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ソウル大学の研究チーム、ナノ金属触媒の安定化技術を開発

チャ・ソクウォン教授研究チーム…『Advanced Energy Materials』掲載 

  • ソウル大学の研究チーム、ナノ金属触媒の安定化技術を開発
  • < チャ・ソクウォン教授 >

ソウル大学のチャ・ソクウォン教授チームは、原子数十個分の厚さの酸化物層を金属触媒の上に作り、ナノ金属触媒の安定化技術を開発したと21日、明らかにした。

ナノ粒子サイズの金属触媒を使用すると、より少ない触媒で、より高いパフォーマンスを出すことができる。ただし、ナノ粒子はサイズが小さくて軽く、他の粒子と凝集する現象が現れる。特に白金のような金属のナノ粒子は、凝集する速度が速く、触媒としての機能を発揮できなくなる。

研究チームは、金属ナノ粒子が凝集する現象を防ぐため、金属の表面に機能性酸化物を使用して、薄い膜を作った。酸化物は純粋な金属に比べて安定した性質を持っており、金属ナノ粒子が互いに凝集することを防ぐ。また、酸化物のコーティングが触媒としての役割を妨害しないように、原子数十個分の厚さに作った。

最近、半導体製造工程に広く使用されていることが知られている原子層蒸着法は、ある物質で膜を作成する際に原子単位で膜を一層ずつ積み重ねる術だ。燃料電池のイオン伝導の損失を減らすために重要視されている技術だ。研究チームは、原子層蒸着法を通じて気体状態の酸素が陰イオンの形態で透過する機能性酸化膜を形成し、金属触媒の性能が増加する現象も発見した。

原子層蒸着法は、複雑な3次元構造物に均一な膜を作ることができ、大量生産に適している。

チャ・ソクウォン教授は「大量生産が可能なプロセスであり、ナノ金属触媒の耐久性と性能を同時に向上させる重要な研究結果」だとし、「燃料電池、二次電池、スーパーキャパシタ(Super Capacitor)など、エネルギー貯蔵装置に使用される金属電極の安定性と耐久性を大幅に向上させることができ、多様な産業的応用が期待される」と明らかにした。

今回の研究結果は、材料とエネルギー分野の学術誌である『Advanced Energy Materials』5月20日付のオンライン版に掲載された。

今回の研究は、未来創造科学部のグローバルフロンティア事業の一環であるマルチスケールエネルギーシステム研究団(団長チェ・マンス教授)の支援で行われた。
  • 毎日経済_アン・ガプソン記者/写真提供=ソウル大学工科大学 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-05-21 11:59:39




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