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コリアナウ > 社会 > [アンケート] 「父親の育児参加は当然」
過去の記憶を思い出してみると、幼い頃お父さんと一緒に何かをした場面が一つもない。お父さんの姿は中学校の制服を着た後に登場する。
わずか10年前の韓国男性、いや韓国の家庭の普遍的な姿だった。育児は母親や年上の兄弟の役割だった。子供を1人、せいぜい2人程度が普遍的な形態になった後からは、母親だけに育児を任せるようになった。
そうするうちに時代が一変した。父親が育児の一部を担当するのが当然だという認識が根付くようになる。
市場調査専門企業エムブレイン・トレンドモニターが全国の成人男女1000人を対象に行った調査でも「父親の育児は子供の肯定的な情緒のために必ず必要だ」という内容に回答者の90.9%が賛成した。
父親の育児は当然で(89.9%)、父親が一人でお金を稼いでも夫の育児は必須という内容に、半分をはるかに越える68.5%が同意した。「男性の育児参加が韓国の緊急な課題である少子化問題の解決にも役立つ」という内容に65.6%が「そうだ」と答えた。男性の育児はテレビなどを通して人為的に作られた社会現象かという質問に対して「そうだ」が 14%、「違う」が71.6%で反対意見が圧倒的に多かった。
人為的に男性に強要される社会現象ではなくて、時代の潮流が変わって生じた自然な現象という考えが支配的という意味だろう。
それなら現実は、このような時代の潮流をまともに反映しているのだろうか?
この調査に参加した回答者の中で82.6%が「参加度が低い方」と回答した。参加度が高い方という回答はせいぜい2.8%だけだった。
父親の育児参加が時代の潮流上当然だが、当然のことが守れないというのが皮肉に感じられる。
このような現象はトレンドに敏感な広告にも表れている。ソウルのYWCAが今年3月25日から4月14日まで放送された広告381編を分析した結果、広告の主な登場人物469人(女性211人、男性258人)の中で育児や家事をする女性は13人、男性は3人しかいなかった。
きれいな空気を強調するLGの空気清浄器Puricareは広告の中で出退勤する父親の車の中と、受験生の弟の机の上と、赤ん坊のベビーカーの中に置かれている。
広告でも家事と育児は母親たちの役割だ。
- Lim, Chul
- 入力 2019-07-03 00:00:00