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KETI、折り畳めるOLED素材を開発


  • KETI、折り畳めるOLED素材を開発
紙のようにたたんだり広げたりして使うことができるディスプレイ素材が開発された。電子部品研究院(KETI、院長キム・ギョンウォン)は9日、折りたたんだ時の両面間の間隔が0.1ミリ未満であり、数万回たたんだり広げたりしても破損しない、有機発光ダイオード(OLED)用の透明電極材料を開発したと明らかにした。0.1ミリといえば髪の毛の太さだ。

今回、KETIが開発した透明電極は、銀ナノワイヤーと透明ポリイミドを融合した素材として作られた。最大曲げ半径は0.03ミリで、反復曲げ回数は8万回を確保した。8万回たたんだり広げたりしても使用できるという意味だ。表面の粗さもまた、スマートフォンやタブレットPCなどのモバイル機器に使用されるガラス基板と同様のレベルだ。平坦化層を追加しなくても、ディスプレイに使用できるというのがKETI側の説明だ。

これまでの銀ナノワイヤーを使用した透明電極は、銀ナノワイヤー層が基板上に粗く形成され、高い平坦度が要求されるフレキシブルOLEDに活用することは難しかった。KETI研究チームは、銀ナノワイヤーを高分子基板の中に入れて、プラズマ処理を行うことによって表面の粗さを調節した。基板の中に内包された銀ナノワイヤーは高い屈曲特性を持つことになり、数万回閉じたり広げたりを繰り返しても性能を維持できるようになった。

KETIが開発した超高屈曲透明電極は、折りたたみ式携帯電話、巻物型の電子機器、ウェアラブル機器に広く使用される見込だ。KETIは向後、製品に適用するための追加素材の研究と、大量生産のための工程技術の開発も推進する計画だ。

研究を主導したKETIディスプレイ部品素材研究センターのキム・ジョンウン博士は、「銀ナノワイヤーや透明ポリイミドなど、個々のナノ素材の特性を理解して性能を最大化できる組み合わせをさがす過程で、超屈曲透明電極を開発することになった」と説明した。共同研究者のハン・チョルジョン ディスプレイ融合研究センター長は、「デザインの自由度が高い、多様なウェアラブル機器に使用できるように、性能向上と適用分野の拡大の研究に集中する計画」だと語った。

この技術は優秀性を認められ、米サイエンティフィックレポート(Scientific Report)に先月31日付けで掲載された。この研究は産業通商資源部の広域経済圏拠点機関支援事業と産業核心技術開発事業の支援を受けて行われた。
  • 毎日経済_チョン・スンオ記者/写真=KETI | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-04-09 17:12:45




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