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「Made in KOREA」発射成功...2021年、宇宙へ


  • 「Made in KOREA」発射成功...2021年、宇宙へ

「5、4、3、2、1、0.」。28日午後4時00分、全羅南道の高興羅老宇宙センター発射場。長さ25.8メートルの国産宇宙ロケット試験発射体が炎を噴き出しながら、天に向かって垂直に上り始めた。ロケットエンジンは最初に火がついた後、151秒のあいだ安定して燃焼し、319秒ほど経ってから最高の高度である209キロメートルに達した。試験発射体が当初の目標燃焼時間だった 「140秒」を超すやいなや、発射指揮センターのあちこちで拍手が沸き起こった。純粋な国内技術で製作されたロケットエンジンの飛行が成功した瞬間だ。

韓国航空宇宙研究院(航宇研)のコ・ヂョンファン韓国型ロケット開発事業本部長は、「試験発射体は151秒間燃焼し、当初の目標にした140秒の燃焼を達成した」とし「319.2秒で最高の高さに達しており、524.8秒に最終的に信号が途絶した」と、打ち上げの成功を正式に発表した。独自の技術で75トン級以上の中・大型液体エンジンを開発した国は米国とロシア、フランス(ヨーロッパ)、日本、中国、インドに続き韓国が7番めだ。

オ・スンヒョプ航宇研ロケット推進機関開発団長は、「いったん143秒以上燃焼すると、エンジンは正常に推力を発揮して、実証されたものとみなす」とし、「天候によって最高高度や飛行距離などは影響を受け、予想高度や予想距離からはずれることがありうるが、燃焼時間が重要だ」と説明した。

これをもって、2010年から2022年までの総予算1兆9572億ウォンをかけて推進する、韓国型ロケット(KSLV-Ⅱ)「ヌリ号」の開発事業も8合目を超えることになった。 2021年に予定されたヌリ号の本打ち上げ成功の信号弾を打ち上げたわけだ。外国の力を借りずに純粋な国内技術で製作された試験発射体には、ヌリ号の心臓も同様の75トン級液体エンジンが搭載されている。 3段型ヌリ号の、1・2段に搭載される宇宙ロケットの核心部品だ。今回の飛行が意図通りに進行したということは、実際の環境でもメインエンジンの推力に問題はないということであり、ヌリ号の打ち上げ成功もそれだけ近づいたということだ。発射体を独自に宇宙に送りだすために必要な飛行データを得たことも成果として挙げられる。

ヌリ号は外国の手を借りずに、韓国が独自に開発した初の宇宙発射体であり、600~800キロメートルの地球低軌道に1.5トン級の実用衛星を打ち上げることができる宇宙ロケットだ。 2013年1月に打ち上げに成功した2段ナロ号(KSLV-Ⅰ)が1段液体ロケットをロシアから持ってきたこととは異なり、ヌリ号はエンジンまですべて国産だ。ナロ号の打ち上げ当時、「半分の成功」「ロシア製ロケットの試験段階」などと批判を受けた物足りなさをそそぎ落としたわけだ。

試験発射体の発射までの道のりは、決して順調ではなかった。ナロ号の打ち上げ作業で30トン級の液体エンジン技術を確保した韓国の研究グループは、75トン級エンジンの開発に邁進してきたが、ケロシンを燃料として使用する他のエンジンと同様に「燃焼不安定」の問題に直面した。このため、昨年に予定された打ち上げ日程が10ヶ月ほど遅れたりもした。地上試験ではエンジンの欠陥が数回発見され、エンジン設計は20回以上も変更されて、燃焼試験は現在までに100回も行われた。

韓国型ロケットの本打ち上げは2021年なので、今回の試験発射は大韓民国の宇宙時代を開く序幕に過ぎない。終わりではなく開始だという話だ。本打ち上げが成功してこそ、韓国も衛星の打ち上げや月の探査など、独自の宇宙開発計画を策定して確実に実行することができるからだ。

航宇研の関係者は、「韓国型発射体の発射能力を確認できれば需要に合わせて発射領域を拡張するであろうし、小型発射体と国内低軌道の大型衛星や静止衛星などの大型ロケットのプラットフォーム技術も確保する計画」だとし、「必要であれば発射場もさらに拡張して運用できる」と語った。
  • 毎日経済_高興=キム・ユンヂン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-11-28 17:56:23




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