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「バトルグラウンド」...有害論議で相次ぐ撤退


  • 「バトルグラウンド」...有害論議で相次ぐ撤退

世界での利用者4億人を突破した国産ゲーム「BATTLEGROUNDS(バトルグラウンド)」は、一部の国では有害ゲームに指定され、発売2年めで興行人気に赤信号が灯った。

国内ゲーム会社のPUBG(パプチ)が開発したシューティングゲーム(FPS)「バトルグラウンド」は発売当時から人気突風を起こし、PCゲームに続いてモバイルも発売されて人気を集めた。しかし今年はアジアと中東諸国が相次いで「バトルグラウンド禁止令」を下し、困惑な状況に追い込まれている。世界市場ではゲームに対する規制の声が高い中で、来月には世界保健機関(WHO)はゲーム中毒を病気に分類する予定であり、Kゲーム業界全体に対する危機としても読まれる。

26日のゲーム業界によると、中東・アジア諸国では相次いで「バトルグラウンド禁止」を下している。最近、イラク国会は「一部の電子ゲームが子供と若者に社会的・道徳的な脅威を加え、イラク社会の健康と文化そして幸福に悪影響を与える」とし、バトルグラウンドをはじめとするいくつかの有名なゲームを禁止する決議案を可決した。今月、インドでは「バトルグラウンドモバイル」をできない身の上を悲観した青少年が命を絶ち、このゲームに対する中毒性が論議の中心になった。ついにインド政府はバトルグラウンドを有害コンテンツに指定し、これに違反する場合は最大1ヶ月の拘留や罰金刑に処することにした。

インドのグジャラート州では警察がバトルグラウンドをしている若者と大学生を逮捕して、バトルグラウンド「掃討」作戦を行っている。同じ時期にネパール政府もバトルグラウンドモバイルを禁止した。先月、ニュージーランドのモスクで銃を乱射して50人を殺害した「ニュージーランドテロ」が発生したときは、バトルグラウンドが米エピックゲームズの開発したゲーム「Fortnite(フォートナイト)」とともに議論されており、暴力を助長する有害物に指摘された。

世界最大のゲーム市場の中国でも、血なまぐさい暴力的ゲームに対する規制を強化している。バトルグラウンドは孤立した空間で、100人のプレイヤーが最後の生存者を決めるシューティングゲームだ。グラフィック上で流血が見え、暴行と戦闘が描写される。

中国政府は22日、暴力性の濃厚なゲームには「パンホ(版号/ゲーム営業権)を与えない新しい規定を発表した。規定によるとゲームで血が表現されると不可であり、血を緑など他の色に変換することも許されない。死体はできるだけ早く画面から消えなければならない。バトルグラウンドPC版は、中国では米Valve(バルブ)社のSteam Link (スチームリンク)というプラットフォームでサービスされているが、モバイルゲーム(バトルグラウンドモバイル)はパンホを申請して待っている。ゲーム業界はこのようなパンホ改正は、暴力性の濃厚なゲームを禁止するという中国政府の強い意志が反映されたものと解釈している。もしもバトルグラウンドが中国でパンホを獲得するには、グラフィックを大幅に修正する必要がある状況だと見ている。

昨年、パプチの親会社であるKRAFTON(クラフトン)の売上げ1兆1200億ウォンのうちで韓国は12%で、アジア(50%)と南北アメリカ(17%)が主な市場だ。クラフトンの売上げの90%がポプチから出ていることを考えると、バトルグラウンドは国内よりも国外での人気が高い。対外的な状況も悪化したが、パプチの運営未熟などの内部的な失策で、バトルグラウンドの人気が下落した要因もある。ゲーム業界の関係者は「昨年は不法プログラムを放置したことから多くの利用者が離れた」とし、「またバトルグラウンドeスポーツの場合、ゲームが開始された後に隠れて状況を見守る時間が長く、他のゲームに比べて相対的にテンポが遅いという指摘を受けるジャンルであるうえに、1回に参加する選手の数も多くて中継が容易でないという限界があり、このような部分がまだ補完されなくて残念だ」とした。国内では昨年の上半期にPCでのシェアが40%を上回ったが、今年は13.2%へと大幅に低下した。クラフトンの場外株価も下降傾向を続けている。 2017年10月は一時78万ウォンまで達していたクラフトンの株価は、昨年から下降傾向に入って現在(26日)は41万ウォン台だ。

しかしゲーム業界の関係者「パプチのほんとうの危機は昨年だった。昨年の末、アップデートを行いながらバトルグラウンドの利用者満足度が高まっている。ほんとうの危機は昨年だった」とし、「まだ判断するには早い」と言う。むしろ最近の世界市場で現れているゲーム規制の動きは、この3年間で飛躍的に成長したKゲーム産業に対する危機だというわけだ。

来月にはWHOがゲーム中毒(ゲーム障害)を「疾病コード」に分類する予定だ。ゲームの暴力性と中毒性は世界的に非難されており、最大のゲーム市場である中国は確率型アイテム、暴力的グラフィックなどの規制を強化している。これまで韓国のゲームは「確率型アイテム」の有料販売モデルに依存し、扇情的・暴力的なグラフィックが多いと指摘を受けてきた。中央大のウィ・ジョンヒョン経営学教授は、「グローバル市場を舞台とする韓国のゲームは、独創的なアイテムと優れたゲーム性で新たなブレークスルーを見つけなければならない」と述べた。
  • 毎日経済_イ・ソニ記者/イ・ヨンイク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-04-26 20:16:32




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