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ドンアイーエヌジー、ベンツやアウディの部品…韓国の金型で作る

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  • ドンアイーエヌジー、ベンツやアウディの部品…韓国の金型で作る
  • < カン・ビョンジョ代表(右)が車の内装用の金型工程を見ている >

多くの中小企業の海外工場は、ベトナムやインドネシアなど、東南アジア地域に布陣している。しかし、金型メーカーのドンアイーエヌジー(DONGAENG、代表:カン・ビョンジョ)は少し違う。カーシートと天井など各種内装材を作るプレス金型を生産するドンアイーエヌジーは、コスト削減のために、タイに生産工場を置いているが、欧州市場を狙ってチェコにも進出した。

チェコは、個別の賃金水準だけ見れば韓国よりやや安いが、社会保障料の名目で相当のコストをチェコ政府に払わなければならないので、総費用は安くない。それにもかかわらず、チェコ共和国で工場を運営するのは納品した金型を修理・設計変更するためのローカル拠点基地が必ず必要だったからだ。ドンアイーエヌジーが現在、金型を最も多く納品するところはベンツとアウディなどに部品を供給するドイツの自動車メーカーのチェコ工場だ。

カン・ビョンジョ代表は「納品会社の細かい要求事項を随時接するが、そのたびに金型を韓国に送って変えて再びチェコに送るには時間とコストが非常にかかる」と説明した。韓国の金型は、低コストと早い納期がコアとなる競争力だが、海外拠点基地がないため、競争力が落ちることが多い。カン代表は「主要な輸出拠点に韓国の金型メーカーが共同で使用することができるローカルの設計変更・保守拠点基地を政府が支援すれば輸出の尖兵の役割をしっかりしてくれるだろう」と強調した。

金型は、納品してそれで終わりではない。その後、納品先の要求に応じて金型を変形する必要があるなど、たくさんの仕事が出て来る。金型は、納入価格だけで数千万ウォンから数億ウォンに達するため、消費者の要求により部品の規格が変われば、金型を新たに購入するより変形することが多い。熱処理、鋳造、溶接など、製造業の根底となる産業は、一度製品を作って納品すると、もはや変形する余地が少ないが、金型はそうではない。

カン代表は「もし、金型に問題が生じて部品の生産ラインが止まれば、損害額が莫大になるだけに、早い措置が重要」とし、「ヨーロッパに輸出した後に問題が発生した場合、会社が倒産するという話が理由もなく出てきたのではない」と明らかにした。ドンアイーエヌジーのチェコ工場がそのようなことを未然に防止する役割をする。

ドンアイーエヌジーは、技術力とチェコ工場をもとに、ヨーロッパ市場のシェアを拡大する計画だ。工場が位置するオストラヴァ市から半径100㎞以内に現代・起亜自動車、トヨタ、GMなど世界の自動車工場が集まっており、チャンスが多く、ドイツとポーランドも遠い距離ではない。

ドンアイーエヌジーは、炭素繊維で部品を作り出すことができる金型開発を完了した韓国の数少ない企業の一つであるほどに、技術力が優れている。昨年の売上額115億ウォンのうち、70%が輸出から出ており、このうち約半数は厳しいことで有名なドイツと日本だ。

金型組合のパク・スンファン理事長は、「韓国の金型輸出は、昨年26億7000万ドルを達成し、今年は初めて30億ドルを突破するものと見られる」とし「海外に目を向けた結果、現在、120か国に韓国の金型を輸出しており、今後、アジアを中心にメキシコなどの新興国へ多辺化する必要がある」と主張した。
  • 毎日経済 安山=キム・ジョンボム記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-12-18 17:04:18




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