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Elentec、拡張現実(AR)と仮想現実(VR)を同時に実現したスマートグラス開発

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  • Elentec、拡張現実(AR)と仮想現実(VR)を同時に実現したスマートグラス開発
  • < 単眼モデル(左側)、両眼モデル >

1980年代の人気漫画『ドラゴンボール』は「スカウター」と呼ばれるメガネで相手の戦闘力を測定した。スカウトターは人と様々な事物を認識し、特徴まで分析した。2002年のハリウッド映画『マイノリティ・リポート』では、主人公トム・クルーズが眼鏡一つで虚空にコンピュータ画面を展開した。特に現実世界が各種の情報と重なって出てくる拡張現実(AR/Augmented Reality)を実現し、手のジェスチャーや音声コマンドで新しい情報を生み出した。

2012年、Googleは漫画と映画の中のイメージを、Googleグラスで現実化させるためにプロトタイプを開発した。しかし、実際はゴーグルで写真を撮って、これを携帯電話やオンライン・ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)に転送する水準だった。消費者体験団を募集して1500ドルで販売したが、アプリの開発不振と人気の低下で先月、商用版のリリースを保留した。

コスダック上場中堅企業エレンテック(Elentec、会長イ・セヨン)は、Googleが作り出せない拡張現実と仮想現実(VR/Virtual Reality)を実現したスマートグラスを世界に先駆けて開発した。

未来創造部の国策課題として行われた「尖端スマートグラス端末機研究事業開発」を、3年に渡って完了したものだ。エレンテックは課題の核心である拡張現実を実装したスマートグラスの製作に成功しており、電子部品研究院、韓国電子通信研究院、キウイプル(KIWIPLE)プラットフォーム株式会社、弘益大、高麗大などは顔認識・物体認識・ジェスチャー認識など、関連の開発を今月に仕上げすると伝えられた。

例えばショッピングモールでは、スマートグラスがゲストを認識し、顧客の購入履歴傾向などの情報を、着用者である店員が簡単に分かるように支援可能だ。展示場では観客がグラスを通じて、リアルタイムで製品の詳細情報や関連動画などを見ることができる。医療用としては、119の乗組員が緊急の患者を見るやいなや、管制室にいる医者がリアルタイムで患者の状態を診断し、治療方法を指示することができるわけだ。

イ・セヨン会長は、「Googleグラスのように写真を撮ってスマートフォンに接続するレベルではなく、拡張現実を実装して、さまざまな情報を着用者が得ることができることに集中した」とし、「スマートフォンにさまざまなアプリが搭載されたように、眼鏡というハードウェアプラットフォームにいくらでも様々な機能を追加できる」と語った。続けて、「関連サービスとの連携の可否に応じて、早ければ下半期に製品を量産できる」と付け加えた。

Googleグラスは一般消費者がリアルタイムでSNSに写真や動画を共有できるオンラインライフ(Life Logging)に重心を置いたとすれば、エレンテックのスマートグラスは一般消費者ではなく、特殊目的用のスマートグラスの開発に集中する計画だ。市販の市場より医療用・軍用・展示場・ショッピングモール・特殊産業用などに適した、B2Bの市場を先に狙うという戦略だ。

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  • < スマートグラス比較 >

エレンテックのスマートグラスは、機能的な面ではGoogleグラスをはるかに超える。Googleグラスがスマートフォンとの連動機能を使用して、情報を画面に映し動画を再生するならば、エレンテック製品はスマートフォンなしに独立した通信も可能だ。特にAR・VR機能を備えたスマートグラスはエレンテックが世界初だ。カメラも両眼に適用されたステレオタイプだ。 2台のカメラは拡張現実の実装時、より立体的に情報を認識して転送することができる。

Googleグラスが2.4メートル前に25インチのテレビ画面を実現するならば、エレンテックのスマートグラスをかければ目の前2.7メートルに80インチHD級画面が繰り広げられる。Googleグラスが音声コマンドや眼鏡脚部のタッチを活用して各種機能を選択・操縦するのに対し、エレンテックはヘッドモーションを認識して、上下左右への駆動が可能だ。スマートフォンの画面を指でタッチする方向に送るように、左右の頭の動きを認識して、画面を切り替えたり動画を再生できる。また、電子部品研究院と韓国電子通信研究院が今月に開発を完了するスマートビジョンシステムチップと指認識プログラムを適用した場合、画面表示を両手で制御することもできる。映画の中で手振りで仮想の画面を移動したように、同じような表示が可能なわけだ。

エレンテックは、Googleグラス(1500ドル)の価格の半分である70万ウォン以下でも量産が可能だと明らかにした。

エレンテックは1977年に設立されたバッテリーの専門メーカーとして、最近のノートパソコンや携帯電話などの成長に支えられ、2013年の売上げ6547億ウォンを記録した。今年は前年比20%以上の成長を目指している。
  • 毎日経済_東灘(トンタン)=チン・ヨンテ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-02-08 17:35:17




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