トップ > コリアナウ > 政治 > 北韓体制の象徴「労働党舎」で初会談...「不可逆恒久平和」議論

北韓体制の象徴「労働党舎」で初会談...「不可逆恒久平和」議論


  • 北韓体制の象徴「労働党舎」で初会談...「不可逆恒久平和」議論
  • 文在寅大統領が18日、平壌の朝鮮労働党中央委員会本部庁舎で金正恩北朝鮮国務委員長と首脳会談を行っている。左から徐薫(ソ・フン)国家情報院長、文大統領、鄭義溶(チョン・ウィヨン)青瓦台国家安全保障室長、金英哲(キム・ヨンチョル)労働党中央委副委員長、金委員長、金与正(キム・ヨヂョン)党中央委第1副部長。写真提供=平壌共同取材団/キム・ヂェフン記者



◆ 平壌南北首脳会談 ◆

18日午後3時45分。平壌の朝鮮労働党中央委員会本部庁舎で向かい合って座った文在寅(ムン・ヂェイン)大統領と金正恩(キム・ヂョンウン)北韓国務委員長は、南北軍事合意書採択のための調整に集中した。特に南北が今まで意見の違いを見せてきた「黄海平和水域」の造成と軍縮案で劇的な妥結を達成するために、両首脳は詰めの交渉を継続しているという。

文在寅大統領の今回の首脳会談の最優先課題は、「平和のための軍事的合意」の導出にある。去る「4・27板門店宣言」でも南と北は韓半島での尖鋭な軍事的緊張状態を緩和し、戦争の危険を実質的に解消するために共同で努力しようという内容が盛り込まれている。

これによって南北双方は今回の首脳会談を準備する過程で、数回の実務会談を通じて軍事的緊張の緩和議題を議論してきた。青瓦台は軍事的合意を通じて南北間の偶発的な武力衝突の可能性を下げることで、韓半島の平和に寄与することができると見ている。尹永燦(ユン・ヨンチャン)青瓦台国民疎通首席はこの日、韓国プレスセンターでのブリーフィングで「戦争の恐怖の日常化から平和の制度化に転換している」とし、「私たちが得ようとするのは平和、不可逆的で恒久的な平和」だと強調した。

文大統領と金委員長が署名することが予想される南北軍事合意書に盛り込まれる内容には、板門店共同警備区域(JSA)の非武装化、非武装地帯(DMZ)での共同遺骨発掘、前方警戒所(GP)の試験的撤退、軍事境界線(MDL)近くでの飛行禁止区域の拡大、西海北方限界線(NLL)一帯における平和水域の造成などがあげられている。

これまで南北軍事会談を通じてGPの試験撤退、JSAの非武装化、DMZでの共同遺骨発掘と地雷除去事業などはある程度共感を形成した。しかし北韓が西海NLLを認めないことから、西海平和水域の造成に難航してきた。西海の平和水域が造成されると、過去の「天安艦事態」や「延坪島砲撃事件」のような南北間の武力衝突の危険性が急激に減少するだけでなく、共同漁労区域の造成などが可能になり、平和の定着をさらに促進することになる。

  • 北韓体制の象徴「労働党舎」で初会談...「不可逆恒久平和」議論
  • ムン・ジェイン大統領は18日午後、北韓労働党本部庁舎で南北首脳会談に先立ち、芳名帳に「平和と繁栄で民族の心は一つ!」と、署名とともに記載した。[写真提供=平壌写真共同取材団



文大統領と金委員長は南北双方の兵力・装備・武器・施設など、各種の軍需物資を削減する軍備統制実施方案も論議したことが伝えられた。ムン大統領は今回の首脳会談のために最近、合同参謀本部から南北の軍事力比較に対する資料の報告を受けた。両首脳はまた過去に南北が合意した内容を履行するために、軍事共同委員会の構成と軍首脳部のあいだの直通電話の開設も議論した。軍事共同委員会は1992年の南北基本合意書に記載されたが、まだ設置されていない。

文大統領は金総書記に米・北対話の再開を促したことが分かった。南北首脳会談に続き、米・北首脳会談または韓・米・北首脳会談を成功させて、北韓が希望する終戦宣言の目的を達成しようというものだ。

金委員長は会談の冒頭発言で、「朝・北再会の歴史的な出会いは、文在寅大統領のおかげといっても過言ではない」とし、「これによって周辺地域の情勢が安定し、歴史的な朝・米対話再会の火種を文大統領に見つけていただいた。今後は朝・米間も引き続き進展した結果が出てくるだろうと思っていたが、文大統領の傾けていただいた努力に謝意を表する」と述べた。

文大統領はこの日午前、平壌に出発する前に城南ソウル空港の歓談場で参謀らに、「今回の訪北で米・北対話が再開されるならば、それ自体で大きな意味がある」と語った。米・北対話の再開のために、文大統領が金委員長に具体的な非核化措置の履行を説得した可能性がある。首脳会談には文大統領とともに鄭義溶(チョン・ウィヨン)青瓦台国家安保室長と徐薫(ソ・フン)国家情報院長が陪席した。北側からは金与正(キム・ヨヂョン)党第1副部長と金英哲(キム・ヨンチョル)党中央委副委員長兼統一戦線部長が同席した。
  • 平壌共同取材団=毎日経済特別取材チーム
  • 入力 2018-09-19 00:35:04




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア