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フィルメックス、親会社の不渡りから再起…尖端素材でサンパワーの名声を継ぐ

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  • フィルメックス、親会社の不渡りから再起…尖端素材でサンパワーの名声を継ぐ
  • < ホン・ソンミン代表が包装用フィルムについて説明している >

サンパワー乾電池とロケット乾電池は、一時、韓国の乾電池市場で二大山脈をなしていたブランドだった。今は消えたサンパワー乾電池を生産していた企業が、過去の「瑞通(ソトン)」という会社だ。しかし、新事業に投資して会社の状況が悪化し、ついに2003年、経営難から系列会社を売却し始めた。

乾電池と一緒にソトン社の主力事業だったフィルム事業部を売却する過程で、一部の従業員が各自の退職金を集めて出資して、ここに私募ファンド投資金が加わり、事業部から独立法人に分離された。そうして生まれた会社が「フィルマックス(Filmax)」だ。将来を心配していた従業員はフィルマックス社に所属を移して勤務できるようになり、ソトン社のホン・ソンミン経営支援部長はフィルメックス社の代表理事になった。彼は退職金の出資を先頭に立って推進するなど、今日のフィルマックス社を作った主人公の一人だ。

最近、ソウル・汝矣島の本社で会ったホン・ソンミン代表(53)は、「国内の包装用フィルムの生産会社のうち、歴史が最も古いという点が競争力を備えることに一役買った」とし、「2003年に600億ウォン台の売上げを上げたが、10年が過ぎた2013年には1200億ウォンを突破して約2倍に成長した」と語った。現在、フィルマックス社はフィリピンに工場を置いて、日本とアメリカなどに製品を輸出している。

フィルマックス社は、ソトン社のフィルム製造技術と設備をそのまま持っており、各種ラーメン・菓子の袋などの食品用フィルム、電子製品の保護フィルムなどを生産し、100余りの企業に製品を供給している。フィルマックス社のフィルムは、大企業の製品より価格が高いが、安定した販売を記録しているのが特徴だ。一部の大企業が包装用フィルムの製造に飛び込んだが、不良率を下げながらも高品質を維持するフィルマックス社を超えられなかった。

フィルム業界での地位をしっかりと固めているフィルマックス社は最近、新しい挑戦を準備している。プラスチックにカーボンを結合したカーボンナノチューブ(CNT)複合材料を作る事業だ。従来のプラスチックは電気が通らないが、CNTは電気伝導性が優秀だというのが利点だ。強度がありながらも軽く、自動車、携帯電話、家電製品に使用することができる余地が大きい素材だ。

フィルマックス社は、EDS(静電放電技術)用の高分子素材、放熱複合体など、様々な新素材を開発したりもした。

ホン代表は、「現在、素材開発を完了して携帯電話の部品に融合しており、すぐに商用化に入る計画」だとし、「素材開発のため、忠州市にAMPという別途の会社を設立して稼働させている」と語った。

彼は、会社の最も大きい資産は、従業員と顧客だと強調する。ホン代表は、「フィルマックスという名前で事業を開始した後、厳しい時期を経験したが、本当に難しい時、従業員たちがうまく協力してくれた」とし、「会社に大きな変化が生じたにもかかわらず、既存の顧客のうち、たった1社も取引先を変えておらず、会社が成長する大きな土台になった」と付け加えた。
  • 毎日経済_ギム・ジョンボム記者/写真=イ・チュンウ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-16 17:14:44




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