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2度倒れても産業革新で生き返った甲山メタル


  • 2度倒れても産業革新で生き返った甲山メタル
  • < キム・テホン代表が鋳造方式のうちの1つである「サンドキャスティング」を説明している >

金属類を溶かした銑鉄を一定の形の鋳型に注ぎ固める鋳物工場は、大体において作業環境が劣悪だ。1991年に設立された甲山メタルも銅と亜鉛、スズなどの非鉄金属を合金して、各種機械の摩擦部位に装着するメタルベアリングを生産するため、粉塵が発生して、独特の悪臭がするため作業には困難が伴うことが多かった。

キム・テホン代表は、「昨年まで、工場内部は喉ががらがらになる程にほこりがいっぱいで、各種原材料と在庫、作業ツールなどがあちこちに投げ捨てられており、生産性が低いのは仕方がなかった」と語った。

甲山メタルは、産業通商資源部と大韓商工会議所が推進している産業革新運動に参加し、企業革新の基本となる3定5Sから実践した。3定は「定位置・定量・定品」を、5Sは「整理、整頓、清掃、清潔、習慣化」を意味する。会社の従業員が工場で使わない物品を取り出したところ、なんとその量は15トンに達した。このうち70%は、廃棄物として処理し、残りの30%は用途に合わせて整理整頓した。鋳物工場では想像もできなかった床の水掃除とペイント塗装作業も実施し、安全通路と区画線を確保した。

キム代表は、「最初は革新運動について面倒くさいと思っていた従業員たちが、最近は頼まなくても自ら革新することがないのか探している」とし、「従業員のほとんどが参加するモバイルメッセンジャーで、帰宅する前に自分らの整理整頓された仕事場を写真に撮って共有するなどの変化が起きている」と語った。

このような努力で、日本の日立造船の購買担当役員は甲山メタルの工場を訪問した後、すぐに製品の発注契約を要求し、昨年まで約10億ウォン分を納品した。

また、毎朝、従業員とスローガンを叫び、自信回復に乗り出す一方、作業の標準化など、生産性の向上と、不必要なコストの削減、ポスコなどへ取引先を拡大したことにより、昨年の売上高は130億ウォンを記録した。

キム代表は、「1980年代の不渡りを出した兄の事業を正常化させ、20年間運営してきたが、無理な事業拡大によって再び不渡りを出した」とし、「2011年、再生手続きに突入した後、借金をきちんと返済できず、裁判所から警告を受けたりもしたが、昨年営業利益が黒字に転じるなど希望が生じた」と明らかにした。
  • 毎日経済_アン・ビョンジュン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-16 16:34:20




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