トップ > コリアナウ > 社会 > 114年ぶりに開かれた「禁断の地」龍山基地

114年ぶりに開かれた「禁断の地」龍山基地


  • 114年ぶりに開かれた「禁断の地」龍山基地

ソウル市の中心部である梨泰院・三角地・龍山にわたって位置する総348万平方メートル(約105万坪)の駐韓米軍龍山基地。鉄条網で囲まれた灰色の塀の入口を抜けて芝生をしばらく歩けば、年月を経た「老兵」のような感じの赤いレンガ塀と向き合う。 1909年に完工し、刑務所に使用された後、光復後に梨泰院陸軍刑務所として使用された国内唯一の日本軍監獄である「衛戍監獄」ある。監獄の塀には6・25戦争当時の銃弾の跡など、多くの部分が100年前の歳月の風波をいまだに生々しく伝える。「日帝(日本帝国)」に接収された後は114年のあいだ、一般人は踏み入れることのできなかった「禁断の地」龍山米軍基地にはこのように日帝の傷痕を秘めた生硬な姿が多い。

1904年、日帝が日露戦争を起点に龍山一帯の1000万平方メートルを軍用地として接収し、1910年の韓日併合で日本軍が実配備された後は、ソウルのど真ん中のこの地は私たち国民にとって隔離された土地となった。 1945年に光復を迎えたが、その年の9月に米軍兵力が仁川に上陸した後、龍山基地に進駐し、1952年にわが国の政府は竜山基地を米軍に正式に供与した。以後は2003年5月に韓・米の首脳が龍山基地の平沢移転に合意するまで米軍が駐留している。

このような龍山基地に来月から一般市民を対象に、事前申込者に限って基地内のバスツアーが実施される。

国土交通部とソウル市は、龍山米軍基地内の主要な場所をバスで見学できる「龍山基地バスツアー」を2日から今年の末までに6回催行すると明らかにした。まず12月は2回に限って催行されるが、今後は米軍と協議して、毎週1回のバスツアーを増やしていく計画だ。これを通じて市民が、龍山国家公園の造成に対して共感を形成できるようにする方針だ。申請対象は8歳以上の大韓民国国民で、未成年者は保護者と一緒に申請することができる。参加申し込みは龍山文化院のホームページを通じて、インターネット受付などで進行する。

バスツアーは漢江路洞住民センターで集結し、米軍基地第14番ゲートから始まる。続いてサウスポスト(SP)バンカー、総督官邸から衛戍監獄、韓米連合司令部、在韓米合同軍事業務支援団、兵器廠、ドラゴンヒルホテルなどを回る。

2日に行われた第1次ツアーには金賢美(キム・ヒョンミ)国土交通部長官、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長などの政府関係者、パク・スンヂャ国会国土委員会委員長、専門家、市民などが参加した。特にこの日のツアーは「龍山開発」をめぐって意見の相違を見せたキム長官とパク市長が一堂に介して関心を集めた。

キム・ヒョンミ長官は「龍山基地が114年ぶりに国民の懐に戻って来た」とし、「龍山公園は日常と平和の象徴として、大韓民国最初の国立公園として生まれ変わるだろう」と強調した。パク・ウォンスン市長も「龍山基地は南山と漢江につながる完全な形の生態公園を造成し、将来の世代に教訓の場所として受け継がれなければならない」と述べた。二人は市場の一角で提起されている「龍山米軍公園賃貸住宅」にも「反対」の立場を明らかにした。パク市長は「龍山公園は基本的に民族的価値のある遺産であり、それにふさわしくなければならない」と強調した。
  • 毎日経済_ソン・ドンウ記者/チュ・ドンフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-11-03 11:25:45




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア