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韓ビューティ業界の「細菌戦」…マイクロバイオームが脚光


  • 韓ビューティ業界の「細菌戦」…マイクロバイオームが脚光

化粧品業界が「グローバル細菌戦」に本格的に乗り出している。化粧品が肌の栄養供給という次元を超えて、有益な菌を活用した肌環境の改善にまで関心を持ったことで、関連研究と製品の発売が活発化している。

2日の関連業界によると、化粧品業界の関心が集中している部分は「マイクロバイオーム(microbiome)」だ。マイクロバイオームとは「微生物(Microbe)」と「生態系(Biome)」の合成語で、人体に生息する微生物の有益な生態系を意味する。

マイクロバイオームは、人間の指紋がすべて違うように個人ごとに異なる遺伝情報を持ち、免疫システムなどに関与している。ここしばらくバイオ分野や食品業界で活発な議論を行ってきたこの分野に、化粧品業界までが飛び込んだ。年間100兆ウォンに達する世界の市場規模に加え、マイクロバイオームが皮膚に存在することで有益な作用を行うという事実が明らかになり、魅力が急浮上しているからだ。

皮膚の科学者たちはマイクロバイオームを通じたスキンケアが可能だと考えている。科学者たちは皮膚表面の常在菌のダイナミクスに注目する。常在菌の種類は大きく有益菌と有害菌および中立菌に分けられる、これらのバランスが理想的に維持されたとき、皮膚の障壁の保護や細菌感染の防止、有害菌の活動抑制などがバランスを成して健康な肌の状態を作る。

アモーレパシフィックは最近、世界的メーカーのGivaudan(ジボダン)と皮膚の微生物に対する共同研究のための協約に乗り出すなど、関連研究を強化している。今回の研究は韓国とフランス女性の「皮膚微生物生態系」に関するもので、肌の健康を維持する方法を探し出すことが目標だ。

ジボダンはマイクロバイオームなど、皮膚微生物の関連分野で15年以上の研究を続けている。AMOREPACIFIC(アモーレパシフィック)もまた1997年に微生物研究を始め、2008年からIOPE(アイオペ)がこれを活用した化粧品を発売している。最近はIlliyoon(イリユン)の「プロバイオティクススキンバリアクリーム」やinnisfree(イニスフリー)の「グリーンティープロバイオティクスクリーム」など、新製品が相次いで発売されて系譜を続けている。特にイリユンはAPモール(AMOREPACIFIC Mall)のエッセンス販売で2位(2018年4月~2019年9月)を記録し、イニスフリーは8月に行われた事前体験団イベンドで3万サンプルが半日で払底するなど消費者の反応がいい。

アモーレパシフィックはマイクロバイオームがパーソナライズされた化粧品の開発にも活用できるという判断だ。すなわち化粧品科学のまた別の可能性を開く領域と見ているわけだ。

ドクタージャルト(Dr.Jart)も最近、マイクロバイオームの化粧品を出荷して業界の耳目を集めている。ドクタージャルトは今年6月、スキンマイクロバイオーム技術を適用した「Vital Hydra Solution Biome/バイタルハイドラソリューションバイオーム」を出荷し、普及をリードしている。ローンチ当時、「バイオームエッセンス」はヘルスアンドビューティーストアのオリーブヤングのエッセンス部門で販売1位を占めて成功裡にデビューした。最近、世界的化粧品会社のエスティローダーが買収してさらに注目されるドクタージャルトゥは、今後もバイオームラインを拡大する計画だ。現在はトナー、エッセンス、ウォータークリームなど全7種で構成されたバイオームラインは、フォームクレンザーもまもなく出荷する予定だ。内部的にはドクタージャルトの代表ラインである「シカライン」のように代表カテゴリに育てる方針だ。

ドクタージャルトの関係者は、「来年にはバイオームラインを国内だけでなく海外でもメインプレーヤーに進出させるつもり」だとし、「マイクロバイオーム化粧品の部門で、リーディングブランドとしての地位を確固たるものにする予定だ」と説明した。ドクタージャルトは独自開発の成分「水分バイオーム」で、健康的な肌環境に焦点を置く計画だ。

海外ブランドではランコム(LANCOME)が目立つ。ランコムは今年の代表製品である「ジェニフィック」10周年を迎え「ニュージェニフィック アドバンスト」を発表した。これは7種のプレ・プロバイオティクス成分を含んでいて、アンチエイジングに効果があると知られている。

浦項工科大学生命工学研究センター(POSTECH BIOTECH CENTER)の「グローバルマイクロバイオーム市場の現状と展望」レポートによると、世界的なマイクロバイオームの市場は2019年の811億ドル(約95兆ウォン)から2023年には1086億ドル(約128兆ウォン)に成長すると見られる。
  • 毎日経済_イ・ユンジェ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-12-02 18:13:42




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