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なかなか眠りにつけない「熱帯夜」…それでも目覚ましは一定に


■真夏の「健康な睡眠」はどのように?

  • なかなか眠りにつけない「熱帯夜」…それでも目覚ましは一定に
昼に熱された熱気が、夜にも衰えることなく熱帯夜が毎日現れている。

熱帯夜は夏の夜の最低気温が25度以上である現象をいう。主に1日の平均気温が25度以上、1日の最高気温が30度以上の暑い夏に現れ、韓国では通常、梅雨が終わったあとによく発生する。熱帯夜が発生して夜の気温が高く上がり、湿度も高いために扇風機やうちわのようなもので熱を追い払ってみるが、安眠をとるのは難しい。

夜に睡眠をとれずにいると昼にも疲れて体の活気が落ち、無力感さえ感じるようになる。

私たちの体は、夜にも高温多湿な気温が続くと中枢神経系の体温と睡眠覚醒を調節する視床下部が刺激される。これにより、過覚醒状態が続いて眠りにつくことが難しくなる。

専門家たちは、熱帯夜に悩まされて睡眠をよくとれないとしても、朝には一定の時間に早く起きることが重要だと指摘する。江東慶煕大病院睡眠センター神経科のシン・ウォンチョル教授は「昼寝は20分以上寝ず、特に不眠症がある場合は眠くても昼寝を長いあいだしないことが夜の快眠に助けになる」とし「眠れないからといって酒を飲んだり、夜食を楽しむのもよくない」と助言する。

◆生体時計を一定に保つ=健康な睡眠のためには何よりも自分の体の生体時計を一定にすることが重要だ。猛暑に疲れて夜を明かしたとしても、朝一定の時間に起きて活動をしなければならない。夜遅くに寝たからといって遅く起きてしまったら、体のリズムが崩れて翌日の睡眠時間も一定に維持するのが難しい。

◆睡眠1~2時間前にぬるま湯でシャワー=人は体温が下がりながら睡眠状態になるが、夜にも気温が25度以下に下がらない熱帯夜には体温が落ちず、眠りにつくことが難しいうえに簡単に目が覚めてしまう。したがって睡眠1~2時間前にはぬるま湯で入浴やシャワーをし、体を冷やして疲れをとる。しかし、睡眠直前に入浴をしたりとても冷たい水シャワーをすると、むしろ睡眠の妨害になる恐れがある。

◆ベッドの上ではスマートフォンを控える=生体リズムに合わせて眠りにつくと、脳の松果体から睡眠ホルモンであるメラトニンが継続的に分泌され、熟睡することができて覚めることはない。スマートフォンやパソコン、LEDディスプレイには、380~500ミリの波長である青色光(ブルーライト)が多く放出されるのだが、この青色光を浴びるとメラトニン生成・分泌が著しく減少し、深い眠りにつきにくく睡眠の妨げになることがある。最近には青色光遮断フィルムやスマートフォンナイトモードの設定によって青色光を減らすことができるが、このような方法でも青色光の放出を完全に防ぐことはできない。

◆アルコール、カフェイン、過食を避ける=睡眠を妨害する薬剤も避けなければならない。特にお酒を飲んで眠りにつこうとするケースがあるが、お酒を飲むとむしろ睡眠途中に頻繁に目が覚めてしまって良くない。また、カフェインが含まれているコーヒー、紅茶、チョコレート、コーラ、タバコにも覚醒効果があり、睡眠を妨害するため避ける必要がある。食べ過ぎにも警戒しなければならない。食べ過ぎになると、次の日に胃がもたれてむくみが生じることはもちろん睡眠の質も大幅に低くなるだけに、良質の睡眠のためには過食をしてはならない。

◆夜遅くに過激な運動は避ける=昼に適度な運動をすると、夜の快眠に助けになる。しかし夜遅くに運動をすると、体の緊張が高まって交感神経系が亢進され、むしろ睡眠を妨害することになる。翌日に遅くまで寝ることができない状況であれば全体の睡眠時間が減り、昼間により疲れるという悪循環が繰り返される可能性がある。夜間の運動は夕食後の散歩程度の軽い運動が良く、運動をしても睡眠の1時間前に終わらせるのが良い。
  • 毎日経済 イ・ビョンムン医療専門記者 / 写真=江東慶熙大学病院 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-08-12 09:00:00




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