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離散家族再会「娘に会って60年ぶりにぐっすり寝た」


  • 離散家族再会「娘に会って60年ぶりにぐっすり寝た」
  • 「弟よ、まずお前が」。第21回離散家族再会行事二日目の21日、金剛山ホテルで開かれた団体再会で、南側のハム・ソンチャン氏(93)が、北韓に住んでいる弟のハム・ドンチャン氏(79)にお菓子を勧めている。 写真=共同取材団



「昨日は娘にも会い、いとこにも会って願いがかなった。夢も見ずに非常によく寝た」。前日、離散家族再会行事を通じて、生まれたことさえ知らなかった娘のユ・ヨノクさん(67)に会ったユ・グァンシクさん(89)は21日の朝、取材陣に会ってこのように語った。離散家族再会行事二日目のこの日、訪北に同行したユ・グァンシクさんの息子は「(父は)気分がとてもいいみたいで、(昨日の夜は)一度も目を覚ますことなくぐっすりお休になった」とした。

60年あまり別れていたが、わずか三日間の短い出会いの後に再び別れが予告されている離散家族は、統一の念願を一言ずつ言寄せた。北側の甥に会ったユ・ウォンシクさん(84)は、再会に対するコメントを尋ねると「言葉はないよ。消息も知らずに会ったから」とし、「統一が早く実現し、行ったり来たりしたい。早く(統一)しなければ、民族の希望も多いし…」と言葉を濁した。行事二日目の南北離散家族は午前の個別再会に続き、北側が準備したお弁当を部屋で食べながら、前日できなかった話を続けた。北側の甥に会ったイ・ヨンブさん(76)は、個別再会に対して「なんといても自由で、はるかにいい」とし、別に昼食をとったことについては「どれだけうまいか。気分もいいし」と満足した。この席で89人の南側の離散家族(同伴家族を含む197人)は、衣類や化粧品などの贈り物を北側の家族に、北側は白頭山ブルーベリー酒とテピョン穀酒などの入った贈り物を南側の家族にわたした。昨夜は二人の患者が発生したが、疲弊かシャワー中に足をすべらしたもので心配するほどのことではないと医療陣は伝えた。

この日は離散家族だけでなく、南北行事関連の関係者らの対話も多く行われた。北側の関係者は、「文在寅(ムン・ヂェイン)大統領の国政支持率が落ちているというが、なぜ落ちたのか。(離散家族の)再会は支持率には役立ちませんか」とし支持率はもちろん、米・北関係や脱北女性従業員、金剛山観光など、韓半島の情勢にも深い関心を見せた。

北韓の進行要員は韓国側の取材陣にムン・ヂェイン大統領の支持率下落の理由を尋ね、「何をすれば支持率が上がるのか、また支持率が上がると思いますか。いつ上がると思いますか」と再三尋ねた。北韓の関係者は米・北関係と関連して「階段式に少しずつ、一段階ずつ踏んで上がるように、そんな変化が必要ではないか」とし、国名をあげないままに「全く動かない国もある」と事実上、米国を狙った発言を行った。女性従業員の集団脱北について言及する進行要員もあった。彼は南側の取材陣に「いまや再会し、女性従業員の問題を関連させて再会できるできない…その問題はこのまま静かにやり過ごしましょう」と言った。北韓はこれまで脱北女性従業員の問題が解決されてこそ離散家族の再会行事が開かれうるという立場をとってきた。

9月に平壌で開催される3回めの南北首脳会談と関連し、既に日付が決まっているではないかという北側の関係者の発言もあった。その関係者は「その日(首脳会談)も決まっていますね。南側当局は知っていながら話しをしないのではないでしょうか」と冗談を言った。

北側の関係者は、「離散家族の再会の場所は100人程度が適切な規模」だとし、「根本的な問題の解決には、南側がしなければならないことがあるではないか」と問い返した。離散家族再会行事と関連してこの日、記者室を訪れたパク・キョンソ大韓赤十字社総裁は、「(南北間の人道主義協力のために)9月に平壌に行くことを調整中」だとし、「金剛山面会所はこれまでとおりに行い、ソウルに近いところでもやらなければという話がかなり肯定的に発展している」と説明した。パク総裁のこのような発言は、6月22日の南北赤十字会談で韓国側が金剛山以外の「第3の場所」、すなわち開城工業団地での再会行事の開催を提案したという点から、北側がこれを相当部分受け入れたものと解釈される。
  • 共同取材団/毎日経済_カン・ボンヂン記者
  • 入力 2018-08-21 18:14:58




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