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Dawin Friction、KTXに続き、世界No.1のベル・ヘリコプターへも供給

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  • Dawin Friction、KTXに続き、世界No.1のベル・ヘリコプターへも供給
△写真=チョ・ジョンファン代表が本社ショールームで航空機ブレーキ用摩擦材について説明している。

仁川南洞公団に位置するダーウィンフリクション(Dawin Friction)(代表:チョ・ジョンファン、56)は、20年以上、ブレーキ摩擦材分野で技術力を培ってきた強小企業だ。1990年代初め、大宇総合機械(現、斗山インフラコア)事業部としてスタートし、2003年に分社した後は、新製品開発に注力し、ヨーロッパ・日本産の輸入製品に依存していた国内市場を取り戻してきた。

制動(ブレーキ)機能のための摩擦材は大きく、有機系摩擦材と無機系摩擦材に分けることができる。化学樹脂を用いて作成する有機摩擦材は、制動性能は劣るものの、価格が安く、車のように速度が遅い移動手段に使用される。一方、飛行機、列車のように速度が速い移動手段は、車輪の回転力が大きいため、制動のために、より強い摩擦力に耐える摩擦材が必要だ。現存、最高仕様の武器摩擦材は、炭素複合材料の摩擦材であるが、価格があまりにも高価で、高度な航空機と戦闘機のみに使われる。

2003年に分社後、技術開発に集中…高速鉄道用摩擦材の最初の国産化に成功

ダーウィンフリクションは普及型と特殊型の中間帯である無機摩擦材を製造する。金属粉末の粉を高温・高圧で成形して作る焼結摩擦材だ。ダーウィンフリクションは国内で唯一、焼結摩擦材を扱う。主な需要先は、小型航空機、高速鉄道、風力発電などだ。2003年の分社当時は、製品の数が2個に過ぎなかったが、今は10個に増えた。摩擦材は、6か月~1年ごとに交換する必要がある消耗品だ。新製品を開発するのは大変だが、一度開発すれば安定した収益を得ることができる。

ダーウィンフリクションは約5年間の研究の末、KTX用の摩擦材も開発、2008年から供給している。ダーウィンフリクションのおかげで韓国は日本、フランス、ドイツ、イタリアに次いで世界5番目に、独自の高速鉄道用摩擦材を国産化した国となった。チョ・ジョンファン代表は「スペインの場合、私たちよりもはるかに早く高速鉄道を運営したが、摩擦材は、輸入して使っている」と説明した。

10年間3000万ドルをアメリカに輸出期待…中高速鉄道摩擦材も開発中

その後、摩擦材だけでは、持続的な成長が難しいと判断し、2006年からブレーキモジュールも自主的に生産している。UH-60ヘリと韓国型機動ヘリコプター「スリオン(KUH)」に入るブレーキモジュールを開発し供給しており、民間では販売基準世界1位のヘリコプター企業である米国ベル・ヘリコプターに入る製品も準備している。

2012年、ベル・ヘリコプターの開発プロジェクトで摩擦材開発パートナーとして選定され、今年1月、試験用製品を納品した。続いて、先月末には、ベル・ヘリコプターのエンジニアと米国連邦航空局(FAA)の関係者が仁川本社を訪問し、実査まで終えた。チョ代表は「来年5月に初回納品予定」としながら「ベル・ヘリコプターへの供給で今後10年間で3000万ドルほどの輸出が期待される」と述べた。

この会社は、中国市場にも期待を寄せている。中国は国土のバランス開発のために大規模な高速鉄道事業を推進しているが、部品の国産化がされていないため、先進国の高い部品を輸入して使っている。ダーウィンフリクションは先月、中国吉林東方集団と延辺に合弁会社を設立する内容の了解覚書(MOU)を締結した。ダーウィンフリクションはこの合弁会社に供給する中国の高速鉄道用摩擦材も現在開発している。

チョ代表は、大宇総合機械研究所在職中に「超耐磨耗部品技術」で、科学技術研究分野で国内最高の伝統を誇る鄭進基言論文化賞を受賞した。また、ダーウィンフリクションに分社した後は、高速鉄道用ブレーキ摩擦材として、2010年にIT52 蒋英實賞(IR52)を受けた。ダーウィンフリクションは昨年193億ウォンの売上を上げ、今年は220億ウォン台の成長が予想される。
  • 毎日経済_仁川=チョン・スンウ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-10-07 17:14:16




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