現地の評価試合でも隠すつもりだ。ワールドカップ本戦へ行ってこそ見ることができるだろう」。

2018ロシアW杯予選初戦のスウェーデン戦をちょうど10日残した韓国サッカー国家代表チーム。しかし現地の親善試合やトレーニングの過程でも、絶対に見せないことが一つある。まさに「セットピース」だ。

シン・テヨン監督は韓国で行われた親善試合でも、スウェーデンやメキシコを対象に準備したカスタムセットピースを一度も見せなかった。自らも「ワールドカップ本戦になったら見せる」と意気込んでいる。

ロシアに進出する前の最後の合宿地であるオーストリアのレオガンでも、シン監督は戦術訓練を徹底的に非公開で進めている。取材陣にはランニングやストレッチを行う序盤の15分だけを公開し、その後の戦術訓練は取材陣がすべて出た状態で秘密裏に進めている。

セットピースはフリーキックやコーナーキックのように、相手の守備をはずした状態で選手たちの間で約束された動き(作戦)を通じて得点を得ようとするものだ。短期間で得点のチャンスを高める方法だ。

シン監督がセットピースに集中する理由は簡単だ。現役時代にシン監督は優れたテクニックとインテリジェントなプレイで「グラウンドのキツネ」と呼ばれた。また、FKをはじめとしてセットピースキッカーを専門にするほど、キックの精度も高かった。ポジションはMFで、プレーメーカーの役割だ。当然どのように得点するべきかを知っている。

「シン・テヨン号のセットピース」は昨年、シン監督が率いたU-20ワールドカップを通じて類推してみることができる。

当時、シン監督はW杯を控えたいまと同じように、試合開始前のセットピース攻撃を徹底的に秘密にした。当時、シン監督は親善試合を控えて「CKを11~12本とフリーキック15本など、20種類以上のセットピースの戦術を準備した。セットプレーでの戦術の完成度は90%以上」だと話した。シン監督は大会直前に行った3回の評価戦はもちろん、取材陣に公開した訓練もセットプレー戦術をきっちりと隠して戦力の露出をさけた。

ロシアW杯を控えた準備過程とそっくりだ。当時の結果はどうだったのだろうか。

予選初戦のギニア戦でシン・テヨン号は準備していたさまざまなセットピースを繰り広げた。フリーキックの状況でパスをした後にシュートをしたが止められ、その後も用意したセットピース戦術で点を取ることには失敗した。この大会でシン・テヨン号は6ゴールを決めたが、セットプレーで作り上げた得点はわずか1ゴールもなかった。

しかし今回は違う。大きな戦いの経験が豊富な大人の代表チームだからだ。

代表キッカーも関心対象だ。やはりエースのソン・フンミンと「フリーキックの達人」チョン・ウヨンが主に引き受けると思われる。チョン・ウヨンは昨年12月に開かれた東アジアサッカー連盟の日本戦でFK得点を成し遂げた。ここで左足キック力が良いイ・ジェソンも候補だ。 Kリーグでは独歩的に正確で曲がる角度も鋭く、ディフェンダーが先に遮断することは困難なキックを持っているイ・ヨンも強力なフリーキッカーだ。

セットピースで「ジョーカー」キム・シンウクの役割も大きい。東アジアサッカー連盟E1選手権で、キム・シンウクは2度もセットピース得点を遂げ、去る2月のラトビアとの評価戦でもヘディングで自分のAマッチ4試合連続ゴールを飾った。

セットピースの完成度を高めるために念を入れたチームは11日、セネガルと非公開の評価戦のときにテストした後、W杯の本大会で得点ルートとして活用する計画だ。

韓国の「セットピース得点」はワールドカップで最も大きな役割を果たしてきた。「16強行きの鍵」と呼ばれる理由だ。韓国はワールドカップ通算31ゴールのうち、なんと14ゴールをセットプレーで作った。 45.2%にもなる。特に「初の遠征16強」を遂げた2010年の南アフリカW杯では、6ゴールのうち4ゴールをセットピースで作った。韓国ワールドカップ史上「セットピース得点」は1986年のメキシコW杯以来継続され、韓国サッカーの上昇を導いた。しかし直前に開かれた2014年ブラジルW杯ではセットピースでたったの1回もゴールに入れず、結局は1分け2敗という成績でグループリーグ敗退の苦汁をなめた。

もちろん「セットピース攻撃」だけが重要なのではない。スウェーデンは長身軍団らしく、セットピースが脅威だ。メキシコもキックの上手い選手が多数布陣している。もちろん「優勝候補」ドイツはほとんどの選手がフリーキック一発を備えている。「セットピース訓練」が攻撃だけではなく、守備も重要な理由だ。
  • 毎日経済_チョ・ヒョソン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-06-07 19:14:31