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身体を脅かすコレステロール、動脈硬化の主犯…脂肪・炭水化物を減らせ


  • 身体を脅かすコレステロール、動脈硬化の主犯…脂肪・炭水化物を減らせ
△写真=体内のLDLコレステロールや中性脂肪の数値が増加すると、狭心症、心筋梗塞などの心血管疾患の発生リスクが高くなる。高麗大安岩病院循環器内科のイム・ドソン教授がコレステロールについて説明している。

正常値を超えた場合の脂質異常症(高脂血症)だけでなく、狭心症、心筋梗塞、脳卒中などの深刻な心脳血管の疾患につながる可能性のあるコレステロール。私たちは、コレステロールについてどれほど適切に知っているだろうか。

コレステロールは、私たちの体の細胞膜を構成して、ホルモンを生成する重要な要素だ。現代人の誤った食習慣のせいで過度に増加することが問題なだけだ。

コレステロールが私たちの体内で生れる経路は二つある。食品から摂取されるものが30%、残りの70%は肝臓で自然に作られる。栄養摂取が不十分な場合は肝臓でコレステロールが生成され、体内のコレステロール値が一定のレベルに上がる。逆に食品でコレステロールを多量に摂取すると、肝臓はコレステロールの生産を中止する。高麗大安岩病院循環器内科のイム・ドソン教授は「正常な体の状態では、血中コレステロール値が上がらないようにする身体の恒常性機能が働く。しかし、食べ過ぎ、飲み過ぎ、喫煙を繰り返しながら、このような機能が壊れて血中に過剰なコレステロールが浮遊することになる」と強調した。

コレステロールは大きく3つの種類がある。LDLコレステロール(Low Density Lipoprotein cholesterol)とHDLコレステロール(High Density Lipoprotein cholesterol)、中性脂肪だ。このうち、LDLコレステロールは、血液中にたまって動脈硬化を引き起こすことから、よく悪玉コレステロールと呼ばれる。一方、HDLコレステロールは、私たちの体で使用されて、残ったLDLコレステロールを回収して肝臓に戻すことにより、血液をきれいにする役割をする。このことから、善玉コレステロールと呼ばれる。中性脂肪は悪玉コレステロールであるLDLコレステロールの亜類型だ。

高ければ高いほど良いHDLコレステロールもあるため、コレステロール値が高くて起こる疾患である「高脂血症」は厳密に言えば「脂質異常症」が正確な名前だ。

悪玉コレステロールが体内に過剰に多くなると、血管の流れに悪影響を及ぼし始める。血管は大きく内膜と中膜、外膜で構成されている。脂質異常症、糖尿病や高血圧、喫煙などの危険因子によって内膜は崩れてしまう。イム教授は「内膜が崩れるとべとべとして、血管を通る白血球や赤血球、コレステロールがそこにくっついて中膜に吸収される。このような過程を介して中膜の細胞が泡のように変化し、徐々に血栓を作り、最終的には血管を完全に防いでしまう」と説明した。このような動脈硬化が深化すると狭心症、心筋梗塞につながる。

悪玉コレステロール値を高める主な原因は、肉と高脂肪・高カロリー食品、インスタントやファーストフード、白米、小麦粉、砂糖、麺類などの飽和脂肪の多い食品を過剰摂取することだ。

世界保健機構によると、コレステロールの一日の摂取推奨量は300ミリグラム以下だ。コレステロール値を正常に調節するためには、動物性脂肪と飽和脂肪酸の摂取量を減らし、青魚やナッツ類などに含まれている植物性脂肪を適量摂取することが重要だ。規則的な運動は、善玉コレステロールを高める方法だ。パン、麺、お菓子など、単純な糖類や炭水化物が多く含まれた食品、アルコールは中性脂肪の数値を高めるため、なるべく避けた方がいい。

「食物繊維が豊富な野菜類でバランスの取れた食事をするなど、食生活習慣の改善が最も重要だ。肉類を食べた後に、締めとしてご飯や麺を食べることが多いが、これは悪玉コレステロールを増加させる近道だ。標準体重以下の痩せた人も脂質異常症にかかることがあるため、痩せている場合もコレステロール値の調節に関心を持たなければならない」。イム教授の呼びかけだ。
  • 毎日経済 ソ・ウンネ記者 / 写真=リュ・ジュンヒ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-09-14 09:24:40




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