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「エース」柳賢振投手…すべてを見せてくれた


  • 「エース」柳賢振投手…すべてを見せてくれた

「コリアンモンスター」リュ・ヒョンジン(柳賢振、31、LAドジャース)投手は、韓国人投手で初めてプレーオフで選抜を任された負担感をうち払って、ドジャースに価値ある勝利をもたらした。

リュ・ヒョンジン投手は5日(韓国時間)、米カリフォルニア州ロサンゼルスのドジャースタジアムで行われたアトランタ・ブレーブスとのメジャーリーグ(MLB)ナショナルリーグディビジョンシリーズ(NLDS/5戦3勝制)の第1戦で、7イニング無失点でマウンドを守って勝利を収めた。 MLBデビュー初年度の2013年10月15日、セントルイス・カージナルスとのナ・リーグチャンピオンシップシリーズ第3戦(7イニング無失点)に次ぐオフシーズンでの勝利だ。

リュ投手の好投に支えられたドジャース打者らも次々と長打を飛ばした。ジョク・ピーダーソンとマックス・マンシー、エンリケ・ヘルナンデスのホームランなどに力を得て、東部地区1位のアトランタを6対0で完勝して気分よく先制した。

◆ 最高球速151㎞を取り戻す

この日、リュ投手は今季の1試合で投げた投球数の中で最も多くの104球を記録し、自分の耐久性を立証した。ファストボールは42球を投げ、これに加えてカッター24球、カーブ17球、チェンジアップ21球など、自身の長期的な様々な変化球を交えて投げながらアトランタ打線を軽く調理した。

その中でも最も印象が深かったのは速球の球速だ。最高球速が94マイル(時速151㎞)に達するほど速く、平均球速も92マイル(時速148㎞)にもなった。イニングごとに計算しても、7回までのすべてのイニングで平均拘束が91マイル(時速146㎞)を超えた。誰が見ても肩の手術を受けて復帰した投手とは信じられない力だった。

リュ投手は制球力も失わなかった。今季は登板回数が多くないにも拘わらず平均ストライク率が65.8%に達したリュ投手は、この日はむしろそれよりも高い68.3%を記録し、四球は一つも出さなかった。この日リュ投手が奪いとった8三振はカッターで3つとチェンジアップで1つなど、球種にかかわらず立派なすがただった。特に危機に見舞われなかったことも当然の結果だ。 5回表で2アウトを奪った後に連続安打を打たことが、この日の唯一の危機だった。リュ投手がマウンドを守る間、ホームプレートはもちろん、3塁を踏んだアトランタ選手はいなかった。

4回には打者としての彼の最初のオフシーズン安打まで記録し、完璧な試合を終えたリュ投手は「初球から降りて前まで全力投球するつもりだったが、実践できて気持ちがいい。いつも先発投手は100球以上を投げるという考えで上がるため、まったく問題ない」と自信を見せた。続いて「大変なリハビリを乗り越えて、再びマウンドに立つつもりで生き残った結果だ」と語った。

◆ 「リュ・ヒョンジンはエースの代名詞」

このようにリュ投手が好投を繰り広げて、米国現地も興奮に陥った。苦心の末に元のエースだったクレイトン・カーショウを第2先発においやり、リュ・ヒョンジン カードを選択したデイブ・ロバーツ監督は、「彼は最善を尽くしてすべてを見せてくれたし、いまや素晴らしい姿でここにいる」と賞賛し、観客席から試合を見守ったドジャースの伝説的投手サンフォード・コーファックスがリュ投手に拍手喝采を送る姿がとらえられた。

さらには、敵将だったアトランタのブライアン・スニッカー監督さえも「われわれはそう三振をとられるチームではない。しかしリュ・ヒョンジンのコマンドは私たちのバランスを崩し続けたと思う」と語った。今季のMLB左腕相手の長打率で4位に達するアトランタ打線を崩したリュ投手に対する尊重だった。

当然、米国のマスメディアもリュ投手に対する賞賛を惜しまなかった。 MLB公式サイトのMLBドットコムは、「リュ・ヒョンジンが最近ドジャースタジアムで行った10試合防御率は1.02」だとし、「2014年以来で初めてオフシーズンに出場したリュ・ヒョンジンは、ビッグゲームのピッチャーの面貌を維持した。今回のシリーズは第5戦までいくならば、再びリュ・ヒョンジンとカーショウの心配をしなければならない」と伝え、ドジャーブルーは、「カーショウを出さないロバーツ監督とドジャースの決定にリュ・ヒョンジンが応えた」と好評した。

さらにドジャースダイジェストは「リュ・ヒョンジンを韓国語で言い換えるならエースを意味する」と絶賛した。

◆ FAでの大当たりもいまや夢ではない

7イニング投球を終えたリュ・ヒョンジン投手がマウンドから下りるとき、ホームファンは熱烈な歓呼と拍手喝采を惜しまなかった。拍手の音を聞くリュ投手心の中に、自由契約選手(FA)の大当たりに対する期待感も膨らむ見せ場だった。

今季を最後にドジャースと6年契約を終えるリュ投手は、後半の大活躍で「ビッグゲームピッチャー」の地位を固め、より有利な立場で翌年のための交渉を続けていくことができる見込みだ

今季はレギュラーシーズン15試合に出場し、7勝3敗、防御率1.97を記録したリュ投手に、記録の上で比較するべき投手は多くない。シーズン中盤で脚の付け根の負傷が悪化し、規定イニングをすべて満たしていないことが「玉にキズ」だが、規定イニングを満たしながら同時に1点台の防御率を記録した投手はニューヨーク・メッツのジェイコブ・デグロム(1.70)とタンパベイ・レイズのブレイク・スネル(1.90)だけだ。

これに加えて、ドジャースタジアムで無失点記録を21イニングに増やすなど、とくにホームで強い面貌を見せているので、ドジャースがリュ・ヒョンジン投手を他のチームに奪われないように良い条件を提示する可能性も高い。
  • 毎日経済_イ・ヨンイク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-10-05 20:21:09




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