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中国にも遅れをとる韓国のロボット技術


◆ 遅れた韓国のロボット技術 ◆

  • 中国にも遅れをとる韓国のロボット技術
第4次産業の重要な分野の一つであるロボット技術の研究で、韓国は量的には米国・中国・日本・独に次いで世界第5位の水準に上昇したが、質的にはまだ「よちよち歩き」のレベルに過ぎないことが分かった。この10年間に発表された論文の中で、世界の研究者が集中して参考にする「最高の引用論文(Highly Cited Paper)」はまだ一件も提出できなかった。大学はもちろん、企業でも世界的に注目されるロボット関連の核心技術はまだ提示できていないという話だ。

20日、グローバルな学術および特許情報サービス企業であるクラリベイト アナリティクスが、最近10年(2007~2016年)のあいだに発表されたロボット(Robotics)分野のSCI(Science Citation Index)級の論文9万3192件を全数調査して作成した「ロボット研究白書」でこのように明らかになった。

毎日経済新聞が単独入手したこのホワイトペーパーによると、韓国ではソウル大、カイスト、サムスン電子などが総4234件を発表して世界5位を占めた。ロボット技術の進んだ米国(1万5161件)、中国(1万5007件)、日本(9294件)、ドイツ(6263件)などが論文数も上位を占めた。韓国は10年間、全世界のSCI級ロボット関連の論文のうちで4.5%を占めた。人工知能分野の論文(2.4%・世界11位)に比べて、量的には結構それらしい成果を出したと言える。

しかし研究論文の質をみればひどいレベルだ。他の研究者が引用した回数によって最上位0.1%以内に入る「最高の引用論文」は、韓国には1件もなかった。一方で米国(33件)、ドイツ(5件)、イタリア(5件)はもちろん、アジアの競争国である中国も3件を提出した。

引用回数上位1%水準の「最優秀論文」も、韓国は31件を提出するにとどまり、日本(78件)と中国(53件)の半分の水準にとどまった。米国(531件)、ドイツ(190件)、イタリア(87件)、英国(72件)などには遠く及ばなかった。

韓国の論文の中で最高の引用回数を記録した、ソウル大融合科学技術大学院のパク・チェフン教授の「ヒューマノイド(人間の形)ロボット制御」も2010年に発表されたもので、すでに7年が経った。ロボットがまるで人間のように物をつかんだり、傾斜や階段を上がることができるように制御する方法に対する研究だったが、まだ商用化段階に至っていない。

クラリベイト アナリティクス コリアのキム・ヂヌ支社長は、「他の第4次産業分野と同様に、ロボット分野でも米国や欧州などをまだ追いかけていて、中国には追い越されるサンドイッチ現象が現れている」と評価した。
  • 毎日経済 ファン・スンミン記者/ヤン・ヨノ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-06-20 20:15:49




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