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韓国、2時間差で米を抑えて「世界初5G」タイトル獲得

米ベライゾン社の「抜け駆け」失敗 

米キャリアのVerizon(ベライゾン)が第5世代(5G)「世界初」のタイトルを奪おうとしたが終盤で挫折した。米ベライゾンは4日午前1時(韓国時間)、米イリノイ州シカゴとミネソタ州ミネアポリスで5G移動通信サービスを開始したと発表した。しかし、これはSKテレコムとKTそしてLGユープラスなど、国内移動通信3社がベライゾンよりも2時間はやい3日午後11時に5G無線サービスを開通し、1号加入者を対象にすでにサービスを開始した後だった。これによって韓国が「世界初5G国」のタイトルを守ることになった。

兪英民(ユ・ヨンミン)科学技術情報通信部長官はこの日、政府の公式報道資料を通じて「韓国が名実ともに情報通信最強国であることを再び証明した」と明らかにして「他の国よりも5G時代を先行することになっただけに、世界最高の5G大国として生まれ変わるように国の力量を総結集する」と強調した。科学技術情報通信部は来る8日、ソウルオリンピック公園で5G商用化世界初の意味を刻んで、5Gベースの融合サービスをデモするイベントを開く。このイベントでは世界の5G市場をリードするための、国家レベルの産業戦略的な「5G+(プラス)戦略」を発表する。

しかし米国のベライゾンはシカゴとミネアポリスなどの大都市で5Gサービスを開始し、「われわれが世界初の5Gを開始した」と主張して論難が起きている。このために韓国が国際社会で世界初の5G国として認められるまでには時間がかかると思われる。

ベライゾンのハンス・ベストベリ代表(CEO)は「ベライゾンの顧客が世界初の5Gを使用できるようになった」と語った。しかし移動通信業界によると、ベライゾンの5Gサービスは5G商用化基準に満たないという指摘が多い。ベライゾンの5Gサービスは4G LTE用に開発されたモトローラ社のスマートフォン「moto Z3」に、5G通信をサポートする5Gモデムチップを内蔵した補助デバイス「Moto Mods」を装備してこそ使用することができる。漢陽大学経営学部のチャン・ソククォン教授は、「米国のベライズんは4G携帯電話に5Gモデムを付ける不自然的な方法でサービスを開始した。ネットワークとハードウェアがかみ合ってこそ真の5Gだが、その基準には達していない」と説明した。

世界の移動通信業界は、ベライズンの5G「抜け駆け」の試みについて、「5G先導プレイヤー」のタイトルを先取りしようとする米国政府・通信社の野心がそれだけ大きいのだろうという反応を見せている。米国の移動通信業界は5Gは自社の技術力を世界に示して多大な経済効果を創出する機会だと、米国政府に大々的な支援をうながしている。 2日(現地時間)、米国通信社連合会(CTIA)は「世界の5G競争レポート」で「米国は今年、世界の5G準備での順位で韓国を抜いて中国と共同1位に上がった」と発表した。報告書は、「最近の大きな変化は政策当局の迅速な対応とリーダーシップのおかげだ」と自画自賛した。ドナルド・トランプ米国大統領も今年2月に「米国が5G、さらに6Gまでを迅速に商用化しなければならない」とし、「米国が技術競争で勝ってリーダーにならなければならない」と、移動通信業界に5Gの商用化を急ぐよう求めた。

専門家らは、国別の5Gの実力競争はこれからが始まりだと評価する。韓国が世界初の5Gサービスを開始したことは評価できるが、5G技術大国のための実質的な競争は、さまざまなサービスの確保と5Gの技術革新で分かれるという予想だ。チャン・ソククォン教授は、「5Gをいちはやく開始したことが重要だという理由は、これによって後方産業が活性化し、5G革新が多くの産業に波及するから」だとし「5Gサービスの種類と革新性が、第4次産業革命戦争で真の勝者を分けるだろう」と述べた。
  • 毎日経済_シリコンバレー=ソン・ヂェグォン特派員/イ・ソニ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-04-05 01:29:44




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