トップ > コリアナウ > 社会 > 「韓流」いまだ冷めず… 韓・日政治は凍りついたが

「韓流」いまだ冷めず… 韓・日政治は凍りついたが

日本の10代ファンが第3の韓流を主導 

  • 「韓流」いまだ冷めず… 韓・日政治は凍りついたが
  • 日本の韓流中心地の東京・新大久保で韓国チーズホットドッグチェーン「アリランホットドッグ」に日本人客が並んで順番を待っている。



日本の名古屋市に住む大学生のカノンさん(18)は11日、日本の韓流中心地として浮上した東京の新大久保で「アイドルグッズ」を選んでいたところだ。 「アイドルSEVENTEENのホシがいちばん好き。韓国料理は冷麺とサムゲタン、のり巻きがいちばんの好物」。娘の隣に立った母親のミチヨさん(48)は、「娘のおかげで、つられて韓流ファンになった」と笑った。

「ドラマ『トッケビ』のDVDを持っている。韓国人俳優ではコン・ユが好き」。新幹線で2時間かかる距離を、「韓流ファンの親子」はほぼ毎月訪問してきた。凍りついた韓・日外交のせいで大きくなった「嫌韓」の気流を、「Kポップブーム」が逆流させることができるだろうか。

最近訪問した東京の韓流は、氷河期に近い韓・日外交関係と反比例していた。韓流を経験する人波が不動産価格にまで影響するほどであり、新宿のKポップダンスレッスン室では「アイドル歌手になる」という一念を抱いた中・高生のダンスの練習が盛んだった。

新大久保の最大の人気メニューは「チーズタッカルビ」だ。ミツバチが押し寄せるような人々の群を見ながら、韓国人イ・ソンウ氏(31)は「この程度は少ない。もっと集まるだろう」と言う。「UFOチムタク」と呼ばれるチーズフォンデュ式タッカルビを食べるために数十人の日本人がこの日、クプネチキン新大久保本店前で日傘をさして摂氏24度の春の熱い太陽に耐えていた。チーズホットドッグブランド「アリランホットドッグ」は、いわゆる「テバク(大当り)」が起きた。大学生のタマキさん(18)とナナさん(18)は、「インスタグラムのハッシュを見て、山梨県からここまで来た」と打ち明けた。やはり二時間の距離だ。

押し寄せる人波に、新宿の韓国人商人会は民間のシャトルバスまで運営している。「K-シャトル(shuttle)」という名前のついた青いバスは、同胞たちが独自に運営する。当初、新大久保は家賃が安くて東京のコリアタウンの一つだった。Kポップブームで来場者が増えたことで、ここ2~3年のあいだに住宅価格と家賃まで揺れだした。韓食堂「大~韓民国」を運営するパク・ヒョンジャさん(54)は、「今の新大久保の最高の中心街は落伍した地域だったが、最近は坪当たり7万円を上回る。15年前は坪当たり2万円で、一昨年までは当初6万円レベルだったが急騰した。本当に上がるまで上がった」と耳打ちした。

日本人中高生の間ではKポップ熱気もホットだ。新宿の韓国ダンススタジオの「マル(maru)」で防弾少年団(BTS)の「ディオニュソス」ダンスを学ぼうとする学生や親が20人あまり集まっていた。一昨年に設立されたマルは小さな規模で始まったが、いまや受講生は300人を突破した。

スギヤマアリイさん(19)は6月に日本で開催されるSMタウンオーディションにも参加する予定だ。「高2の時に防弾少年団を知った後、Kポップにハマッた。BLACKPINKのリサがいちばん好き」という彼女は、「オーディションでは西洋音楽に合わせてKポップダンスを踊る計画」だと言う。

日本の「第3韓流」は外交状況と韓流に対する関心が正比例していた過去の公式を破って新しい歴史を書いている。韓・日関係がいくら凍結してもビクともしない、日本の10・20代が韓流の主な消費層になった。『冬のソナタ』『ブラザーフッド』が輸入されてブームに火が付いた2000年代が第1の韓流、東日本大震災の直後が第2の韓流なら、第3韓流の時代に日本の若い世代は政治には反応しない。

韓国コンテンツ振興院のファン・ソンヘ日本ビジネスセンター長は、「政治関係が複雑になると、これまで日本の40・50代はすぐ背を向けた。祖母が韓国ドラマを見る姿を見て育った今日の日本の若い世代は、日・韓の政治的関係をあえて意識しない。そんな点から第3韓流は性格が全く異なる状況だ」と語る。

32年のあいだ日本に居住する同胞のシン・ヒスン氏(58)も、「今の状況は10年前の韓流とは異なる。この頃の日本の10代は政治的状況を韓国文化とは無関係だと思っている」とし、初めて感じる韓流の雰囲気に不思議そうだった。

日本の放送もKポップと呼吸を合わせ始めた。 NHKラジオ第1で毎週水曜日の夜9時に一時間ほど、Kポップアーティストの音楽を中心に歌手を紹介する。韓流専門家として定評のある古家雅之氏が進行する「POP★A」という番組だ。オリコンのエンターテイメントマーケットレポートによると、2018年の外国音楽部門の売上高も防弾少年団が14億6300万円で1位を占めた。またTWICE(10億2200万円)が3位でセブンティーン(8億3930万円)が4位だった。 20位圏内に韓国人歌手だけでも8人になった。

ファン・ソンウン駐日韓国文化院長は、「昨年から徴用工判決、慰安婦財団解散、レーダー葛藤などで韓・日両国間の政治的対立が続いており、韓国大使館の前で定期的にデモする右翼グループもある」と言いながらも、「政治的対立と文化・人的交流は別個の問題と考えている日本人がはるかに多い。政治的葛藤を越えて好循環する関係になることを希望する」と述べた。
  • 毎日経済_東京=キム・ユテ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-05-12 21:27:28




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア