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ハノイ「核交渉」決裂…米「キム委員長の準備不足」


◆ 米・北の核交渉決裂 ◆

交渉のテーブルで向き合ったが...「第2次米・北首脳会談」二日目の28日、ドナルド・トランプ米国大統領とキム・ヂョンウン北韓国務委員長が、ベトナムのハノイ所在のソフィテルレジェンドメトロポールホテルでの拡大会談の合間に深刻な表情をしている。この日、双方は非核化と対北制裁について意見を狭めることができず、何らの合意も導出できなかった。 [写真=AFP聯合ニュース]

ベトナムのハノイで開かれた「第2次米・北首脳会談」は、何らの合意にも至らないままに破局を迎えた。これによって韓半島の情勢は予想できなかった「乱気流」に巻き込まれ、一寸先をにらむいことも難しい状況に突き進むことになった。米・北の双方が非核化と相応の措置のやりとりで、シンガポールの合意履行に着手するだろうという期待は一瞬にして崩れた。

ドナルド・トランプ米国大統領は28日午後(現地時間)の交渉決裂を説明する記者会見で、「北韓は制裁の完全な解除を求めた」とし、「米国はその要求を聞き入れることができなかった」と明らかにした。続けて「キム・ヂョンウン国務委員長は寧辺の核施設の解体に同意したが、われわれはさらなる非核化が必要だった」とし、「金委員長はそれを行う準備ができてなかった」と語った。金正恩(キム・ヂョンウン)北韓国務委員長が寧辺の核施設の廃棄の対価として、南北経済協力をはるかに上回るレベルの全体的な制裁緩和を要求したという話だ。米国もこの日の交渉で、寧辺の核施設の廃棄に加えて「プラスアルファ」を強く要求した。この過程で、米国は北韓の未公開のウラン濃縮施設を具体的に指摘して追加の措置を圧迫した。マイク・ポンペイオ国務長官の説明によると、北韓は米国が提案した核プログラムの申告、ミサイル・核弾頭の廃棄などをすべて拒否した。これに対してトランプ大統領は、「北韓はすべての核を放棄しなければならない」とし、「完全かつ不可逆的な非核化が非常に重要な概念だ」と語った。

ただしトランプ大統領は、今後の対話再開の可能性を遮断しなかった。トランプ大統領は、「生産的な時間だったが、今日は署名することは良い考えではないと判断した」とし、「宣言が用意されていたが、正しいことをしたかった」と話した。続いて、「これ以上の(核・ミサイル)実験はないだろうし、北韓との良好な友人関係を維持するつもり」だと付け加えた。ポンペイオ長官は、「数週間以内に合意の達成を願う」と語ったが、相当期間の「冷却」は避けられないように見える。

先だってトランプ大統領と金委員長は、この日の午前9時から単独・拡大会談を行った。会談序盤に徳談を交わしていた両者が、険悪な雰囲気に転じたのは正午頃だった。拡大首脳会談が約30分遅れて、異常気流が検出され始めた。けっきょく昼食会と共同宣言文の署名式は電撃的にキャンセルされて、両首脳は各自の宿泊施設に別れた。

この日の午前だけでも、ハノイ会談は「ビッグディール」には及ばないけれども、ある程度は可視的な成果を導出するだろうという期待が優勢だった。トランプ大統領はこの日午前、「速度は重要ではない」とし、金委員長も非核化の意思を問う質問に「そうしないと、ここ来ることもなかっただろう」と答えた。

一部では、当初「ミディアムディル」レベルの合意を検討していたトランプ大統領が、マイケル・コーエン前個人弁護士の暴露で国内で政治的な危機に追い込まれたことも、会談決裂の背景になったものと解釈される。双方が事前の実務交渉では具体的な合意に至らないままでサミットのテーブルにボールを渡したことから、かなりの危険性を抱えていたという分析も出ている。

一方、トランプ大統領はこの日午後、米国に戻る専用機(エアフォースワン)から文在寅(ムン・ヂェイン)大統領と25分間の電話通話を行い、「ムン大統領がキム・ヂョンウン委員長と会話してその結果を(自分に)知らせるなど、積極的な仲裁の役割をして欲しい」と要請した。ムン大統領は「近いうちに直接会って、より詳細な協議を行おう」と要請した。
  • 毎日経済_ハノイ=シン・ホンチョル特派員/ソウル=パク・ヨンボム記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-02-28 22:10:24




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