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4年間で患者30%増のクローン病…腹痛・下痢が4週間以上続いたら検査が必要


  • 4年間で患者30%増のクローン病…腹痛・下痢が4週間以上続いたら検査が必要
口から肛門にまで続く消化器官に炎症が発生する現象であるクローン病。健康保険審査評価院によると、2012年には1万4721人だったクローン病の患者は、昨年には1万9204人にまで増加した。4年間のあいだで約30.5%増加したのだ。年間患者数が2万人以下の場合は希少・難治性疾患に分類されるが、クローン病はまもなく分類対象から除外される可能性が高い。

クローン病が生じる原因は、正確には明らかになっていない。

ただし医学界は、免疫体系が消化管に存在する細菌に過度反応することで発生すると推定している。三星ソウル病院消化器内科のホン・ソンノ教授は「遺伝的要因や喫煙、西欧化された食習慣もクローン病にかかる確率を高める。事実、クローン病は東洋よりも西洋での発症率が高いのだが、最近には韓国で患者が増加している理由も食習慣がだんだん西欧化されているという事実と関連があるものと推定される」と説明する。西洋では男女の患者の割合が似ているが、韓国では男性患者が70~80%、女性患者が20~30%程度だ。全患者のうち50%は、10代後半~20代だ。

クローン病にかかると現れる代表的な症状は、腹痛や下痢、血便、食欲減退、微熱などだ。若い患者は単純に腸が鋭敏であると考えたり、ストレスを多く受けて起こる症状だと誤認して治療時期を逃してしまう人が相当数だ。このような症状が4~6週間以上続いて体重が減った場合、病院に訪れて検査を受けるのが良いだろう。

クローン病の症状は悪化と好転を繰り返す。これにより、実際の病気が進行する速度に比べて患者が感じる痛みは弱いため、完治したと勘違いすることもある。ホン教授は「この時に正しく治療を受けなければ腸穿孔、腸閉塞、大腸がんなどに発展することがある」と警告する。肛門の周りに病変がある場合、痔核や痔瘻が生じることもある。したがって症状が緩和されたあとでも、継続的に体の状態を見ながら管理する必要がある。

クローン病は薬物を用いて治療する。症状の程度に応じて抗炎症、ステロイド剤、免疫抑制剤、生物学的製剤などを処方する。通常1~3か月間のあいだ薬を服用すると、日常生活が可能なレベルにまで体が回復される。薬物治療で効果を得ることができなかったり病気が多く進行している場合、炎症が生じた部位を切り取る手術を行うこともある。しかし、残念ながらクローン病を完治させるのは難しい。生涯にかけて薬物治療を継続するという患者がほとんどなのだ。

病気にかからないのが最善だがまだ正確な原因が明らかになっておらず、特別な予防法が無いのが現状だ。油の多い食べ物やファストフードを減らし、野菜中心の食事を構成するようにというのが専門家たちのアドバイスだ。喫煙がクローン病にかかる確率を高めるという研究結果もある。

事後的処置としては最大限はやく治療を開始できるよう、定期的に大腸内視鏡検査を受けることも必要だ。
  • 毎日経済 キム・キジン記者 / 写真=チェ・ヨンジェ記者 / 毎日エコノミー第1921号 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-08-22 09:00:00




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