一方、今年のグラミー賞の主人公は授賞式に参加しなかったチャイルディッシュ・ガンビーノだった。主な4部門の本賞の中で「年間最優秀楽曲」と「年間最優秀レコード」はガンビーノの『This is America』が獲得した。この曲はアメリカ社会の暗い面を告発する内容で盗作の是非に巻き込まれたという懸念を覆し、主要部門をはじめとする4冠王に上がった。「年間最優秀アルバム」賞にはカントリーミュージック歌手ソングライターのケイシー・マスグレイヴスのアルバム『Golden Hour』が選ばれた。新人賞は2017年6月にアルバム『デュア・リパ』を発売しながらデビューした歌手デュア・リパが受賞した。
一方、今回の授賞式ではジミー・カーターもと米国大統領(94)が「最優秀スポークン・ワード・アルバム賞(Best Spoken Word Album)」を受賞し、歴代大統領の中で最多受賞者となった。彼は昨年出版した自分の回顧録『Faith – A Journey For All』のオーディオバージョンでグラミー賞を受賞した。バラク・オバマ氏とクリントン氏を抜いて、2007年と2016年以来続いた3回目の賞だ。