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小遣い・慶弔金からタンス貯金に賄賂まで…「5万ウォン券大人気」


  • 小遣い・慶弔金からタンス貯金に賄賂まで…「5万ウォン券大人気」

「これ5億ウォンですよ?」5万ウォン札100枚で構成された札束10個。いわゆる「官封」(韓国造幣公社から韓国銀行に新券配達のために最終包装された形態)と呼ばれる5億ウォン相当の5万ウォン札の束は、本二冊ほどの大きさだった。重さは約10キログラム。現場に集まった記者たちが先を争って手に下げてみた。家一軒ぶんの金が胸にすっぽりど抱かれた。成人男性は軽く持ち上げ、女性でも長く抱えるのは大変でも持ち上げられる。放送記者らが持ち歩く12キログラム程度の放送機器よりも軽い。

2009年6月23日に世の中に初めて出た5万ウォン札の発行10周年を控えて、去る18日に慶尚北道慶山の韓国造幣公社貨幣本部を訪れた。ここは韓国で唯一の紙幣を作る場所で、激しいセキュリティを誇る。金を入れることのできる鞄類はぜったいに持ち込むことができず、携帯電話でも撮影防止シールを付けなければならないいほどた。身元確認のための個人情報の提供同意書を作成した後に身分証明書のチェックを経て、出入証を首にかけた後になって工場に足を踏み入れた。

休む暇もなく回る工程の騒音で、マイクなしの会話は大変だった。それもそのはず、10年ぶりに5万ウォン札は韓国の「中心貨幣」になった。 5月末現在で市中に流通している銀行券のうちで5万ウォン札は、金額的には84.6%(98兆3000億ウォン)と枚数で36.9%(19億7000万枚)を占めている。金額ベースでは発行から2年後の2011年に、枚数を基準にすると2017年に比重が最も高くなり、4種の銀行券のうちで1万ウォン札に代わって中心券になった。

韓国銀行は5万ウォン札のコスト削減効果をたっぷりと得た。 5万ウォン札1枚が1万ウォン札5枚の役割を果たすことによって、製造と流通や保管などの貨幣管理コストが大幅に減少したからだ。韓国銀行によると、実際に1万ウォン札を製造する場合と比較すると銀行券の製造コストは年間約600億ウォン内外が削減される効果があったものと推定される。 5万ウォン札は10万ウォンの「チャギアプスピョ(小切手)」もすばやく代替した。 10万ウォン小切手の交換枚数は、2008年の9億3000枚から2018年は8000枚に大幅に縮小した。

このように便利な5万ウォン札だが、「慶弔事の費用」のインフレだけは国民にとって負担になった。ご祝儀やお年玉で1万ウォン出すことを見るのは難しくなった。昨年は慶弔金で82%に、私的な支出は51%に5万ウォン札が使われたことが分かった。「白菜の葉」を探していた甥は昔話だ。実際に統計庁によると、5万ウォン札の導入前後から、慶弔金などの個人間の移転支出額が急激に増えた。 2007年は16万4800ウォンだった世帯当たり慶弔金の費用は、2009年には18万5400ウォンに跳ね上がった。

「賄賂」の代名詞でも通じる。組合長の選挙でくるくる巻いた5万ウォン札を握手するときに渡した事件、政治家がビター500の箱やリンゴ箱に5万ウォン札をいっぱい入れて数十億ウォンの賄賂を受けたというニュースは後を絶たなずニュースに出てくる。この日、取材した記者たちの関心もリンゴ箱に5万ウォン札がどれずらい入るかだった。 5億ウォンの「官封」の長さがリンゴ箱よりも短いので少なくとも2つ、つまり少なくとも10億ウォンが、隙間と隙間に束を挟むと15億ウォンも可能だという独自の結論が下された。

韓国銀行は年間の返還率(期間中に発行された金額に比べ返還された金額)が60%台後半であり、累積の返還率も50%(2019年5月末)を超えて安定した上昇傾向が続いており、一部の「地下経済に流れ行く」という懸念は解消されていると言が、しかし最近の増加傾向は寿命に達した5万ウォン札が戻ってきたり、発行量じたいが減ったケースもあるという指摘が出ている。5万ウォン札の累積発行額は196兆7024億ウォンだ。このうち98兆3798億ウォンが返還されで、98兆3226億ウォンが市中に流通している。
  • 毎日経済_慶山=キム・ヨンジュ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-06-19 17:54:13




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