韓国財界「南北経済協力の趣旨は理解するが...」

米国市場で不利益を受けるか心配 

4大グループを含む主要企業のトップは、来る18日の文在寅(ムン・ヂェイン)大統領の平壌訪北に同行する予定だが、同行の各企業はが複雑な本音をのぞかせている。政府の平壌訪北要請を無視することは難しい状況だが、北韓に対する強力な制裁を継続している米国の顔色もうかがわなくてはならないからだ。

青瓦台と財界によると13日、青瓦台は18~20日に平壌で行われる第2次南北首脳会談に主要グループ企業の総帥の同行を要請した。しかし各企業は青瓦台の顔色を見ることはもちろん、米国による制裁の可能性も念頭に置きながらどまどう視線だ。

財界関係者はこの日、「政府が今回の南北首脳会談をきっかけに、北韓との経済協力を具体化しようとする趣旨は理解するが、米国の制裁などを意識せずにはおれない状況」だとし、「訪北が急に決定されただけに、各企業人は実質的な成果を得るよりも付き添いだけを務める可能性が高い」と分析した。

実際に米国では今年の6月の米・北首脳会談の直後、これまでの対北制裁を1年延長した。非核化なしには北韓に対する制裁を解かないということが、ドナルド・トランプ米大統領の強い意志だ。米国の対北制裁は「北韓と取引するすべての国・企業・個人を制裁すること」に要約される。特に北韓と取り引きする海外の銀行は基本的に制裁対象に含まれており、北韓を訪問したことのある船舶や航空機などは、180日のあいだは米国に出入りすることができない。北韓と国境を接している韓国も例外ではない。

今回の企業人らの訪北ですぐさま南北経済協力事業が具体化されるわけではないが、米国の対北制裁が存在する限り、国内企業の身動きの幅は小さくならざるを得ない構造だ。

そのうえ4大グループは、すぐさま北韓と経済協力関係を持てることは多くない。南北首脳間の会談が速戦即決で実現したうえに、今後の持続可能な和解ムード造成の可否などの不確実性が大きく、企業としてはこれといった対北事業を検討することは難しかったという解釈だ。三ヶ月が経った今でも、状況には大きな変化はないというのが財界の大半の意見だ。

4大グループの中で最も注目される人物は李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長だ。まだ李副会長が同行するかどうかは最終的には発表されていないが、サムスンは韓国を代表するグローバル企業だけに、今後の南北経済協力で大きな役割を果たすだろうという観測が支配的だ。

サムスンは電子の分野よりも、むしろ道路・鉄道・港湾・住宅などのインフラを構築することからサムスン物産の役割が注目されている。実際に、サムスン物産は上半期の南北首脳会談をきっかけに、常務級の役員をチーム長とする独自の「経済協力タスクフォース」を構成して運営している。

鉄道車両を製造する現代ロテムと、これまで対北インフラ事業の経験がある現代建設などを系列会社に置いた現代自動車グループは、これらを中心とした南北経済協力事業を検討している。特に高速鉄道事業に強みのある現代ロテムは、対北事業でいちばん恩恵を受けるだろうとされている。

現代自動車グループは、南北経済協力に対する期待は大きいが、意外に悩みがあることが伝えられた。米国の保守派の一部で現代グループと現代自動車を区別できず、以前から対北事業に熱心な現代グループと現代自動車を同一視しながら、いまだに難癖をつける状況があるためだ。これまでもこれと類似した状況のために、現代自動車が解明するところに閉口したケースもあったと伝えられた。このような状況で現代自動車グループが北韓の完全非核化が行われていない状態で積極的に経済協力に乗り出すなら、主力市場である米国で困難に直面することがありうる。現代自動車グループは米国の主流層をあいてに、現代グループと全く別物の企業だという点を強調しているが、一度押された烙印は簡単には消えない状況だ。

SKグループはまだ具体的な動きは見られないが、水面下では今後の南北経済協力の可能性をめぐり、主力事業であるエネルギーや移動通信、半導体などと関連して、全般的に内容を詳しく見ていると伝えられた。崔泰源(チェ・テウォン)SK会長の訪北については共感が形成されたようすだ。

LGグループは去る6月に会長に就任した具光謨(ク・グァンモ)会長の、最初の対外行動は大統領訪北の同行に固まる雰囲気だ。これに加えて、グループの主力社の事業領域が多様化し、電子・通信から太陽光・化学に至るまで、他のグループよりも身動きの幅が広いという評価も受けている。

財界関係者は、「LGグループは先代の故具本茂(ク・ボンム)会長が特別随行員の資格で2度(2000年・2007年)ほど訪北しただけに、対北関連のグループの事業懸案は他のグループよりも多様に用意されていると聞いている」とし、「ク・グァンモ会長が訪北に同行することになると、先代会長が検討した事業懸案の妥当性を検討できる機会になりうる」と予想した。

政府が企業の意思とは無関係に無理な訪北を推進する場合、向後に行われる南北経済協力に対する懸念の混じる声も出ている。各企業が事業性のないところにも投資することが起こりうるからだ。匿名を要求した財界関係者は、「政府が強圧的に企業に対北投資を要求するなら、第2の国政壟断事態がおこりうる」と憂慮した。
  • 毎日経済_イ・スンフン記者/カン・ドゥスン記者/イ・ヂェチョル記者
  • 入力 2018-09-13 19:42:15.0

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