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中国の小児・成人薬市場を積極攻略…「Kバイオ」


  • 中国の小児・成人薬市場を積極攻略…「Kバイオ」
  • 北京韓美薬品の売り上げ推移


中国の北京国際空港から車で20分の距離にある、北京順義区に位置した「北京韓美薬品(北京韓美藥品)」。 24年前に中国に進出した北京韓美薬品は下痢や便秘など腸疾患を緩和する小児乳酸菌整腸剤(製品名マミアイ)と鎭咳去痰剤(易坦静/イタンジン)市場で売上げ1位を走るほど、中国内の小児薬市場で頭角を現している。この10年のあいだ年平均で14%の売上増加率を着実に続けており、昨年は15億1000万元(約2546億ウォン)の売り上げを上げた。

今後の売上げはさらに大幅に増える見込みだ。 2015年に中国政府が独り子政策を廃止した後、中国内の新生児の出産が年間で1500万~1700万人に達し、供給量を満たすために生産ラインを拡大する工事を進行中だ。イム・ヘリョン北京韓美薬品総経理(代表)は、「イタンジンの生産量を近いうちに3倍に増やし、年間1億8000万本を生産する計画だ」と明らかにした。

小児医薬品市場に成功裡に進入し、中国の医薬品市場に基盤を整えた北京韓美薬品は、より大きな飛躍のために成人医薬品市場に照準を合わせている。イム総経理は「子供のための製品は中国医薬品市場の4.5%水準で、原価対比での収益率が低いことが限界」だとし、「小児医薬品市場で積んだ成果をもとに、良くない大気の質と食習慣のせいで発症率が高い呼吸器や消化器、高血圧、糖尿病などのさまざまな成人疾患分野に製品を拡大していくつもり」だと説明した。

これとともに、イム総経理は「改良新薬やファーストジェネリック(最初の許可を受けた後発医薬品)と、いくつかパイプライン(新薬候補物質)を持っており、中国市場で生き残れるだろう」とし、「昨年は1億5800万元(約266億4000万ウォン)を研究開発(R&D)資金として使うほどで、研究開発投資を大幅に増やしている」と付け加えた。新薬開発のためのR&Dセンターでは、前臨床用にするサル30匹も飼育している。北京韓美薬品の関係者は、「抗体医薬品開発のための動物実験機関を利用すれば約1年かかるが、センターですぐに霊長類実験を通じてータを取得することができる」とした。北京韓美薬品は毎年3種類ずつ新規治療薬を発売する計画で、現在は新規治療薬のパイプラインに対する品目許可を準備している。

また北京韓美薬品が中国全土に医薬品を供給するだけの成果を収めることができたのは、国内の製薬メーカーでは唯一で中国で研究開発から生産・営業まで全ての分野を自主的に行うことができる競争力を育てたからだ。北京韓美薬品全体の従業員1323人のうちで営業を専門とする人員だけでも800人であり、営業マンの65%は専門の医薬品知識で武装した薬学専攻者だ。

工場で生産されたすべての薬にシリアル番号を付けて管理するほど、十分に入念な品質管理も利点だ。製品番号を見れば誰がどのような製品を作ったのか、どの製品がどの省で売れているのかを知ることができる。 4月には原材料の運搬から最終製品の配達までを自動的に処理できる、9階建ての自動化倉庫がオープンする。

中国政府の支援も相当なものだ。「高新技術企業」認証を受けて10%の法人税減免の特典を得ており、施設・設備の改善資金として約1000万元を支援された。イム総経理は「中国がニセモノ天国でシステムが不足している国だという偏見を捨てなければならない」とし、「中国は外資企業でも国民に役立つ企業には破格の支援を惜しまない」と強調した。

韓美薬品のほか、国内の製薬・バイオ企業が中国現地企業との合弁・提携関係(With China)を強化し、販売網を拡充するなど、大きくなる中国市場に相次いで挑戦状を投げている。

国内製薬会社の中で、北京韓美薬品とともに中国事業を続けてきたのは一洋(イリャン)薬品だ。 1990年代末、中国吉林省に「トンファ一洋保健品有限公司」を設立して機能性飲料「Wnonbi-D」を生産するなど、中国内の医薬品の売上げは1000億ウォンを超えた。 SKバイオファームも昨年、米国食品医薬品局(FDA)から販売許可を得たてんかん治療剤「XCOPRI(エクスコプリ)」の中国での臨床を準備中だ。

中国への新薬物質の技術輸出も活発だ。 JW中外製薬は昨年9月、中国の製薬会社シムシオと痛風の治療剤「URC102」の技術輸出契約(7000万ドル)を締結した。 GC緑十字は昨年1月、希少疾患であるハンター症候群の治療薬「Hunterase(ハンタラーゼ)」を中国のカンブリッジ(CANBridge Pharmaceuticals)社に輸出したが、今年は中国の品目許可を得て販売に入ることができると期待している。

バイオシミラー各企業も単独進出ではなく、中国企業との合弁会社(JV)設立に乗り出している。セルトリオンは昨年7月に香港系多国籍企業ナンポングループ(南豐集團)と手を握って合弁会社「Vcellヘルスケア」を設立した。 Vcellヘルスケアはセルトリオンのバイオシミラー「三銃士」である「Remsima(レムシマ)」「Truxima(トゥルクシマ)」「Herzuma(ハージュマ)」の中国内での開発・製造・販売に乗り出す。サムスンバイオエピスは昨年2月、中国のベンチャーファンド運用会社のCブリッジキャピタルと「(Affamed Therapeutics(アファメド・テラピューティクス)」という合弁会社を設立した。これによって、中国で販売するバイオシミラーの臨床と許認可手続きやマーケティングなどを共同で進める計画だ。

韓流の風が吹きながら、美容整形製品も中国で人気だ。 LG化学は抗生物質「Factive(ファクティブ)」をはじめ、成長ホルモン「Eutropin(ユートロピン)」、美容整形フィラー「YVOIRE(イブアル)」などを輸出している。フィラーのイブアルは2016年から3年連続で、中国市場でのシェア1位だ。ヒュジェル(HUGEL)は自社のボツリヌストキシン製剤「Botulax(ボツラックス)」の販売許可が第2~3四半期に下りるだろうと期待している。
  • 毎日経済_上海=キム・ビョンホ記者/北京=チョン・スルギ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-01-08 22:23:15




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