ベトナムサッカーを変えた「朴恒緖マジック」


昨年9月にベトナムが国家代表サッカーチームの指揮を朴恒緖(パク・ハンソ、59)監督に快く任せたのは、誰も予想していなかったことだった。 2002年に大韓民国国家代表コーチ職の以後、指導者としてのキャリア(2002年釜山アジア大会代表監督、Kリーグ慶南FC監督など)を踏んでいった朴監督だったが、当時は国内実業チームの監督を務めていたからだ。

東南アジア圏のサッカーでタイとライバル関係を形成していたベトナムは、いつもタイに敗れて歯ぎしりていた状況だった。知られているところによると、このためにアジア圏の優れた監督を連れてくるという大きな流れがあったし、すでに日本出身の監督を選任したが望んだ結果を得られなかった戦力のために、韓国の指導者たちに重きが置かれた。

平均身長が低いベトナムの選手らが、決して大きくない朴監督(身長166㎝)に好感を持ったことは重要だったという裏話も聞こえてきた。誰も期待していなかった1年前のベトナムの選択は、自分たちのサッカー史上で最高の選択になった。

ただ人が良いというイメージでのみ認識された朴監督は、就任1年めでベトナムに「史上初」という修飾語を次々と示した。ベトナム国家代表チームと23歳以下のチームを同時に引き受けた朴監督は、まず「2018アジアサッカー連盟(AFC)U-23選手権」で韓国・豪州と同じ組に編成されても、グループリーグを制して東南アジア諸国では唯一4強に進出し、準決勝ではカタールさえ下し、ベトナム史上初のAFC主催大会決勝進出を成し遂げた。

AFCはベトナム全体を熱狂のるつぼに追い込む前夜祭に過ぎなかった。

朴監督のベトナムはアジア大会本選で、同じ組の日本とネパールそしてパキスタンをすべて破った。第2ラウンドでバーレーンまで破って8強に進出したベトナムは、余勢を駆って、シリアまで延長勝負の末に破り、やはりベトナム史上初のアジア大会4強神話を成し遂げた。

ベトナムでのパク・ハンソブームは当分続く見通しだ。ベトナムはAFFスズキカップでラオスとフィリピンの両方を破り、15日のマレーシアとの決勝戦だけを残している。ベトナムとしては1998年と2008年に続く3番めの決勝進出で、2回めの優勝を狙う。

ベトナムの国民的愛は、単に朴監督が成し遂げた成果だけではない。赴任以来、ベトナム代表に溶け込むために自信を植え付け励ます人間味、戦術の理解を広げるために直接訓練に参加する積極性、体力増進のためにベトナム国民の食品「ビーフン」の代わりにバランスの取れた食事を要求する決意力がなければ英雄ではないたんなる名監督で終わっただろう。
  • 毎日経済_イ・ヨンゴン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-12-07 17:15:31