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ギャラクシーS8のヒット色「オーキッドグレー」の秘密


  • ギャラクシーS8のヒット色「オーキッドグレー」の秘密
△写真=(左から)サムスンギャラクシーS8シリーズのデザイン実務を担当したキム・ユンヂンさん、パン・ヘヂンさん、チャン・ウォニョンさんが微笑んでいる。右下の小さな写真はオーキッドグレー色のギャラクシーS8。 [イ・スンファン記者]

サムスン電子のスマートフォン「ギャラクシー」にあえて性を与えるなら、おそらく「男性」である確率が高い。技術的な側面がより大きく強調されるせいだ。実際に2012年、成人男女1300人を対象に「ギャラクシーが人だったらどんな姿?」というアンケート調査があったが、回答者の71.8%がギャラクシーは男性のイメージを思い浮かべた。最近、ソウル市瑞草区の牛眠洞(ウミョンドン)サムスン電子ソウルR&Dキャンパスで会ったサムスン電子無線事業部の設計チームの三人は、ギャラクシーS8でこのようなイメージを解消するために努力したと語る。

デザインチームで戦略を担当しているチャン・ウォニョン氏(31)は、「これまでギャラクシー・シリーズは男性イメージが強かった」とし、「ギャラクシーS8は女性性を加味して、中性的な感じを与えようとした」と語る。チャン・ウォニョン氏は「ギャラクシーS8は地域・性別・年齢などの特定条件に偏らない中立性を持って、さまざまな使用環境でも調和できるようにするというコンセプトの製品として作ろうという目標を持って作業を開始した」と説明した。

現代自動車のデザインを担当したが2009年にサムスン電子に移籍したパン・ヘヂン氏(35)は、男性性と女性性を同時に代弁できる色に注目した。そこで見出した色がオーキッドグレーだ。

パン・ヘヂン氏は「ブラックでもホワイトでもないグレーだけの中間的な魅力に、最近のトレンドである紫を加味した色」だとし、「光によってやわらかく見えて、容易に飽きのこないことも利点」だと語った。彼女は「デザインチームで提案して実際に製品化した」とし、「今後はギャラクシーの代表性を持つカラーになると期待している」と述べた。

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前面部に技術的な特性を可能な限り露出しないようにしたことも、ギャラクシーS8の女性性を強調したデザインだ。没入感を高めて抑制された感じを表現し、使用者はひたすらに画面にのみ神経を使うようにした。

外観デザインを担当したキム・ユンヂン氏(33)は、「前面にある多くのセンサーとカメラは自然に使用するもの」だとし、「あえて視覚的に認知する必要があるわけではないと判断した」と語った。彼女は「カメラの部品そのものを艶消しにして目に見えないようにし、センサーに印刷処理をした」とし、「ブラックベゼル(枠)の中に隠れるディテール」だと説明した。

顧客がギャラクシーS8を使用して高い満足度を示す部分のひとつが「グリップ感」だ。このようなグリップ感もデザインチームの努力の結実だ。手で握ったときにひっかかる部分がなく、機器の曲線がユーザーの手にフィットするように設計した。

キム・ユンヂン氏は「前作のギャラクシーS7のグリップ感があまりにも良くて負担が大きかった」とし、「手で握ったときにひっかかる部分がないか調べてみようと、100台以上の試作品を作ってテストした」と述べた。

彼女は「前後面の曲率を少しずつ調整して、ガラスと金属が出会う接合部の微細な部分にまでさまざまな形状を試みた」とし、「目を閉じてプロトタイプを触ってみるブラインドテストなどを経て、手で触って柔らかく目に見た目にも快適なデザインを実現しようとした」と強調した。

グリップ感とともにギャラクシーS8のデザインに欠かせない部分は、水が流れるように自然なガラスとメタル素材の一体感だ。

パン・ヘヂン氏は、「水滴とコインは全く異なる材料だが、スポイトでコインの上に水滴を落とすとまるで一つの物体のように見える」とし、「このような感じが出るように設計した」と述べた。彼女は「メタルとガラスの色を同じトーンで合わせて、光を反射するナノパターン方式を適用した仕上げのテクニックがポイント」だとし「目標にした、水の流れるように自然な印象を得たと思う」と語った。
  • 毎日経済 ソ・ドンチョル記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-06-06 20:37:40




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