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アマゾンのベゾスCEO、韓国未来技術が作る「メソッド2」ロボットのパイロットに

■ 中小企業「韓国未来技術」が作る100億ロボットのデモンストレーション 

  • アマゾンのベゾスCEO、韓国未来技術が作る「メソッド2」ロボットのパイロットに
  • <韓国未来技術が製作した「メソッド2」に搭乗したジェフ・ベゾスCEO。 >

「気分はまるでシーガーニー・ウィーバーみたい?」。

アマゾン創業者兼最高経営責任者(CEO)兼民間航空宇宙企業「ブルーオリジン」の創業者ジェフ・ベゾス氏は子供のようによろこんで、ロボットアームを操縦しながら言った言葉だ。

ベゾスCEOがロボット「メソッド-2(Method-2)」に登場して思い出したのは、1986年に封切りなったジェームズ・キャメロン監督のSFスリラー映画『エイリアン2』に描かれたシーンだった。

ベゾスCEOはメソッド-2の操縦席に座って、俳優のシガニー・ウィーバーがヒューマロイドに乗ってエイリアンと戦う、映画のクライマックスシーンを思い出したようだった。

彼はこの感じを「クール(Nice)。韓国未来技術(Hankook Mirae Technology)のおかげですばらしい巨大ロボットのパイロットになった」という言葉とともに自分のTwitterに上げ、この記事は数千人がリツイートして一瞬のうちに世界に広がった。

このシーンは19日(現地時間)、ベゾスCEOが用意した「マース(MARS)コンファレンス2017」で繰り広げられたシーンだ。マース(MARS)はマシンラーニング(M)、自動化(A)、ロボット(R)、スペース探索(S)の頭の1文字を取って作られたイベントで、ベゾス氏が少数の専門家を招いてロボットとドローンなどの先端技術を共有し楽しむプライベートイベントだ。韓国人の中からはデニス・ホンUCLA教授が参加した。

ベゾス氏がデモした「メソッド-2」は、韓国の中小企業である韓国未来技術が作った重量1.6トン・高さ4メートルに達する搭乗型2足歩行ロボットで、価格は1台当たり830万ドル(約100億ウォン)に達する。外見だけを見るならば、SF映画に出てくるロボットに搭乗したと言っても過言ではない。運転者は操縦席にあがって腕を動かすだけで良く、この日のデモでもベゾスCEOが左腕をあげればロボットも左腕を、右腕をあげれば右腕を上げるデモを行った。安定性を考慮して、両肩にハーネスをつけて固定させて足は動かない。

このようにロボットが実際に映画に出てくる機械のように作られた理由は、デザイナーが『トランスフォーマー4』『攻殻機動隊』などのSF映画に登場するロボットをデザインしたヴィタリー・ブルガロフ(Vitaly Bulgarov)氏だからだ。彼は「メソッド-1」から韓国未来技術と共同開発を行っている。

韓国未来技術は国内では一般にはほとんど知られていないロボット製作会社だったが、昨年12月にメソッド-2の動画がインターネット上で話題になり、認知度が上がった。情報技術(IT)事業で富を築いた韓国未来技術のヤン・ヂノ会長は、「巨大ロボットを持ちたかった」という長年の夢を実現しようと、京畿道軍浦に韓国未来技術を設立して、2010年ごろから国内研究陣を集めてロボットの開発を開始した。

韓国未来技術は「メソッド-2」の研究開発に総1000億ウォン程度を投資したことが知られている。まだイベント用レベルで、ビジネスモデルはこれから本格的に見出す必要がある。

ロボットの専門家らは、歩くことが可能な二足歩行ロボットは製作も容易ではないが、1.6トンに達するロボットを安定して歩くように作ることは遠い未来のことだと評価してきた。

この場面を見守っていたThe Verge誌は、「メソッド-2の運動能力などについてはいくつかの疑問があったし、ベゾス会長の搭乗した時も腕が異なって動く場面があった。しかし将来のアマゾンの倉庫従業員の姿を垣間見る機会になるには充分だった」と評価した。 USAトゥデイ誌もこの日、ベゾス氏のロボット実証に対して、「アイアンマンを実生活に実現する競争の中で、アマゾンCEOのジェフ・ベゾス氏がテスラCEOのイーロン・マスク氏を先行した」と報道した。
  • 毎日経済_シリコンバレー=ソン・ヂェグォン特派員 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-03-21 19:22:14




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